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修行走ルート、ジオ的紹介(2)
360°カメラで記録したストリートレベルの画像(2023年10月実走記録)で、修行走のルート、「七面昇龍ロングコース40 km」を紹介します。
画像のリンク先はMapillaryというプラットフォームで、地図と画像を入れ替えながら見ることができます。
その2.七面山表参道
一丁目〜二丁目
鳥居をくぐり、表参道に入ります。
参道沿いには石灯籠が置かれていて、一丁目から五十丁目までの道標になっています。
どれくらい登ってきたのか、あとどれくらい残っているのか、わかりやすいですね。
実は二丁目までの区間、地質は身延山側と同じ安山岩です。道の石ころもまだ、丸っぽいのがわかるでしょうか。神力坊のある二丁目のあたりに、糸魚川-静岡構造線が通っていて、それより上で頁岩(けつがん)が主となります。すると転がる石も平べったい、角ばった形になってきます。
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二丁目〜十三丁目
標高が比較的低いこのあたりは大木も多く、秋口には落ち葉も溜まりやすいようです。
また湿った夏には、ヒルに遭遇することも多いでしょう。
つづら折りの道を上っていくと、やがて肝心坊のある十三丁目に着きます。
修行走のレースでは、ここで装備チェックが行われます。
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十四丁目〜二十三丁目
参道の勾配は比較的緩やかですが、曲るところなどでは急勾配になる部分も多くあります。
木の根が支えていてくれたり、石や丸太でステップが組まれていたりするので、足の置き場を丁寧に探りながら上りましょう。
ほぼ中間地点となる中適坊にも、広い休憩スペースがあります。
ここの天井には、昔の大相撲力士の名前もたくさん掲げられています。
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二十四丁目〜三十六丁目
参道の多くは林の中ですが、二十九丁目あたりで一度、視界の開けた展望台を通過します。
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三十六丁目の晴雲坊にたどり着けば、表参道の残りはおよそ1/4です。
あと一息。
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三十七丁目〜四十六丁目
このあたりになると、また路面の石ころの様子が変わってきます。
またすこし丸っぽくなったでしょうか。
このあたりは砂岩の地層になっていて、そこから割れてできる石ころも、角は立っていますが、先ほどまでの頁岩のように薄く尖った形にはなりにくいのです。
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そして、敬慎院の入り口である和光門をくぐります。
ここまで来ればあと少し。
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四十七丁目〜五十丁目
およそ150 mの直線の坂道を上り切ったら、左へ。
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鐘楼を右手に見ながら、最後の激坂を駆け上がります。
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そしてたどり着く、展望台。御来光遥拝所です。
天気がよければ、真正面に富士山が見れます。
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随身門をくぐり、丸太の階段を下ると、表参道終着地の敬慎院に到着です。
修行走では、ここにエイドが設けられます。
また、普段からも、敬慎院では休憩をさせていただくこともできます。たいへんありがたいことです。
このあとはしばらく下りが続きますが、その前に一旦、休憩を入れて気持ちを入れ替えましょう。
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七面山敬慎院は、700年以上の歴史をもつ由緒あるお寺です。
こんな高い山の上につくられるとは、すさまじいですね。
ちなみに、この本堂の裏手には一の池と呼ばれる池があります。
また、さっきまでずっと上ってきたのに、随身門からはだいぶ下ってきました。
なぜ、急峻な山のてっぺんに、こんな平坦地があるのでしょうか?
その3に続く・・・