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バレットフィリア達の闇市場を予告情報だけで考察

 先日、とうとう東方project2022年の新作、「バレットフィリア達の闇市場 〜 100th Black Market.」がコミックマーケット100で頒布されることが神主直々に告知された。

 この記事では、現状出ている画像などと、ビートまりお氏の配信で出た説からどういうゲームなのかを考察していく。

東方Project 第18.5弾 バレットフィリア達の闇市場
 どうもー、ZUNです。来る8月13日、14日はコミックマーケットが開催されます。100回目のコミックマーケット、おめでとうございます。楽しみですね!
 さて、そんな100回目のコミケを記念して、うちも新作をリリースします。新作はこちら!
 東方Project 第18.5弾
 バレットフィリア達の闇市場 〜 100th Black Market.
 ストーリーは虹龍洞の後の話になります。
「市場の神は言った。
 『アビリティカードは普及し、陳腐化し、市場は日常に還るだろう』
 しかし、神の思惑とは異なり、何故かカードは価値を増す一方だ。
 誰かが価値を操作しているのだろうか。
 それとも、一部のコレクターが買い占めしているからだろうか。
 カード市場が混乱を極めたその時、
 神の介入が出来ない市場──闇市場が開かれた。」
 今回は霧雨魔理沙が単独で調査(&蒐集)に出かけます。意外と珍しい、魔理沙が主役のゲームですよ。
 虹龍洞とは異なり、ハイスピードかつランダムに展開するステージを攻略しながら、新しいカードを集めて、繰り返しステージに挑むゲームになっています。一回のプレイが短めで、繰り返し遊んで、異変の解決……というかカード集めに向かう感じです。ストーリー関係無しに遊べる内容になってますよー。
 スナップショットをいくつか載せておきますね。
 *ゲーム画面は開発中なので変わって欲しいです。
 発売は8月14日です。
 コミケ100 シ-47a 「上海アリス幻楽団」 にて頒布予定です。 皆でコミケ100回目をお祝いしようぜー!
 勿論、Steam等、ダウンロード販売も行う予定ですよ。
 それでは完成まであと少し……。

魔理沙が主役

 東方史上初めて、霧雨魔理沙が単独主人公(自機)になる。
 書籍を含めれば「グリモワール・オブ・マリサ」が主役の作品であったが、あくまであれは資料集のような形式なので少し異なるだろう。
 魔理沙が単独で敵になったことは「妖精大戦争」であったが、単独で自機になったことは今までない。
 もう一人の主人公、博麗霊夢は旧作時代の博麗靈夢として、「東方靈異伝」「東方封魔録」で単独自機になっていた(霊夢と魔理沙二人とも自機固定になったのは3作「東方夢時空」より)。
 靈夢からおよそ25年越しである。

 なぜ整数作品で魔理沙が単独主人公を行わず、小数点作品で魔理沙が単独主人公を行ったのか。
 東方は最近ではあまり呼ばれないものの、“​​Project Shrine Maiden”という英語版タイトルがついており、神社の巫女=霊夢の話とされている。それに加え、まりお氏の配信で触れられたように

ZUN:
 話を戻して魔理沙は、あれ位の近い我々にレベルの人間がいないと誰も話ついていけないので、って理由でいるような感じ。
 脇役だしね。

-今、凄いことをさらっと言いませんでしたか?

ZUN:
 魅力のある脇役

-魅力のある脇役……。

 とされている。
 魔理沙も「紅魔郷」のおまけテキストに代表されるように主人公とされていることが多いが、霊夢よりは脇役に近いのだ。
 小数点STG作品は文やチルノなど自機は大体脇役なので、魔理沙もこれに準じた結果だろう。

魔理沙の姿

 タイトル画面にいるこの魔理沙は、過去作よりも大人びて見える。サザエさん時空とはいえ、原作の時系列的に魔理沙はもう30歳のはずだ。それ相応の姿になっているような気がする。

 魔理沙の服装は黄色、黄緑、水色とグラデーションのボタン、胸元に赤いリボンがあり、左のおさげがない。
 ボタンは今まで黄色か白、水色だけで黄緑が登場するのは初めてだ。
 胸元のリボンはSTG作品だと星蓮船(細い紐を結んだものは神霊廟)以来になる。このリボン、フリルがついているだけかもしれないが、模様が霊夢のリボンに似ている。

 なぜか髪の色が今までより薄く、この色合いは「妖々夢」のアリス・マーガトロイドに非常に近い。

 更に目の色が赤い。「封魔録」の魔梨沙が赤目だったものの、今まで基本的に黄色(金)、一部青で、赤目はほとんどなかった。しいて言えば「鬼形獣」の動物霊に憑依されたときが赤目だったが、その時はいつもの魔理沙ではなかった。この「鬼形獣」を除外すれば、windows以降は初めてだ。
 霊夢、咲夜、妖夢は赤色だったことがあり、整数作品の人間自機では三人目の赤目になる。残るは早苗だけだ。


「バレットフィリア達の闇市場 〜 100th Black Market.」とは

 バレットは Ballet=弾幕、フィリアは philia=愛好家
 つまり「弾幕愛好家達の闇市場」という意味になる。

闇市場とは

 では闇市場とは何か。

神の介入が出来ない市場──闇市場が開かれた。

 サブタイトルも「〜 100th Black Market.」で、100回目の闇市場=コミックマーケット。すなわち即売会を指しているのだろう。
 前日譚の「虹龍洞」もコロナによって中止が続いた即売会の状況を反映したものだ。
 「神が介入できない」というものは、公正な機関が存在しないということではないか。同人即売会は商業とは違い、創作者が直接作品を頒布する。間に何かが入らず、価格が高い作品も安い作品も認められる。さまざまなことが創作者個人によって決められているのだ。

 それに加え、この記事でも触れたが特に二次創作は公式からの黙認によって成り立っている。
 二次創作は他人の作ったキャラクターを勝手に使っているためおおよそ著作権の侵害になっており、それを訴えられないだけで実質犯罪のようなものだ。
 東方のように二次創作に明言したガイドラインが存在する作品が例外で、基本的に公式が明言することはない。「神が介入できない」ことは、そういう公式が介入できないということも示しているのではないか。

 戦後の闇市場も、非公式の価格で取引されていた。公式の市場では手に入らないものを、例え法外の値段だとしても欲しい人に売っていた。非公式の市場も犯罪であったのにも関わらず、隠されることがなく今の歴史に大々的にのっている。神主はこれを即売会と同一視したのではないか。

しかし、神の思惑とは異なり、何故かカードは価値を増す一方だ。
誰かが価値を操作しているのだろうか。
それとも、一部のコレクターが買い占めしているからだろうか。

 虹龍洞でも部分的に触れられていたことだが、昨今のいわゆる転売ヤーを指しているのだろう。希少なものを買い集めて更に価値を高めさせ、欲しいという人に高額に売る。まさに当てはまっている。

ゲームシステム

ハイスピードかつランダムに展開するステージを攻略しながら、新しいカードを集めて、繰り返しステージに挑むゲームになっています。一回のプレイが短めで、繰り返し遊んで、異変の解決……というかカード集めに向かう感じです。

 おそらくこれはソシャゲにおける周回に相当するものだろう。

 でも触れたように、強くなるために敵を倒していくものと考えられる。

 Waveを通して最終的にボスに行き着く、これは東方ロストワードに非常に似ている。

 おそらく流れとしてはWaveで雑魚を倒し、それに応じてカードを手に入れる……のようになる。

 果たして黒幕に相当するキャラクターが出るのかはわからないが、出るのだとしたら周回で力を集めて何度も挑戦という形になるだろう。
 さらに、左上にある数式も、ソシャゲにおける確率や攻撃などに相当しているのかもしれない。

カード

 現状見られるカードを見てみよう。

 タイトルには霊夢の「陰陽玉」、魔理沙の「ミニ八卦路」ナズーリンの「勝手に天下の回り物」のようなカード、鈴瑚の「鈴瑚印の団子」、八意永琳の「死穢回避の薬」によく似た薬のカードがある。

 ステージセレクトの背景では射命丸文(姫海棠はたて?)と思われるカード、東風谷早苗の「無事かえるお守り」、二ツ岩マミゾウの「頼りになる弟子狸」がある。
 余談だが、入手したカードによってタイトル画面が埋まっていくのではないだろうか。

 この道中には少名針妙丸の「打出の小槌」、チルノの「アイスフェアリー」、パチュリーと思われるカードがある。

 ここには上記のチルノのカードに加え、エタニティラルバの「刺激的な鱗粉」、フランドール・スカーレットのカードがある。

 ここにはWave2に高麗あうんらしきカードと、何かの石像のカードがある。

 上に示したラルバのカードの他に、埴安神袿姫のカード、清蘭のカード。何者かわからない包丁のようなカード、赤蛮のカードがある。
 包丁のカードはこいしのナイフ説、ネムノの鉈説など色々ある。

 しかし私は靈異伝の魅魔のカードだと思う。魅魔様を推す私的にはそう思いたい。

ゲーム画面 

 ゲーム画面に着目しよう。
 右下に小さくハートがある。これは自機の残機を示しているのではないか。
 左下に「初期装備カード」というものがある。「紅魔郷」などにあった御札を選ぶのと同じようなものか。

弾貨と魔法陣

 左上に「お金」と「弾貨」がある。お金は「虹龍洞」でもあったシステムでカードを買うために必要だと考えられるが、弾貨というものは初めてだ。

 実はこの画像、魔理沙の前にある魔法陣のところに小さく弾貨のアイコンが写っているのだ。
 弾幕が色が変化するのは「紺珠伝」でグレイズを行った時にあったものだが、今回も似たようなものかもしれない。どちらかといえば形的に天空璋の季節アイテムのようなものか。
 まりお氏は配信でパチュリー(と思われる)のカードがあることから魔法陣はパチュリーのカードの効果ではないかと推測した。

 実際これがパチュリーのカードだった場合、カードで弾貨を集めることになる。
 しかしこのまりお氏の説への私なりの反論は、

 この時点で魔理沙の周りに魔法陣があることだ。魔理沙が前方に魔法陣を張っているこの二枚の画像。

 これらはどちらも魔理沙が低速になっている。ひょっとしたら花映塚のミスティア・ローレライの吸霊有効範囲のように、低速で魔法陣が前方に展開され、魔法陣は魔理沙の移動に少し遅れて移動するという形になるのではないか。

闇取引

 闇取引開始は、即売会の開始を指しているのだろう。
 カード装備は、虹龍洞でキャラ選択時に行ったものと同じようなものだろう。
 すると、カード市場はカードを購入するところということになる。いわばソシャゲでガチャを回すところか。

 となれば背景がタイトル画面のここも納得だ。
 しかし、一つ着目するところがある。

 この画像では闇市場で使われる金が Bullet Money =弾貨になっている。

弾貨の利用目的

 ひょっとするとゲーム中(闇取引中)は弾貨でカードを買い、一般のカード市場では普通の金でカードを買うのではないか。
 虹龍洞でもこのような会話があった。

「東方虹龍洞」霧雨魔理沙ルート

二面ボス山城たかね撃破後
山城たかね:
 強すぎる……
 だが残念だったな。暴力でカードは奪えない。そう決められているんだ

霧雨魔理沙:
 暴力でカードは奪えない……さっきの猫もそう言ってたな
 そう言われると罪悪感が出て強奪する気が失せるぜ
 まぁいいよ、買うから。買って調査するよ


六面ボス天弓千亦戦前
天弓千亦:
 未開人め……いつまで暴力でものを支配できると思い込んでいるのだ?
 物の所有権は市場の神にしか操作できない
 物を所有する限り、何人たりとも神の手から逃れられないのよ
 市場は開かれた! すべて無(かみ)に返そう!

 上の会話では暴力=弾幕ごっこ ととることができる。

神の介入が出来ない市場──闇市場が開かれた。

 という神主の言葉を踏まえれば、闇市場は千亦の市場のシステムに則る必要はなく、暴力の具現の弾幕(弾貨)で金を集めてカードを買う。
 カード市場は千亦の市場のシステムに則り金でカードを買う。
 つまり、弾貨とは闇市場の取引で使われる金であり、お金との違いは市場で使えるか否かではないだろうか。

 この弾貨だけで長々と書いてしまったので、また記事を作ろうと思う。

Power と M.Atk

 そして最後にまりお氏の配信でも物議をかもした弾貨の下の

 「Power」と「M.Atk」について考えよう。この表記があるのは

 これらの画像だ。いずれもPowerは1だが、M.Atk と S.Atk があり M.Break とSpeed 、 M.Reloadというものがある。

 まりお氏の配信ではMは「魔理沙(Marisa)」「魔法(Magic)」「マネー(Money)」などの説がでた。実際旧作では自機が靈夢の時に限り「残機」が「靈夢」、「Power」が「霊力」と表記されていたので Marisa と Magic はあり得ない話ではない。
 しかしSというものがあるのでそれがよくわからない。
 さらに M.Reload があり、それが「-33%」となっている。Magic Reload =魔法再装填ならわかるが、マイナスの時点でそれはなさそうだ。

 ひょっとしたら、MではなくSが上にきていることから絶妙に異なる気がするが、Main と Sub の可能性もあるかもしれない。

 Powerは、おそらく画面はゲーム最初のほうと思われるので、市場が開かれるごとに強くなるのかもしれない。

 しかしこれらはきっとそうだろうと言える根拠が薄いため、はっきりとした考察を出すことはできない。

 現時点で出せる考察はこんなところだ。
 システムがソシャゲに近いことや、ナイフのカードが誰か(魅魔)について、特に弾貨は結構な自信がある。これで外れていたら悲しいが、考察はそんなものだ。外れていても考えることを楽しみにする。

 次の記事もこのゲームの話題だ。弾貨をもっと深堀しようと思う。

 以上。

2022/8/9 追記

 とうとう公式映像が解禁された。
 弾貨の考察(弾貨で闇市場で購入、弾貨がアイテムになる)は見事に合っていた。闇市場がまさか時間で開かれるとは思っていなかったが。

 また、魔法陣も当たらずとも遠からずではないか。少なくともカードの効果でないのは合っていた。

 製品版が楽しみだ。

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