ParallelsDesktopでmocopiを使ってみた
「ParallelsDesktopでmocopiを使ってみた」の「ooしてみた」で初投稿です。
今回はSteamのWarudoでフルトラ確認するところまで試してみました。
MacBookでmocopiを使ってみたい人に、この記事が届くといいなぁ。
準備したもの
・PC本体: MacBook (2023, Sonoma)
・スマートフォン: iPhone12 mini
・トラッキングデバイス: mocopi
・ソフトウェア: ParallelsDesktop (Pro版)
・ソフトウェア: Windows11 ライセンスキー (DSP版)
(重要)ソフトウェアに使ったお金
・ParallelsDesktop 通常版を購入 (+11,000円)
・ParallelsDesktop Pro版にアップグレード (+7,500円)
・ParallelsDesktop用 Windows11 DSP版 (+9,000円)
・合計 27,500円ほど
ParallelsDesktop とは
macOS上で仮想マシンを動かせる便利なソフトウェアのことです。
詳しい機能は ParallelsDesktop をご覧ください。
通常版は永久ライセンスですが、Pro版は1年間のライセンスになります。
今回はParallelsDesktopのPro版を使います。
これはPro版のみ利用できるポートフォワーディング機能がmocopiのデータを届けるために必要になるからです。
接続までの流れ
ParallelsDesktopのセットアップ
ParallelsDesktopの仮想マシンとしてWindowsの環境を作りましょう。
インストールアシスタントに従っていれば、あとはライセンスキーを入力するだけでParallelsDesktop上でWindowsが動かせる.. はずです。
ParallelsDesktopの環境設定
ParallelsDesktopの仮想マシンを立ち上げたら、右上の歯車マークを選択します。
ParalellsDesktop上の構成でネットワークに「共有ネットワーク」を指定します。
ネットワークを設定したら仮想マシンはシャットダウンします。
ParallelsDesktopの環境設定からネットワーク設定を開きます。
仮想マシンは立ち上げずにDockのメニューから開きましょう。
ネットワーク設定を開いたら、Sharedにある「ポートフォワーディングルール」を変更します。
これは「macOSのIPアドレスのポート番号にデータが届いたら、ParalellesDesktop上のWindowsにリダイレクトする」というものです。
(これが今回必要なParallelsDesktopの通常版にはないPro版の機能です。)
mocopiのモバイルアプリからデータを受信するルール
・プロトコル : UDP
・ソースポート : 12351
・転送先 : Windows11
・宛先ポート : 12351
mocopiのほかにもiFacialMocap(顔のトラッキング)のデータを届けたいときは、同じようにポートフォワーディングルールを追加することになります。
ここまでの設定でmocopiのデータをParallelsDesktop上にあるWindowsに届けられるようになりました。
mocopiのモバイルアプリの設定
ここは初見だとわかりにくいIPアドレスの設定です。
mocopiのモバイルアプリの設定から「外部サービスとの接続設定」を開きます。
ここで「外部サービスとの接続設定」のIPアドレスには、ターミナルコマンド `ifconfig` で確認できるIPアドレスを指定します。(たとえば `en0` のIPアドレス)
このときMacBookがWi-Fiに接続していれば、mocopiのモバイルアプリを起動しているスマートフォンも同じWi-Fiに接続していることを確認してください。
(ちなみに.. テザリング接続でもWi-Fi接続と同じようにトラッキングできました。)
Warudoでトラッキングを確認!!
最後にWarudo(Steam)でmocopiのモーションデータが届いているか確認します。
Warudo(Steam) とは
複雑な設定をしなくても手軽にフルトラ体験できるソフトウェアです。
Warudoの設定方法は、この先生の動画がとても参考になりました。(本当に感謝!)
【3DVtuber向け】mocopiとWarudoで顔、指、体全部動かすフルトラ配信をする方法【解説講座動画】
ちょちょいと設定するとmocopiのモーションデータがWarudoに届いて、アバターが動くようになります。
ここでWarudoの「Mocopi Receiver」にローカルIPアドレスが表示されていますが、mocopiのモバイルアプリに設定するアドレスではないので注意です。
カワイイ~!!
勝ちました。 これでスタバでMacBookによるフルトラ配信が可能になりました。
今回はWarudo(Steam)でmocopiを使ってみましたが、これ以外のWindows向けアプリでもmocopiとParallelsDesktopを試して頂けたら嬉しいです。
疑問
Q: ParallelsDesktopは通常版ではダメ?
A. 届きそうで届かないのでParallelsDesktopのPro版を買いました。
・ネットワーク設定を「ブリッジネットワーク」にすると、他PCから見つけられるIPアドレスが割り当てられるのでpingが通る...がスマートフォンからそのIPアドレスにモーションデータを送ってもParalellesDesktop上のWindowsで受信できない。
・ネットワーク設定を「共有ネットワーク」にすると、他のPCから見つけられない...がここでPro版のポートフォワーディング機能を使うと、macOSのIPアドレスに届いたモーションデータをParalellsDesktop上にあるWindowsで受信できる。
Q. ParallelsDesktopは通常版を購入した後にPro版にアップグレードしたら損?
A. サポートで聞いたところ、1年間でPro版は利用できなくなりますが、通常版は永久ライセンスなのでそれ以降も利用できるそうです。今回の場合なら通常盤に戻ったとき、ポートフォワーディングが利用できなくなると思われます。
Q. ポートフォワーディングルールの転送先はIPアドレスを指定しないの?
A. IPアドレスによっては届くのかもしれない。
ParallelsDesktopのWindows上でipconfigで確認したIPアドレスを指定するとモーションデータを受け取れなかった。転送先をWindows11(あるいは仮想マシン名)にするとParalellsDesktop上のWindowsでモーションデータを受信できていた。