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家計が投資に向かわないのはナゼ?

(経済財政白書からの抜粋<その2>です)

さて「財政経済白書」の中で、家計行動に関して興味深かったトピックスの2つめです。

どうしても白書からの抜粋なので言い回しが硬いものがありますが、できるだけ柔らかくお伝えしたいと思います。

<その1>でも触れたように、白書では「資産所得の引上げとその効果」という項目で、労働所得に加えて金融資産からの所得を増やしていくことが重要と述べています。

その中で、日本の家計の金融資産2,000兆円(すごい金額です・・・)は半分以上が現預金で保有されていると指摘しています。これはこのFBグループでも時々触れていますし、私が開催しているプログラムでもしばしば登場する話です。その状況から脱却して投資資産の割合を増やしていくことが重要ですが、なかなか簡単ではありません。

この投稿をお読みくださっている方々にも「わかっているけどなかなかねぇ」という方がいらっしゃるでしょうし、投資を行っている方々でも色々な情報に心を揺らされながら資産形成を進めている方がいらっしゃると思います。

白書では、預金に偏っている資産保有に対して「金融知識の不足などを理由に、全てが合理的な意思決定の結果となっているとは言い難い」(さすが白書、言い回しが硬い・・・)として、投資を行わない理由として「知識がない」などを選択していると述べています。

図表では、投資を行わない理由として上から「余裕資金がない」「知識がない」「元本保証がある方が安心」「不安を感じる」「手数料が高い」となっています(添付グラフご参照)。

そしてさらに、本編の下の方にある脚注をよく見てみると。。。

*言い回しが硬いので、その下にカッコ書きで私の解釈を加えています。

・日本の家計の株式・債券・投資信託の保有比率は試算されるリスク許容度や期待収益率を使って求められる理論値よりも低くなっている可能性がある

(〜 つまり、本来考えられる以上に預金の比率が大きい)

・知識程度(学歴)や証券会社への信認の低さがこうしたかい離を説明する

(〜(学歴という表現が気に入らないですが)金融知識のなさや証券会社への疑念が預金への偏りを生じさせている)

・金融や経済に関する基礎知識及び主観的な株式投資コストといった要因が影響力を持つ

(〜 金融・経済知識が大事であり、現実以上に株式投資は危ないと思ってしまっている)

となっています。

この項目を読んで感じたことは以下の通りです。

1)投資未経験者が投資を始めない理由が分かる。

2)「余裕資金がない」というのは切実で、確かに資産形成が行えない理由だが、ご自身の将来にかかわることなので、そこから今後どうして行こうかと考えることが大事。また「知識がない」「元本保証がある方が安心」「不安を感じる」「手数料が高い」については、どれも質の高い情報と知識を得て実践することで解決できる課題だと思う。

3)白書は問題点や課題を示しているが、解決方法は提示していない。

そこで、私なりに解決方法を考えると以下の通りとなります。

− 多くの人にとっては「良質な情報に乏しい」「安心して頼れる場所がない」という状況なので、良質な情報と安心して頼れる場所を見つけることが大切。

− 「必要以上に慎重になっているケースがある」「知識が十分でないまま、臆病から大胆へ急変し、突然ハイリスク資産への投資を始めてしまう」といった行動の可能性を認識し、そうならないための知識を身につけて実践する。

こういったことは投資未経験者だけでなく、投資経験者にも言えることだと思います。

「今が一番若い」ですので、いつになっても遅すぎるということはありませんが、それでも少しでも早く、良質な情報と安心して頼れる場所を見つけて、資産形成に関する「正しい考え方」を身につけることが大切です。万が一、誤った情報あるいは自分に合っていない情報に基づいて資産形成を進めている場合は、見直すことが肝要です。

なお、ちょっと手前味噌になりますが、前述の脚注にあった「金融や経済に関する基礎知識及び主観的な株式投資コストといった要因が影響力を持つ」の部分を読んで、ああ、私が開催している「資産形成プログラム」や「人生サバイバルのための経済入門」はこれらの課題解決のお役に立てるものだなと思いました。

私は皆さまにとって安心して頼れる場所になれるよう引き続き尽力してまいります。

一緒に楽しく増やす資産形成をしていきましょう😊

私が代表を務めるワイズ・アセット・デザインのウェブサイト
https://ysassetdesign.com/

日経ビジネスに私の記事が掲載されましたのでご覧ください
役職定年を割り切れず、学び直してメガバンクの肩書を捨てた:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

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