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正誤判別問題攻略法【Mission 14】

▼早速,今日の Mission に挑戦しましょう!

=Mission【14】=

▼各設問に答えなさい。
[001] 次の英文について,各(a)~(d)の[ ]内の用法は1つだけ誤った,または1つだけ正しい使い方がなされている。それを指摘しなさい。
(a) It was [good advice], for I had never thought of such a thing.
(b) I am sorry I cannot visit you next Sunday because I have [a lot of works] to do.
(c) “The reason I mention this today is that [two important informations] have come to my notice,” the chief detective said.
(d) His living room did not have [many furnitures], just several barrel chairs with dark green cushions and a chocolate-brown leather couch.
(上智大学)

[002] 次の英文には間違いが1か所ある。間違いの箇所を正しい1語に書き換えて,その書き換えた1語を記入せよ。
George was very busy last night because he had to do a lot of homeworks.(西南学院大学)

[003] 次の英文の[ ]には誤りが1つあります。その箇所を指摘し,訂正しなさい。
When I returned from my trip [to] Canada, I had [such] a lot of [luggages] that I had to pay [extra] at the airport.(昭和大学)

[004] 次の英文の[ ]には間違いが1か所ある。間違いの箇所を正しい1語に書き換えて,その書き換えた1語を記入せよ。
My ten-[year]-old boy ate two [loaf] of white bread and drank three [glasses] of chocolate milk for breakfast.(西南学院大学)

[005] 次の英文の[ ]には間違いが1か所ある。間違いの箇所を正しい1語に書き換えて,その書き換えた1語を記入せよ。
The [shoes] shop around the corner [closed] and it has been replaced by a [clothing] shop.(西南学院大学)

[006] 次の英文の誤りのある箇所を指摘し,訂正せよ。
警察は彼を追跡中です。
The police is on his track.
(愛媛大学)

[007] [ ]内から誤りのある箇所を1つ選び,正しく書き換えなさい。
Deer [has] no permanent homes or nesting sites and spend their [lives] wandering an area [referred] to as a home range.(西南学院大学)

▼解答・解説は下にあります。
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=Answer【14】=

▼今回の共通テーマは,〈可算名詞と不可算名詞の区別と名詞の単複〉です。

▼英語の名詞には「可算名詞」と「不可算名詞」があります。この違いを以下のように理解しましょう。

◎可算名詞:特定のかたちがイメージできるもの【具体的】
(1) 複数形にすることができる。
(2) 単数形の場合,必ず冠詞(a / an / the)が必要。
(3) 数詞・many / fewをつけることができる。

◎不可算名詞:特定のかたちをもたないもの・流動的なもの【抽象的・物質的】

(1) 複数形にすることができない。
(2) 原則として不定冠詞(a / an)をつけることができない。theはつけることができる。
(3) 量・much / littleをつけることができる。
※不可算名詞の前に形容詞がついた場合,具体化されるのでa / anをつけたり,複数形になることがあります(「不可算名詞の可算名詞化」)。
→ただし,advice / homework / furniture / information / fun / weather などは形容詞がついても a / an をつけたり複数形になることはできません。

※ただし,「可算名詞=具体/不可算名詞=抽象」という分け方はあくまでも大まかな便宜上の区分であると考えてください。実際には抽象的な名詞でも複数形になるものもあります。名詞の単複については非常に細かく,また,単語によって用法も異なるため,その都度,辞書などで調べるようにしてください。

▼なお,1つの単語でも,意味によって可算名詞扱いされたり,不可算名詞扱いされたりします。たとえば room という名詞は,不可算名詞の場合「空間・余地」の意味ですが,可算名詞の場合「部屋」の意味になります。ですから,"I have room." だと「私には空間(余地)がある」という意味になり,"I have a room." だと「私には部屋が1つある」という意味になります。「空間」は特定のかたちをもちませんが,それを天井や壁や床で区切って特定のかたちをもたせたのが「部屋」だと理解してください。

▼さらに,「集合名詞」についても学びましょう。「集合名詞」とは,「似たような種類のものが集まって一つの集合を作っていると考えられる名詞」のことで,集合名詞が主語の場合,その単複に注意しなければなりません。

▼集合名詞には大きく分けて以下の3種類の用法があります。頻出のものには「■」がついています。

[1] 常に単数形扱いする集合名詞(不可算名詞として扱われる)
■ baggage / luggage:荷物
■ furniture:家具
□ machinery:機械
□ mail / post:郵便物
■ money:金
□ poetry:詩
□ scenery:風景

[2] 常に複数形扱いする集合名詞
■ cattle:牛
■ deer:鹿
□ folk:人々
□ people:人々
※「国民/民族」の意味の場合,a people/peoplesとなる。その場合,a peopleならば単数形扱い,peoplesならば複数形扱いされる。
□personnel:(全ての)職員・スタッフ
※「人事部」という意味の場合,単数形扱いすることもある。
■ police:警察

[3] 単複の違いに注意する集合名詞
⇒「人」の集合を表す名詞。「集合全体」を表す場合は単数形扱い。「個々の成員」を表す場合は複数形扱い。
□ audience:観客
□ class:クラス
□ committee:委員会
□ company:会社
■ crew:乗組員
■ family:家族
□ nation:国民
□ staff:スタッフ
□ team:チーム
ex) My family is very large.(我が家は大家族だ。)
ex) My family are all early risers.(うちの家族は皆,早起きだ。)
ex) There were seven families taking part in the event.
(そのイベントには7組の家族が参加していた。)

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[001] (a)だけが正しい。他は以下のように直さねばならない。
・(b) [a lot of works] → [a lot of work]
・(c) [two important informations] → [two important pieces of information]
・(d) [many furnitures] → [much furniture]
[002] homeworks → homework
[003] luggages → luggage
[004] loaf → loaves
[005] shoes → shoe
[006] is→are
[007] [has]→[have]

[001] 各選択肢の解説は以下の通りです。
(a) advice(忠告)は不可算名詞です。なお,advice は形容詞がついていても a/an をつけることはできません。よって,これは正しい選択肢です。
(b) work が「仕事」という意味の場合,不可算名詞扱いされます。work が可算名詞化された場合,「仕事の結果できた具体的なもの」→〈作品・製品〉の意味になります。よって,a lot of works だと「たくさんの作品・製品」となるため,a lot of work(たくさんの仕事)に直します。
(c) information(情報)は不可算名詞で,形容詞がついても可算名詞化されることができません。よって,two important pieces of information(情報の中の重要な2つ→2つの重要な情報)と直します。
(d) furniture(家具)も不可算名詞で,many(「数が多い」)をつけたり複数形になることができないため,「量が多い」という意味の much をつけ,単数形に直して much furniture とします。
訳:
(a) それはいい忠告だった。というのは,私はそのようなことについてそれまで考えたことが一度もなかったからだ。
(b) 申し訳ありませんが次の日曜日にあなたのところを訪ねることができません。やるべき仕事がたくさんあるからです。
(c) 「今日,私がこれを述べる理由は,2つの重要な情報に気づいたからです」とその主任刑事は言った。
(d) 彼の居間には家具はあまり多くはなく,深緑色のクッションがついたバレルチェアがいくつかと,チョコレート色の革製の長椅子だけだった。

[002] homework は不可算名詞です。複数形にすることができません。よって,homework に直します。
訳:ジョージは昨夜,たくさんの宿題をしなければならなかったので,とても忙しかった。

[003] luggage(荷物)は不可算名詞です。複数形にすることができません。よって,luggageに直します。なお,baggage(荷物)も不可算名詞です。これらは money(お金)と同じ〈集合名詞〉で,
訳:私がカナダへの旅から戻った時,荷物がとてもたくさんだったので,空港で追加料金を払わねばならなかった。

[004] two(2つ)の後にあるので,loaf を複数形の loaves にしなければなりません。なお,ten-year-old についてはハイフン(-)によって1つの形容詞になっているため,前に ten があっても year は単数形のままになります。
訳:私の10歳の息子は朝食に精白パン(食パン)を2斤食べ,チョコレートミルクをグラス3杯飲んだ。

[005] 名詞が名詞を修飾するときは原則として単数形にしなくてはなりません。よって,shoes を shoe に直します。
訳:角の所にあるその靴屋さんは閉店し,洋服屋さんに取って代わられた。

[006] the policeは常に複数形扱いされる集合名詞なので,isをareに直します。

[007] deer(鹿)は常に複数形扱いされる集合名詞なので,has を have に直します。なお,この問題の場合,後に "their" があるため,deer が複数形扱いされるのだ,ということに気付くこともできます。
訳:鹿には生涯ずっと住む家や巣作りの場所はなく,生息範囲と呼ばれる地域を放浪して一生を過ごす。

=Lesson【14】=

可算名詞と不可算名詞の違い,名詞の単複の違いに注意しよう!

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