【ChatGPT】疑似インタビュー中は書記を配置して回答に集中してもらおう
ChatGPTをインタビューの仮想ユーザーとして回答してもらうという手法は既に一般的になり、皆さん大いに活用されている事かと思います。私もその一人で、何かのヒントを得たい時などは気軽にインタビュイーを召喚して、ChatGPTに回答をしてもらっています。
ただその時にちょっと気になっているのが、まとめの段階。インタビュー終わりに「じゃぁ今までの回答を箇条書きでまとめてください」っていう。なんなら会話の途中でも「現在までの重要箇所をまとめてくれますか?」みたいな。
そんな事をインタビュー中に回答者にお願いしたら張り倒される事でしょう。それは相手がAIであっても同様。なんか話の節を折る気がして悪いな〜と感じていたので、ちゃんと議事録を取る人を配置して、回答者はインタビュイーとして回答に集中してもらおう。そんなコンセプトです。余計な話を挟まない分、回答の精度も上がるかも(未検証)。
一人二役プロンプト
やる事は単純で、ChatGPTにはインタビュイーと書記の一人二役になってもらいます。
今から私がAIにインタビューを行います。
AIは次のように一人二役として振る舞ってください。
- A: <私が指示したプロフィール>
- 書記: 必要に応じて重要な箇所を簡潔にCode Interpreterを通じてテキストファイルにまとめる役。インタビュー終了時以外は、私が呼びかけた時にのみ反応する。
まずは<A>のプロフィールを私に聞いてください。
その後、不足箇所はAIが補完し表示してください。
最後に、私にプロフィールが問題が無いか確認してください。
ちなみにChatGPTに対して「あなた」と指示すると、ChatGPTの事だと明示できない事があるので、少し他人行儀ではありますが、私はいつも「AI」と呼んでいます。(ChatGPT本人に聞いたらその様に呼べと言っていました。)
あとせっかくなので、書記らしくGPT-4のCode Interpreterを使用して、議事録はテキストファイルに書き込んでもらう形にしました。私が呼びかける時以外は出てこられないという可哀想な役回りですが、ここは心を鬼にして我慢してもらう事とします。
ちゃんと理解してくれている様なので、簡単にプロフィール情報を提供します。なんとなく思いつきでのプロフィールです。
私の回答を元にChatGPTがその他の情報を補完してくれたものがこちら。
呼び方が「Aさん」だと味気ないので、名前も決めてもらいましょう。インタビュー内容をWeb絡みにしたいので、一応「Webサイトのリニューアルを考えている」という情報も追加で。
とりあえずOKぽいので、ここからインタビューをバシバシ進めていきます。ちなみに私はユーザーインタビューの手法をしっかり学んだというわけでも無いので、質問自体は散発的に進めます。
なかなか意欲的なピアノの先生な様です。
思った以上に具体的です。独立前の都内の有名音楽学校での講師経験は伊達じゃないですね。インタビューがこんなにスラスラ進んでしまうと逆にリアリティに欠けるかな〜とも思うのですが、今回の主テーマでは無いので、気にしない事とします。
ここから先、いくつか質問と回答を続けたのですが、質問の部分は飛ばして、書記さんの登場シーンまで早送りしましょう。
〜〜〜
佐藤さん(インタビュイー)への質問途中に書記さんに話を振ってみました。
ちゃんと話は隣で聞いてくれていたようです。ここではテキストファイルの提出は求めず佐藤さんへの質問に戻りましょう。
ここからまたいくつかの質問と回答を繰り返し、インタビューを終了しました。
最初の言いつけどおり、インタビュー終了時にはしっかりと書記も登場してテキストファイルの事も伝えてくれました。
ここでDLしておかないとタイムアウトになってテキストファイルが取得できない事もあるので、忘れずにDLしておきましょう。
DLしたテキストファイルの内容はこちら。
議事録の質についても今回の主テーマでは無いので割愛しますが、しっかりインタビュイーと書記の役割分担ができていう事は確認できました。
まとめ
ここまで書いておいてなんなんですが、これ意味があるかといえば多分そんなに意味は無いかもしれません。一人二役であろうが三役であろうがChatGPTは指示した事をそのままやってくれるので。
記事の冒頭に書いたとおり、なんか気が引けるな〜っていうちょっとした罪悪感を解消してくれるだけの手法です。
ただ、実際のインタビューに即したやり方という意味ではこちらの方がリアリティがありますし、もしかしたらChatGPTに対して一人五役とか十役とかさせた場合、まとめさせる段階でどの人格がまとめるかによってまとめ方にも多少の指向性が出るかもしれない。そういう意味では書記を配置する意味もあるのかもしれない。
…し、やっぱり無いのかもしれない。
終わり。