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台湾に3泊4日でプレミア12を観に行った記録 その③

2024年11月15日から18日の4日間、プレミア12オープニングラウンドを観戦するべく、台北へ行って来た。

その①(旅の準備、手配編)

その②(台北ドーム探訪、韓国戦)


台北2日目 街を歩く

朝7時、昨夜何も食べずに寝たので空腹で目が覚める。台湾といえば、朝ごはん。本場の鹹豆漿が食べたい! 昨日でだいぶ買い物にもなれてきたので、ローカルな店に行ってみることにする。

開店直後だったせいか、店内には出勤途中の風情なおじさんがひとり食事してるだけで、並ばずにすぐ注文できた。きっとまじで「普通の店」なんだけど、清潔感があって好き。

鹹豆漿とやや甘い紅茶。

いぬ、かわいい

しっかりアツアツで、塩気がきいてる。日本で食べたことがある鹹豆漿はだいたいぬるくて、もうちょっとおやつ感が強かった。しみじみおいしい。

「8分待って」と言われた、小籠包。

調味料はセルフサービス

蒸し上がりで、ほかほかだー! 小籠包食べたいけど、有名店にわざわざ行くのはお腹のキャパ的にも時間的にもダルいな…と思っていたので、ここでありつけたのはありがたい。

遠征の時、試合なりライブなりの主目的以外の時間を、みんなはどう過ごしているんだろう。友人に話を聞いたら、美術館や洋館を訪ねるのを楽しみにしているそうだ。私は買い物が好きなので、デパートやセレクトショップに行きがちだ。今回の旅でも、台湾にしかないお店や服が見たい。まずは西門町へ向かう。

台湾のファストファッション。めっちゃ安い! イギリスのPRIMARKみたいな楽しさを期待したけど、昔のGUを思い出した。

「Nike By You」を見に行く。ここではスニーカーだけでなく、台湾限定の図案やワッペンでTシャツをカスタマイズできる。野球ネタのプリントにちょっと心が動いたけど、購入まで至らず。

台湾のサンリオショップが見たいな…と検索してみたら、近くにサンリオコラボ(常設)のセブンイレブンがあると判明。

STAY CUTE(ばかデカい!)

セブンもファミマも、台湾のコンビニは自社オリジナルのカフェブランドが充実していて、おそろしく多種多様な紅茶、コーヒーをマシーンで提供している。

薄汚れたマイメロが横たわるイートインスペース

セブンの自社ブランド「CITY CAFE」のカップもちゃんとサンリオだ。普通のコンビニに少しだけサンリオをはじめとしたファンシーグッズが置いてある感じの商品構成。なんとレジ前のラックには、悠遊卡のばつ丸バージョンがあった。ネオンばつ丸、あまりにかわいい…!

次回台湾旅行で使いたい

滞在期間中で最も時間に余裕があるこの日の昼食は、出発前に台北有識者の友人に教えてもらった「行くべき店リスト」にある行列店に行くと決めていた。

12時より前に並んだけど、すでに結構な行列。でも回転がいいのか、15分程度で入店できた。ガイドブックには必ず載っている店で、狭い店内はほとんど観光客だ。並んでる最中に伝票を渡されて、赤ペンで記入するオーダー方式はありがたい。

みんな頼んでいた、名物・目玉焼きのせルーロー飯。おいしいんだけど、八角がきいてないタイプで少し物足りない(八角大好き)。

小サイズで適量

Google翻訳をかけたのに想定外のものが来た、しいたけと肉スープ。餡でトロッとしていて、滋味深い。結果的にこれが一番おいしかった。

各種麺(ビーフン、春雨、中華麺)ver、ご飯verもある

あとはこれも評判の牡蠣オムレツを頼んだけど(よく食べる)、大量の片栗粉が牡蠣と一体化していて、私はちょっと苦手でした。

15時の開門にはドームに到着したいので、テンポよく「行くべき店リスト」をこなして行かねばならない。西門から中山に移動、東京・日本橋にもある誠品生活を上から下まで見る。ていねい系(雑な括りで申し訳ない…)食料雑貨セレショ・神農生活が面白かった。最上階の書店は雑誌の品揃えがかなり充実してる。台湾でもおまけつきMOOKは人気のようで、壁一面にバックナンバーが面陳されていた。

続いて友達の「行くべき店リスト」にある、PAR STOREに。なんと14時開店! 今回の旅程で最高難易度だ。

フライヤーで壁が埋まった階段を地下に降りていく

日本でも人気だった台湾のインディーバンド・透明雑誌のメンバーがやってるお店で、いろんなCDやZINE、ステッカー、Tシャツなんかが置いてある。名古屋のハンバーガー屋・カクオウザンラーダーとも繋がりがあるらしい(…というストーリーを名古屋がらみでちゃんと教えてくれる友人、ありがたい)。悶絶するくらいにサブカル空間だった。こういうお店、いまの東京では洒落た商業施設のテナントに入ってしまうので、「我ここにあり」な構えがとてもうらやましい。

台北2日目 台湾戦を観る

2日目の台北ドームは、昨日と比べものにならないほどの満員御礼。まず、試合前練習からめっちゃ人がいる。間違いなく、9割9分9厘がチャイニーズタイペイファンだ。それでも面白いのが、そんな空間でも殺伐とした雰囲気が皆無で、なんなら日本に対して歓迎するよ、な気配が色濃いところ。台湾の野球ファンたち、まじで明るく元気で受け入れ力がすごい。

チケットについてきたTシャツ、なんとNB
かわいいし着心地抜群で今も愛用中
無料配布のインスタント麺
ばかうまスパイスが同梱されていて
袋のまま砕いて食べる

台湾戦の先発は才木投手。ベンチ上の内野はもちろん、私が座っているバックネット裏も強烈な声出し応援でチャイニーズタイペイを鼓舞する。才木投手は甲子園の応援を背に投げることに慣れているけど、マウンドから見て前方、いままさに投げる方向から大音量のそれ(しかも相手方の)が襲いかかるのは、どんな気持ちだろうか。すごくしっかりと個を持っているように見える才木投手とあっても、「投げづらくないかな…」なんて不安になる。

そんな心配をよそに、完璧な立ち上がりで試合を作る才木投手に拍手していたら、隣に座る台湾ファンが「彼はタイガースのベストピッチャー?」と話しかけてきてくれた。Google翻訳を介して英語で筆談したところ、NPBをめちゃくちゃよく知っていて、チェン・ウェインを観に名古屋へ行ったことがあるらしい。「日本のピッチャーはすばらしい。彼らを尊敬している」と言ってくれて、舞い上がる。私も、絶対的にピッチャーが好き!

チャンスで総立ちになるバックネット裏
何も見えぬので私も立たせていただく

「台湾の野球観戦は騒がしいでしょう?」と言われたけど……めっっちゃくちゃ面白い!!! みんなとにかく野球が大好きで、野球を観る喜びを全身で表現してる。この日は1-3で日本が勝利したけど、日本の得点やチャンスに空気が冷めたりピリつくことなんて一度もない。チャイニーズタイペイファンに囲まれて侍ユニを着ていても、遠慮したり気まずかったりする時間は一瞬もなかった。すべてが本当に楽しくて、初めての体験で、とにかく台湾の野球観戦文化が大好きになった。(そしてこんなに盛り上がってるのに、試合が終わりそうになるとみんな猛スピードで帰宅するこざっぱりさも、めちゃくちゃびっくりした!)

この日も疲れてどこにも寄ることができず、セブンで弁当を買ってホテルで食べた。初日からずっと気になっていた、日式咖喱飯(バーモント)に台湾コンビニ名物・セルフ式煮卵を添えて。カレー、思い描いたとおりの食べたい味で、日本でも売ってほしい。

シャバシャバで甘い、食べたい

その④に続きます。