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「Harisバー」のミニバーガー@香港_尖沙咀

 2月下旬、香港3泊のひとりっぷは、のんびりと自分の好きなスタイルで楽しめたと思う。何度も旅をしているうちに自然にできてきた行動のパターンだ。今回でいえば尖沙咀に宿泊していて、公共交通機関機関でその日行きたいエリアに出かける。それぞれの街を気のむくままに歩いて、お目あてのローカルフードにトライする。毎度のことだが「小吃」が重要なターゲット。今回も日中は雲呑の湯麺、えびの撈麺、海南鶏飯などをややムキになるくらいの勢いで食べ歩く。午後遅くにホテルに戻ってひと休み。ちょいとお昼寝タイムなんていうのも極上の気持ちよさだ。
 そして夕刻になる。若いころは、夜もがんばって人気のレストランに行って名物メニューを試したりしていた。近年は、体力がめっきりなくなり、欲も好奇心も少なくなり、夜はライトにカジュアルにと考えるようになった。そしてそのぶん、お酒はちゃんとしたものを飲みたい、できれば好みのワインをバイザグラスで楽しみたい。そうすると、たとえばホテルのオールデイダイニングが自由度が高く、メニューも豊富で間違いがない。日中の街歩き&ローカルフードと、夜のワインと軽めの食事がセットになって、1日が過ぎていく。
 今回、バリエーションをふやすべくバーで夕食をとってみた。九龍半島の南端に位置する尖沙咀のまんなかを南北に貫くのが香港を代表する目ぬき通りネイザンロードだ。ペニンシュラホテルも、超ディープでカオスなチョンキンマンションもこの大通りに面している。この派手なエリアでしぶい存在感を放っているのがホリデイインゴールデンマイル。ホテルとしては中級の上のほうだろうと思うのだけど、やけに落ち着きのあるたたずまいを感じる。その2階にHarisバーがある。チョンキンマンションの並びという強烈なロケーションながら、このバーでは喧騒を忘れそうな落ち着いたスペースでしっかりとお酒を楽しめる。初めて入ったのは2000年代前半だろうか、夕方ひと休みするのにちょうどよく、何回も利用している。いわゆる英国ふうのイメージで、かつては重厚な革張りのソファが印象的だったが、気づいたらすこしモダンなテイストにリノベされている。
 金曜の夜、電話で席だけ予約しておいてHarisバーへ。ひとりにしては広めでリラックスできるテーブルに案内された。1杯目はウオッカマティーニにする。外国でよくあるナッツやポテトチップなどけっこうな分量のお通しもついてくる。時間をかけてマティーニを楽しんだあと、ピノ・ノワール2杯とミニバーガーをとった。ミニといってもマクドナルドのベーシックなバーガーくらいのが2つで、すこし残してしまう。スタッフのサービスもこなれていて、お酒も食事も大満足、ぶらぶら歩いてシャングリラに帰る。そして、Harisバーのお値段はそのときのレートで1万円をすこしきるくらい。けっして高くないと思うのだけれど、いかがでしょう。

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