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正誤判別問題攻略法【Mission 03】

▼新年2日目も正誤判別問題攻略法です。早速,今回の Mission に挑戦しましょう!

=Mission【03】=

[001] [Despite] she started [learning] English only a year [ago], she speaks it [fluently].(佛教大学)

[002] Because of [a] bad stomachache, Lucy could [neither] sleep nor eat [while] her flight [over] to Singapore. (学習院大学)

[003] (誤りがない場合「なし」とせよ)
For the [life of me], I can't [figure out] how Jim was able to get such an [unbelievable] score on the math test [despite] he studied less than anyone in our class.(早稲田大学)

[004] The [daily existence] of people around the world [is significantly affected] in one way or another by ‘globalising’ forces, [to the extent of] an understanding of this single idea has become [crucial to] making sense of life in early twenty-first century society.(中央大学法学部)

▼解答・解説はこの下です
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=Answer【03】=

[001] [Despite]→[Although]
※[Though]や[While],又は[Despite the fact that]等に直しても良い。
[002] [while]→[during]
[003] [despite]→[though]
※[when]や[although],又は[despite the fact that]等に直しても良い。
[004] [to the extent of]→[to the extent that]

▼今回の共通テーマは〈接続詞と前置詞の区別〉です。英語では,1つのセンテンス(ピリオドまでの1文)の中に述語動詞(一人前扱いできる動詞。動詞の現在形,過去形,助動詞が付いた動詞,命令文の原形の4つが述語動詞扱いできる)が2つ以上ある場合(※述語動詞を含むかたまりのことを「節」と呼ぶので,「節が2つ以上ある場合」と理解しておくと良いでしょう),原則として必ず「のり」に相当する連節語句が必要となります。英語では,①接続詞,②関係詞,③疑問詞の3つが連節語句になります。前置詞では2つの節を結ぶことはできません

▼たとえば,「シンジはアスカが大好きだ(Shinji loves Aska)が,彼女は彼が大嫌いだ(She hates him.)」という2つの節を結んで1つのセンテンスにする場合,以下のように表すことができます。
①-(a)  Shinji loves Aska, but she hates him.(等位接続詞but)
①-(b) Although Shinji loves Aska, she hates him.(従属接続詞although)
② Shinji loves Aska, who hates him.(非制限用法の関係代名詞who)

▼また,センテンスの中に疑問文を埋め込んだいわゆる「間接疑問文」の場合,疑問詞が「のり」の働きをします。
③ Shinji asked Aska why she loved Mr. Kaji.
(シンジはアスカになぜ加持さんが好きなのか尋ねた。)

▼そこで,どの単語が前置詞で,どの単語が接続詞なのかあらかじめ知っておく必要があります。

[001] despite は前置詞なので,〈S + V〉を従えることはできません。よって,冒頭の [Despite] を,逆接・譲歩の意味を表す従属接続詞の Although や Though,又は While などに直します。
訳:彼女はわずか1年前に英語を学び始めたが,流暢に話す。

[002] while は接続詞なので,後には原則として〈主語 + 述語動詞〉のかたちが必要です。ところがここでは her flight という名詞しかありません。よって,「~の間」を表す前置詞 during に直します。
訳:ひどい胃の痛みのせいで,ルーシーは,シンガポールまでの飛行中,眠ることも食事をすることもできなかった。

[003] これも[001]と同じことをたずねている問題ですね。despite は前置詞なので,直後に〈主語 + 述語動詞〉のかたちをくっつけることはできません。よって,「逆接」を表す接続詞 though(又はalthough / when)に直します。なお,冒頭の For the life of me は,通例,can't などと一緒に用いて「どうしても」という強調の意味を表す熟語です。
訳:ジムはクラスの誰よりも勉強していないのに,数学のテストでそんな信じられない点数をどうやってとれたのか,僕にはどうしても理解できない。

[004] この文の述語動詞は,is ... affected と has become です。is ... affected の主語は The daily existence ですが,has become の主語になる名詞が見当たりません。というのも,has become より前にある名詞の前にはいずれも前置詞がついているためです。そこで,to the extent of の of を接続詞 that に直して an understanding を has become の主語にする必要があります。〈to the extent that S + V~〉は「SがV~するほどにまで」という意味です。
訳:世界中の人々の日常の在り方は,「グローバル化する」力によって何らかの点で大きく影響されており,この一つの概念を理解することが21世紀初頭の社会の生活を理解するのに重要になったほどである。

=Lesson【03】=

▼1つのセンテンスの中に複数の節(述語動詞を含むかたまり)がある場合,節と節を結ぶ「のり」が必要になる。「のり」になれる連節語句は〈接続詞・関係詞・疑問詞〉の3つのみ。前置詞はその働きが出来ないことに気をつけよう。

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