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正誤判別問題攻略法【Mission 18】

▼早速,今日の Mission に挑戦しましょう!

=Mission【18】=

▼各問いに答えなさい。
[001] 次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を1ヶ所指摘しなさい。
Professor Brown [carried out] an experiment [on his patients] to test the new medicine which was said [to low blood pressure] [with no side effects].(杏林大学)

[002] 次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を1ヶ所指摘しなさい。ただし,誤りがない場合「なし」とすること。
In [the absent of] any definite evidence, the man was found innocent and [set free] even though [almost everyone] thought he [was responsible for] the crime.(早稲田大学)

[003] 次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を1ヶ所指摘しなさい。
Parents have a [responsible] to [discipline] their [children] [when] they do not obey the rules.(明海大学)

[004] 次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を1ヶ所指摘しなさい。
Previous research [has shown that] sharp reductions in [the amount of food consumed] can help fish, rats and monkeys live longer.  Now, some researchers have found that when humans [severely cut] their daily intake of calories, they can slow their metabolism and [possibility] also the aging process.(中央大学)

[005] 次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を1ヶ所指摘し,書き換えた1語を記しなさい。
Whoever was responsible for [damage] my house [has] to be [fined] or sent to jail.(西南学院大学)

[006] 次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を1ヶ所指摘し,書き換えた1語を記しなさい。
I can speak [Greek] and [Spain], but I want to learn an Asian language like [Thai].(西南学院大学)

▼解答・解説は下にあります。
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=Answer【18】=

▼今回の共通テーマは「品詞の区別」です。

▼これまでにも品詞についてはお話ししてきましたが,ここであらためて「動詞」「名詞」「形容詞」「副詞」の用法についてまとめておきましょう。

▼4大品詞用法の原則
[1] 動詞
:原形・現在形・過去形・過去分詞形・-ing形の5つに活用する。
①「述語動詞」(一人前扱いできる動詞)になるのは現在形過去形助動詞のついた動詞命令法(命令文)の原形の4つ。原形や過去分詞形や-ing形は単独では述語動詞に慣れず,準動詞と呼ばれ,他の品詞(名詞・形容詞・副詞)として扱われる。
②動詞の後に続くかたちはそれぞれの動詞によってあらかじめ決まっている。

[2] 名詞:文中で①主語(S)・②目的語(O)・③補語(C)・同格のいずれかの役割を果たす。
・〈前置詞+名詞〉は原則として修飾語(形容詞 or 副詞)になる。

[3] 形容詞:文中で,①名詞を修飾するか,②補語(C)になる。
・上の①・②のいずれでもない場合はbe動詞が省略された分詞構文。
ex) I saw a big tree, its roots dead.
(私は大きな木を見た。その根っこは枯れていた。)
→its roots being dead の being が省略されている。

[4] 副詞:文中で原則として名詞以外を修飾する。

▼品詞と役割についてまとめると,以下のようになります。

〈4大品詞×役割〉

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[001] [to low blood pressure]→[to lower blood pressure]
[002] [the absent of]→[the absence of]
[003] [responsible]→[responsibility]
[004] [possibility]→[possibly]
[005] [damage]→[damaging]
[006] [Spain]→[Spanish]

[001] lowは「低い」という意味の形容詞(※副詞と名詞の用法ももあります)ですが,〈be said to + 原形~=~と言われている〉に続くので,「~を低くする」という意味の動詞lowerにしなければなりません。
訳:ブラウン教授は患者に,副作用なしで血圧を下げると言われている新薬を試すために実験を行った。

[002] absentは「不在の」「欠席している」という意味の形容詞(動詞と前置詞の用法もあります)ですが,前には前置詞のinと冠詞のtheがあるので,名詞にしなければなりません。よって,absence(不在/無いこと)に直します。
訳:決定的な証拠がないので,その男はその犯罪の責任を負っているのに無罪とされて釈放された。

[003] responsibleは「責任がある」という意味の形容詞ですが,直前にaがついていることから,responsibilityという名詞にしなければなりません。
訳:親は,子どもがルールに従わない時,子どもをしつける責任がある。

[004] possibility は名詞なので,この位置にあると and によって前の their metabolism と結ばれて can slow の目的語になってしまいます。しかし,the aging process という名詞が後にいるので,andによって their metabolism と the aging process が結ばれていると判断し,possibility が余分だと解釈するのが妥当です。形容詞の possible に変えてしまうと名詞を修飾しているわけでも補語になっているわけでもないのでやはり役割がなくなってしまいます。よって,副詞の possibly に直します。
訳:先行研究が示してきたのは,消費される食物の量の激減によって魚,ラット,サルが長生きする助けになりうるということだ。今,研究者の中には,人類が毎日のカロリーの摂取を厳しく削減した時には代謝を低下させ,ひょっとしたら老化のプロセスも低下させることができるかもしれないと発見したものもいる。

[005] damage は動詞または名詞の用法がありますが,直後に my house という名詞があるので,ここでは動詞として用いられていると判断できます。ところが,damage の直前には for という前置詞があります。前置詞の後には名詞が続くので,damage を名詞化しなければなりません。よって,damage を動名詞の damaging に直します。
訳:私の家に損害を与えた責任のあった人は誰でも,罰金刑にされるか投獄されねばならない。

[006] and によって Greek と Spain が結ばれており,ともにspeak の目的語になっていると判断できます。Greek は形容詞ですが「ギリシャの」「ギリシャ語(の)」「ギリシャ人(の)」という意味で,「ギリシャ語」を表す名詞として用いられることができるのに対して,Spain は「スペイン」という国を表す名詞であって「スペイン語」という意味はありません,よって,Spain を Spanish(「スペインの」「スペイン語(の)」「スペイン人(の)」)に直さねばなりません。
訳:私はギリシャ語とスペイン語を話せますが,タイ語のようなアジアの言語も学びたいのです。

=Lesson【18】=

各品詞の役割を理解した上で,どの単語がどの品詞なのかを覚え,品詞を意識しながら読み解く習慣を身につけましょう。

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