JLCPCBで3Dプリントを発注してみた
~~ この記事はJLCPCBの提供でお送りします ~~
界隈で話題になってたので
今回はJLCPCBの3Dプリントサービスを利用してみたのでレビューをしていきます。
アカウントの作成方法や注文方法はYuTR0Nさんとこの記事が詳しいのでオススメです。
今回製作する部品は
Fraxinus3eのベルト回りの部品を発注しました。
Ender-3 V2でプリントして組んだんですが、どうも部品精度が悪いようでベルトの動きがとても悪いです。
業務用機でプリントした部品ならマシになるのではという思惑があり、やってみた次第です。
材料はMJF方式のPA12-HP Nylonを選択。
MJFはマルチジェットフュージョン方式と言って、粉末状の材料にインクジェット?で溶解促進剤を塗布した後に加熱して造形する方式らしいです。
レーザーでやる粉末焼結とイメージ的には同じかも。
3Dプリンタ部品であれば耐熱とコストのバランス的にこれ一択かなぁという感じ。(普通のFDM ABSもあるけどそれは自分で出来るから…)
ファイルをアップロードして発送方法等を選択するとファイルレビューの工程に入ります。
平日夜に十数点のレビュー依頼を出して、次の営業日中には完了してました。
ファイルや形状に怪しい箇所がある時はデータアップロードの時点でエラーが出るのでリスクを承知する旨を「Yes」にしないとレビューに入らないので注意です。
レビューが終わればオーダーボタンを押せるようになるので発注します。
製造が完了すれば発送されますが、ここで何かしら気になる点が出てきたらJLCPCBの方から「仕上がりこんなんだけどOK?」と確認メールが来る事もあります。
今回はファイルレビューに1営業日、製造に1営業日という感じでした。
部品が到着
配送業者はFedExで、発送から5日かけて日本郵便で届きました。
途中INVOICEの不具合があり通関で止まっていたので、ほんとはもう少し早いかも?
ビジュアルチェック
パッと見た感じめちゃくちゃ綺麗です。
MJFはFDMほどオーバーハングを気にしなくて良く、もちろんサポート材除去の手間もありません。(魔法じゃないので多少のデザイン制限はある)
また、FDMは積層方向に依存した異方性のある造形方式ですが、MJFでは異方性がなく射出成型に近い強度が出るようです。
この辺がFDMと比較して圧倒的なアドバンテージになります。
穴形状なんかも綺麗に出るので、FDMで穴にナットが入るまでヤスリで削ったり穴形状の追い込みをしたりしなくても良いという…。
この追加工が地味に時間かかるしめんどくさいんですよね。
手間と時間をそこそこ安い値段で買えると思えばJLCPCBに出しちゃうのはアリだと思います。
造形精度は?
造形精度は箇所によって苦手なところがありそう?
±0.3mm or 0.4%を謳ってるので、そんなもんなのかなとは。
±0.3mmを許容するなら頑張ってチューンしたFDMの方がマシ…かも?
あとエッジに膨らみがあったりするので、ベタッと何かに当てるような部品ならすこし加工が必要な場合も。
まぁ、それでも綺麗なオーバーハングとFDMでは不可能な強度を得るためにお金を払う価値は十分にあります。
かかった金額
15点発注して$94.72、FedEx発送で$13.5、合計で$108.22でした。
1ドル142円換算で15,367円!1点当たり1000円ぐらい。
ぐうう、円安ぅぅぅぅ。
今回出した部品がFDMに最適化された設計なので、MJF用に再設計すればもう少し安くなる…かも?
ちなみに部品の体積と価格のグラフを描くとこんな感じ↓
明らかに体積と価格に相関関係があるので、肉抜きしまくるのが正解ですね。
強度や剛性とのトレードオフになっちゃうので、加減が難しそうではありますが。
肉抜きするなら粉末を抜く穴が必要になるので、設計ガイドラインに従って直径2.5mm以上の逃げ穴を作らないといけません。
総括:めっちゃ良かった
今回JLCPCBの3Dプリントサービスを使ってみて、見積りから発送までめっちゃ早いし品質も良かったので気に入ってしまいました。
FDMで作った車載向けアクセサリーの強度面で困っていたんですが、MJFなら解決出来そうなので早速追加で発注しちゃいました。笑
あとは円安がどうにかなればなぁ…つらい…。
でも今なら$54のクーポンありますんで!!
気になるならとりあえずいっときましょ!!