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DTMの闇!!無料プラグインはダメ?~プラグインコンプレックスからの脱却~
DTM、やっていますか?
この記事を見つけたということはあなたも少なからず何らかの音楽活動をしている、実際にDAWを使用して音楽制作などに取り組んでいることでしょう。
そこで付きまとう問題のひとつに、プラグインの存在があると思います。
あまりお金をかけられない人もいれば、全身全霊、音楽に全てを捧げて次々に高価なプラグインを買い揃える人も。
では果たして高価なプラグインでなければいい音源は作れないのか?という疑問が湧くと思います。
無料プラグイン、もしくは安いプラグインではプロレベルの音源は作れないのでしょうか?
答えはNOです。
ではなぜ高級なプラグインである必要はないのか、それについて私なりの解説をさせていただきたいと思います。
1.高級なプラグインと安価なプラグインの違い
そもそも高級プラグインと安価、もしくはフリーのプラグインにはどのような違いかあるのか、考察してみましょう。
1.扱いやすさ、操作性
第一に考えられるのが操作性ですね。
高価なプラグインはGUIも見やすく、調整のツマミなどが認識しやすいものが多いです。
操作が快適に行えると作業効率の向上が見込めます。
ON/OFFの切り替えがスムーズだったり、エフェクトのかかり具合の微調整が容易だったり。
プロのエンジニアが高価なプラグインを使用するとすれば、それは圧倒的な操作性という部分も選択する時の大きなアドバンテージになります。
しかし、いい音を作る、という部分だけにフォーカスすれば快適な操作性というのは音質には直結しないので必ずしも高価なものを使わなければいけない、ということにはなりませんね。
高価なプラグインと安価なプラグインとでは音質的な面で極端な差はないのかな、と私は感じています。
2.価格
高価なプラグインと安価なプラグインの話をしているので言うまでもないかと思いますが金額面の違いはとても大きいです。
私がミックスをする時によく使うものにOpt系とFet系という2種類のコンプレッサーがあります。
有名なものだとUniversal Audio社製のプラグインの「LA-2A」「1176」というものがあります。
知っている方も多いのではないでしょうか?
それぞれ単体で使うこともあれば、2つコンプを組み合わせて使うといった使用方法もあるコンプレッサーです。
初心者でもまずはこの2つは揃えておけ!
と言わんばかりの最もスタンダードなコンプレッサーですが、この2つをそろえようとすると、定価で1万円程になります。
どんなものかもよくわからない状態でいきなりそんな値段は出せませんよね?
私は少なくとも無理でした。
コンプひとつくらいならいいですが、ミックスにおいて必要なプラグインは他にもEQ、リミッター、マキシマイザー、サチュレーション、リバーブ…etc、と色々あります。
ひとつ5000円ほどのもので買い揃えるとなると気付けば10万円、もしくは必要に応じてそれ以上の金額が必要になってきます。
高いものだとひとつのプラグインで数万円ほどになるものもたくさんありますし。
DTMに取り組むにあたって、今から自分が購入するプラグインを選択する際に、価格と性能の良さなどをYouTubeや各種SNSでの感想や音の違いなどをしっかり調べておく必要があります。
また、各種プラグインはセールを行うことも多いので、そういった機会に購入を検討するのもひとつの手だったりします。
80%OFFとか90%OFFとか平気でやるので、常に情報のアンテナを張り巡らしておきましょう。
3.エフェクトのかかり具合と音質
プラグインのエフェクトがどのようにかかってどのような音質なのかを見極めることも重要です。
高いプラグインが必ずしも音がいいとは限りませんし、自分の求めているサウンドにならない、といったことも考えられます。
慣れている人なら多少の応用は利かせられるかもしれませんが、特に初心者のうちはせいぜいプラグインの扱い方を学ぶことで精一杯になるはずです。
というわけで初心者の人は無闇に高級なプラグインに手を出す必要は必ずしもあるわけではありません。
無料のものですらプロの音作りに対応しうるものだってたくさんあります。
無料プラグインを多用してプロの音源制作に携わっているミキシングエンジニアもたくさんいますから。
日本語だけでははなく英語でレビュー動画を出している海外の動画などもあるので、日本語しか分からなくても動画で音の変化を聴き比べてみるのも有効な手段と言えます。
4.実践で使える無料プラグイン
では実際に無料でもプロクオリティのミックスが行えるプラグインにはどのようなものがあるのか解説していきましょう。
とはいってもあくまで私の主観なのでみなさんの好みに合うかどうかは自分で調べたり、ダウンロードして実際に使用して確認してください。
1.analog obsession
個人的に一番推しているプラグインデベロッパーです。
冒頭にも挙げたUADのコンプレッサー「LA-2A」「1176」の実機をエミュレートした「LALA」「Fetish」というプラグインは特におすすめです。
使用者の感想を調べるとコンプのかかり具合がオリジナルより弱い気がするという声も少し見られますが、私は全然問題ないと思います。
なにより無料なのに他のプラグインもとても高性能で使い勝手がいい。
なんでこんなプラグインが無料で配布されているの?と思うくらいにいいサウンドを作れます。
2020年頃までは有償で配布していたそうなのですが、ハッキングにより壊滅的な被害を受けてしまったとのことです。
現在は無償配布ですが、Patreonで寄付も受け付けており5ドルからの寄付が可能になっております。
気に入った際にはぜひ寄付をしてプラグイン開発に貢献して下さればと思います。
エミュレートプラグインから、analog obsessionオリジナルのプラグインまで本当にいろいろあるので、試してみましょう。
2.Dotec audio
あまり見かけない日本産のプラグインデベロッパー。
有料プラグインも多いですが一部無料配布されているプラグインがあります。
日本のデベロッパーということで安心のクオリティーが保障されているかと思います。
私はこちらのDeeSpeakerという、1メートル先に45度の角度で置かれたスピーカーの音を再現するプラグインが気に入っています。
ヘッドホンだけで作業するDTMerなどはそういったプラグインを組み合わせて作業に取り組むことができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ミキシングにおいて必ずしも高価な、有料のプラグインだけが正義ではないことがわかっていただけたと思います。
実際に数々の無料プラグインを実際に使用しているプロのミキシングエンジニアだっていますから。
私だってそうです。
安いからダメなもの、高いからいいものではないと気づいてから、自分がいい音だと判断した時は迷わず使用していきましょう。
もちろん、ある程度仕事を取ってこれるようになったら、気になっているちょっといいプラグインを購入してQOLを向上させるのも大事です!
自分のお財布と相談しながら今必要なものを見極めていきましょう。