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クラシルに新卒入社して半年で学んだ5つのこと

僕がクラシルやTRILLを開発・運営するdely株式会社に新卒デザイナーとして入社したのは、2020年4月1日なので10月で半年が、インターンから数えると1年近くが経ちました。

毎日が新しい事ばかりで、見たこともない壁にぶち当たり、考え切ったと思ってだした答えも、視野の広さと思考の深さが足りず自信喪失したりして、見かねてサウナに連れて行ってくれる先輩やランチに連れ出してくれる上司たちに支えられて、ひたむきに走っていたら、デザイナーになってもう半年になりました。

素直に言えば、ものすっごく楽しくて好奇心に満ち溢れた半年でした。
世の中の状態もあり、人とコミュニケーションを取るのが下手なこともあって、同世代が何をしているのかが全然分かりません。なので僕が半年間で、何を考え、デザインし、フィードバックを受け、学び、どう次へ繋げたのかを書き残したいと思います。

これからIT事業会社でデザイナーをしたい人、サービスの開発職の方、新卒の教育を任されている方などの参考になるかもしれません👀

それでは、はじめましょう🍻

ユーザーに憑依してストレスのない体験を磨き込む

インターン中に新卒採用の選考課題で「iPad版クラシルのリデザイン」を行いました。

インターン応募時に提出したデザインや選考の始めは旧デザインに囚われ、ただ見た目をモダンなデザインにアップデートしていただけで、実際の体験設計まで考え切れていませんでした。(インターン時のnote参照

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しかし、選考で見られていたのは、iPadを使うユーザーを想定して最適化した機能に再設計することです。ここでの見た目のアップデートはデザイナーのエゴでしかありません。このベースとなる思考自体がブレた状態でいただたフィードバックは、「ユーザーに憑依して体験の設計ができないと、もはやデザイナーではない」です。

選考を意識して良い感じの見た目デザインにすることに視野が向いていました。フィードバックを受け、改めて0ベースで考えました。

「iPadの大きな画面サイズで使用するのに、スマホ版のクラシルをベースにした一覧表示は本当に便利なのか?」
「レシピ動画と文字レシピを並行して見ることができたら、材料や手順を文字で俯瞰しながら、動画で詳しい所作を見られていいんじゃなか?」

というように、Macの前に座って考えているだけではなく、デザインしたものを片手に家でキッチンに立って、実際に料理を作ってみて、そこで感じた違和感を修正してデザインに落とし込んでいく。

ユーザーに憑依して体験を設計する」というのは、ただピクセルをぽちぽちする作業的なデザイン調整業者にならず、考えて、作って、触って、使って、ユーザーの意識に限りなく近づけることにあります。

ITの業界にいて日常的にアプリケーションを触っているとどうしても慣れてしまい、ある程度の所作を補完して理解できてしまいます。自分がわかるから。と推し進めてしまっては、ユーザーには全く理解の及ばないものになっているかもしれません。

そして、実際にデザインしてリリースされた新しいiPad版クラシルがこちらです。まだまだβ版なので改善が必要ですが、モバイルサイズをただ拡大しただけの物よりかは、遥かに使いやすくなりました。

悩んで分からなければ聞く、積極的にすり合わせをする

新しいことは特に、悩んで分からないことはステークホルダーやエキスパートに即座に確認して、認識をすりあわせをするように心がけています。ズレた思考のまま続ける方がコストもかかり、リスクが多くなるからです。

delyはSlackでのテキストコミュニケーションがベースなので、チームやステークホルダーと施策の頭出しした後、デザインを作成して、Slackにキャプチャと共にチームのメンションをつけて発信します。

この際に、悩んでいることや判断できなくなってしまったことがあれば、洗いざらい吐き出して、チームで揉んでいきます。

従来のデザインワークのイメージでは、デザインを作り込んでステークホルダー向けに資料を作成し、捨て案含めて何を聞かれても大丈夫なように理論武装し、いざ。プレゼンテーションへ。

みたいな工程を想像しますが、120%の正確さよりもスピードが優先されるdelyの開発チームでは、日常業務の中で都度デザインの意思決定をしています。

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そうすると、チームではバイアスがかかって見落としていた事象も、外から見て違和感があれば、ツッコミをいれてもらいやすくなります。

上記のインターンの課題でも、選考ギリギリに「俺的最強のモダンデザイン」を提出していたら、僕はここには確実に存在していないと思います。
考え切ったことをコマ目に共有して、お互いにフィードバックをし合いながら進めることで、チームで認識を共有できブレを最小限にすることができます。

より詳しいdelyの開発の様子は同僚の @ymdsko のnoteや開発部採用ページをチェックしてみてください!

成果物と人格は切り離して考える
メンタルを整える術を持つ

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デザインを共有すると、率直な意見がチームやステークホルダーからフィードバックされます。思考の深度が浅く考え切れていなかったり、視野が狭く特定状況に特化しすぎていたりすると、すかさず矢が飛んできます。

考えて、考えて、作った成果物にグサグサとフィードバックが刺さるとメンタルに来ることがあるかもしれませんが、そんな時こそ意見は真摯に受け止めながら「成果物と人格は別」と意識しましょう。

刺されているのは成果物であって、人格ではないのです。足りない観点や思考パターンは素直に自分のものにして、ポジティブに前へ進みましょう。

とはいえ、初めてのことも多く、疲労は徐々に蓄積していき、次第にメンタルが廃れていきます。今でも、思いもしていなかった方向から飛んでくるとポジティブな意識を突き抜けてメンタルにぶっささります。

そんなときは、仕方がないので強制的にメンタルを保護し、修復する手段にでましょう。

僕の場合は、おいしいごはんを食べる、好きな人たちと話す、ちゃんと寝る、身体を動かす、湯船に浸かってぼーっとする、サウナで自立神経を整える、とりあえず寝る。などです。食事と睡眠は大事です。

手を上げ、声を上げ、可視化し、巻き込む

僕のメインの職能はアプリケーションのデザイナーですが、採用周りのクリエイティブをどうにかしたいと思ったので、勝手に可視化して意思表明をしました。上層の人たちは、尋常じゃない量の情報を取得しながら日々意思決定しているので、やりたいこと、やるべき理由、クリエイティブをわかりやすく可視化して見せることによって、理解してもらいやすさが格段にあがります。

また、1週間でやったこと、学んだこと、Tipsなどをまとめて発信する週報 新卒デザイナー日記 を社内で連載しています。

新卒は何をしているか認知されず仕事が振られない、なんて状況を避けるために、他部署の人でもわかりやすい言葉遣いで書いています。上長らもしっかりと見てくれているので、週報で「他社のこういう活動がめちゃくちゃ良いので、うちでも挑戦したい」とぼやいて、デザインコンセプトを書くと、次の週にはMTGが組まれアサインされています。

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ソフトウェアデザイナーを目指す人へ

ほんとうに、毎日が新しいことだらけです。
素晴らしいサービスやプロダクトは世界中にあって、
表層的な答えは先人たちがインターネットに残してくれています。

ソフトウェアのUIデザインは、ほとんどがユーザー体験を考え尽くす思考パートにあると考えています。お作法的なデザインの所作は、Apple の Human Interface Design Guideline と Google の Material Design Guideline を読み込んで、デファクトスタンダードのアプリをそのUIの意味を考えながら綿密にトレースできると自然と力は着くと思います。ちゃんと学校でデザインを学んでいなくても、情報デザインを選考していなくても大丈夫です。

実際に半年デザイナーをして
日常的に新しい情報をキャッチアップし学習をしつづける
ユーザーに憑依してストレスのない体験を磨き込む
広い視野と深い思考で1つのプロダクトとして設計する
が大事なのではないかと、感じています。

おわりに

delyでは、上記のようなマインドセットをもったデザイナーを募集しています!まだまだ、会社もサービスも組織も成長過程にあり、みんなが新しい変化に適応しながら学んで成長していっています。

今年度からエンジニア・デザイナーの新卒採用もはじまりました。課題を受けてみたい!という方やインターンの応募も大歓迎です!

delyの働き方が合いそうだなと興味を持ってくれたは、お気軽にご応募ください!

引用:サムネイル画像 
© 2001 Studio Ghibli・NDDTM  http://www.ghibli.jp/works/chihiro/

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