正誤判別問題攻略法【Mission 27】
▼早速,今日の Mission に挑戦しましょう!
=Mission【27】=
▼次の英文の[ ]内から誤りのある箇所を探し,正しく書き換えなさい。
[001] Having [finished] his term paper [before] the [deadline], [it was delivered] to the professor [before] the class.(北里大学)
[002] I would [not rather] have [dessert] [because] I [had] enough already.(明海大学)
[003] Not [seeing] him [for] a long time, she couldn't [recognize] him [at first].(明海大学)
▼解答・解説は下にあります。
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
↓↓↓
=Answer【27】=
▼今回の共通テーマは〈準動詞の用法で注意すべき点〉です。準動詞を含んでいる場合,「準動詞の意味上の主語」「準動詞の表す時」「準動詞の態」「準動詞の否定」の4点に注意しましょう。
==========
[1] 準動詞の意味上の主語
①準動詞の主語が書かれていない場合
(1)準動詞の主語が文の主語と一致している
ex) Seeing me, Tom ran away.
(私を見て,トムは逃げた。)
→Seeingの意味上の主語はTom。
(2)準動詞の主語が「一般者/私たち」である
ex) It is important to learn about foreign cultures.
(外国の文化について学ぶことは重要だ。)
→to learnの意味上の主語は「一般者/私たち」。
②準動詞の意味上の主語が,文の主語と異なっていて,かつ一般者でもない場合,以下のように示す。
(1) SVOC文型のCが準動詞の場合
→Oが意味上の主語
ex) He allowed me to go there.
(彼は私をそこに行かせてくれた。)
→to goの意味上の主語はme。
(2) それ以外の場合
(a) to不定詞→〈for + 名詞〉
ex) There's no need for us to hurry.
(私たちは急ぐ必要はない。)
→to hurryの意味上の主語はus。
※〈人の性格を表す形容詞 + of + 名詞 + to + 原形~〉の場合,〈of + 名詞〉の名詞が意味上の主語。
ex) It was kind of him to show me around the city.
(彼は親切にも町を案内してくれた。)
→to showの意味上の主語はhim。
(b) 分詞構文→主格
ex) It being Sunday, all the shops were closed.
(日曜日だったので,すべての店は閉まっていた。)
→beingの意味上の主語はIt。
(c) 名詞を修飾する形容詞的用法の分詞
→修飾されている名詞が意味上の主語
ex) The baby sleeping in the bed is very pretty.
(そのベッドで眠っている赤ちゃんは実にかわいい。)
→sleepingの意味上の主語はbaby
ex) I saw a broken toy in his room.
(私は彼の部屋で壊れたおもちゃを見た。)
→brokenの意味上の主語はtoy
(d) 動名詞→所有格(又は目的格)
ex) He insisted on my [me] paying the bill.
(彼は私が勘定を支払うように言い張った。)
→payingの意味上の主語はmy(me)。
==========
[2] 準動詞の表す時
① 準動詞の表す時が文の時制と同じ場合
→〈ing / to + 原形〉
② 準動詞の表す時が文の時制より過去にずれている場合
→〈having + 過去分詞/to have + 過去分詞〉
==========
[3] 準動詞の態:能動か受動か。
▼[1]で触れた「意味上の主語」を考えて,能動か受動かを考える。動詞の語法にも注意しよう。
ex) Seen at a distance, the rock looked like a human face.
(離れたところからみると,その岩は人間の顔のように見えた。)
→Seenの意味上の主語はthe rock(その岩)なので,Seeingではなく,受動のSeenにする。
==========
[4] 準動詞の否定:準動詞を否定する場合,準動詞の直前にnotを置く。
ex) Mother told me not to open the window.
(母さんはぼくに窓を開けないように言った。)
→notはto openの直前に置く。
ex) I would rather not go out.(どうも外出したくない。)
→goは原形不定詞,つまり準動詞なので,notはgoの直前に置く。
==========
[001] [it was delivered]→[he delivered it]
[002] [not rather]→[rather not]
[003] [seeing]→[having seen]
==========
[001] このままだとHaving finishedの意味上の主語がit(=his term paper)になってしまうため,it was deliveredをhe delivered itに直します。
訳:締め切り前に学期末レポートを書き終えたので,彼はそれを授業の前に教授に届けた。
[002] 準動詞を否定する場合,準動詞の直前にnotを置かねばなりません。この場合,haveを否定するためにnotをhaveの直前に置きます。よって,not ratherをrather notに直します。
訳:もうおなかいっぱいなので,デザートは遠慮させてもらいます。
[003] 「長い間会っていなかった」のは,彼女が彼のことを誰だか判断するよりも前のことなので,時制の「ズレ」を示さねばなりません。よって,seeingをhaving seenに直します。
訳:長い間彼に合っていなかったので,彼女は最初,彼のことが誰だか分らなかった。
=Lesson【27】=
準動詞を見たら,「意味上の主語」「時」「態」「否定」に注意しよう!