正誤判別問題攻略法【Mission 02】
▼新年,あけましておめでとうございます!本年も Y's Factory ご愛読のほど,よろしくお願い申し上げます!
▼年明け最初の記事は「正誤判別問題攻略法」です。早速,今回のMissionに挑戦しましょう!
=Mission【02】=
▼次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を1ヶ所指摘しなさい。
[001] The Statistics course [lasting] 12 months and is [designed] to train professional statisticians [for] industry, government, research and [teaching].
(学習院大学)
[002] The MBA programs are [intended] for those [who] already have some management experience and [which] are seeking [to] develop their career in management.
(学習院大学)
[003] We do not [think less of] Shakespeare [because] the society in which he lived [and produced him], was technologically inferior [to ours].
(北里大学)
▼解答・解説はこの下です
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=Answer【02】=
[001] [lasting]→[lasts]
[002] [which]→[who]
[003] [and produced him]→[and which produced him](又は[and he was produced]等に直しても良い。)
▼今回の3問に共通するテーマは〈等位接続詞による並列を意識しているかどうか〉です。等位接続詞とは〈and / but / or / nor / for / so / yet〉のことで,これらは原則として〈対等な関係にあるもの同士〉を結びます。特に,andとorは前後が原則として同じかたちになる必要があります。〈A and/or B〉となっている場合,Bと対応するAが必要になる,ということです。
[001] and is ... となっているので,and の前には is に対応する述語動詞(一人前扱いできる動詞:現在形・過去形・助動詞のついた動詞・命令法の原形のいずれか)が必要です。よって,lasting ではなく lasts としなければなりません。
訳:統計学の授業は12カ月続き,産業界,政府,研究,教職のためのプロの統計学者を養成するように企図されています。
[002] and which ... となっているので,この which に対応する表現を前に探したところ,前には those who の who と書かれています。この who はthose(人々)を先行詞とする関係代名詞なので,これに合わせて which も who に直さなければなりません。
訳:本MBAプログラムは,既に何らかの経営経験を有し,経営においてキャリアを発展させようとしている人々のためのものです。
[003] 等位接続詞 and で結ばれているものを把握しましょう。and produced him が正しいとすれば,この and は前にある過去形の動詞,つまり,lived と produced をつないでいることになります。しかしそうなると,he ... produced him(彼が彼を作った)となり,文意が成り立たなくなります。意味としては「彼を作った社会」としたいのでしょうが,in which の後の主語はあくまでも he であって,the society ではありません。そして,in which の which は the society を指す関係代名詞ですが,in がついているために produced の主語になることはできません。よって,the society in which he lived and which produced him というように,produced の主語になる主格の関係代名詞 which を 補うか,「彼が作られた(社会)」と考えて and he was produced と直します。
訳:シェイクスピアが暮らし,シェイクスピアを生み出した社会が私たちの社会より劣っているからという理由で,私たちはシェイクスピアを軽んじたりしない。
=Lesson【02】=
▼等位接続詞(特にand / or)を見たら,必ず「何と何を結んでいるのか」を把握し,「かたちをそろえる」ことを意識しよう!