3Dプリンタで志免鉱業所竪坑櫓作った
ある日、知り合いから言われました。
「3Dプリンタで作って欲しいものがあるんだよね」
「これ」
俗に「しめたん」とも呼ばれる志免鉱業所竪坑櫓ですね。
えっ、色々ある中でなぜこれを…?推し建築ですか…?
とか思うところはちょっとありますが、直線だけで構成されているのでモデリングはなんとかなりそうです。
いっちょやってみるか。
先駆者がいた
資料探しで色々見てると先駆者が。
流石DPZですね。デフォルメしてあって可愛い感じです。
中身はモデリングも出力もめんどくさいので、全部抜いちゃってペン立てにしてしまう発想も良い。
しかもこのライターさんジオグラフィカの開発者なんですね。登山の時使ってますよ!?
モデリング
家の中で使う便利グッズ的な物のモデリングはしょっちゅうやってますが、建築物のコピーを作るのは初めてです。
Webで探しても流石に寸法が入った図面はなかったので、三面図を投影してスケッチを描いていくのが良さそうです。
三面図は公式サイト?からお借りします。
梁や窓が全部オーバーハングになってしまうので、東西南北の四面と中身で分割する方針にしました。
これだとベタッとベッドに寝かせられるので窓のサポート材は不要になります。
あと表面をベッド側にすることで積層痕がなくなり、後で表面処理が楽そうという狙いもあります。
3Dプリンタで出力
データが出来たので出力していきます。
フィラメントは全幅の信頼を置いているPolymakerのPolyTerra PLAです。
PLAですがとても柔らかいので削って表面処理をしたりするならおススメです。
中身は2階の柱から6階の床までまとめて出力しました。
これぐらいのサポートならまぁ良いかな…。
ちなみに各フロアに分割して出力もしてみたんですが、位置を合わせて組み立てるのがめんどくさいしクオリティを下げそうだなと思って、一体型にしました。
↓試しに各フロア分割出力したやつ
(ちなみにこの分割verはスライスのミスで厚みがおかしいです)
組み立てと表面処理
まずは致命的に凸凹してる所のパテ埋めからやっていきます。
トラス部分はサポート材なしで出力出来ましたが表面ガッタガタです。
溶きパテではしんどそうなので試しにエポパテを使ってみました。
これが難しい…!
思いのほか固いんですよね。もっと柔らかいと成形しやすいのですが。
適当に盛って後で削ります。
接着はお馴染みのアクリサンデーです。
接着力は申し分ないですがサラッサラなのであちこち垂れます。
塗装するので気にしませんが。
6階から上は空っぽです。
ほんとはあと何階かフロアがありますが、見えない割にモデリングも組み立ても手間なので丸々省略です。
接着が終わった段階。各部隙間があるので溶きパテで埋めていきます。
トラスのところは完璧ではないですが、最初よりは見られるレベルになりました。
「元の建物がそもそもボロいから、模型もボロくてええやろ!」という気持ちも若干あったりする。
各面の合わせ目はこんな感じで45°で面取りして、合わせ目が角になるようにしています。
表面処理が終わったので塗装していきます。
塗装
塗装と言ってもサーフェイサー吹くだけですw
色が変わってないように見えますが塗装後です…。
塗料買って来て吹いても良いんですが、サーフェイサーでも十分コンクリートっぽい気がしてます。
ウェザリングするかも悩むところですが、下手に弄繰り回すよりはこのままが良いかなと思って何もしていません。
完成
合間にちょっとずつやってたので一か月ほどかかってしまいました。
出来上がりとしては思ってた通りに出来たんじゃないでしょうか。
家の中に唐突に生えてるのが面白くて、あちこちに置いて写真を撮ってしまいます。
外に持って行っても楽しそう。
友人もきっと喜んでくれるでしょう!
モデリングやパーツの分割方法、表面処理など勉強になる事が多かったです。