「家で子どもを見ながら仕事」が無理ゲーになった日までの記録
明けましておめでとうございます。ひさしぶりに note のエディタを開きました。転職してCOCOO(コクー)のさいとうになりました。
子どもが生まれて正社員を辞め、今は一時保育や短時間預かりなどの保育の手段に頼りながら、フルフレックスで月120時間程度の仕事をしています。
「保活競争に打ち勝って保育園に通い、週5日オフィスで働く」
そういうワークスタイルに色々な理由で前向きになれず、(これを遂行している方々には多大な尊敬のまなざしを向けつつ)、一般的なワーママとは違う仕事スタイルを模索しています。
「どうにか家で子どもを見ながら多少の仕事をすることはできないだろうか」
効率や生産性が落ちることはもちろん承知の上で、それでもなんとかやりようはあるんじゃないかと考えはじめた当時。娘は生後4ヶ月。
この頃に複数の知己の先輩母たちがくれたアドバイスは要約すると「今はよくても後で絶対つらくなる。悪いことは言わないからやめておけ」というものでした。
娘が1才3ヶ月まで育った今、この意見は寸分の狂いもなく正しいものだったと理解しており、血肉の通ったアドバイスをくれた先輩たちには大いに感謝しています。
紆余曲折を経て、今は複数の場所での一時保育・短時間預かり保育に頼る形で、それなりに安定して仕事に集中することができるようになってきました。
とはいえこの形にたどり着くまでは、子守りしながらの在宅ワークに「あ・・・これは無理」と思ったタイミングも多々あったため、子どもの成長につれて忘れないように、つまづいたポイントを記録しておきたいと思います。他山の石にでもなれば何よりです。
我が家の場合:子守りしながら仕事の様子の移り変わり
ねんね期
生後1ヶ月〜3ヶ月頃。この頃はなんでもできました。産後の体でもあるので無理せず、寝っ転がりながらスマホでチャットをしたり、文章を書いたり。寝転ぶ子どもの隣にパソコンを出して作業をするのも余裕。育休中って、なんて自由なんだ!と思っていたのがこの頃です。
だいたいベビーカーに乗せておけば大人しくしてるので、散歩に行ってゆったりカフェでお茶を楽しんだりもしていました。
寝返り期
3ヶ月〜6ヶ月頃。赤ちゃん布団の上で寝返りを打ったり、メリージムの下で手足をばたつかせて遊んだり、ガラガラを握りしめていた頃です。ベビーカーに乗せられたままだと「相手して!」とうにゃうにゃ声を上げるようになり、カフェでゆったりはしづらくなってきました。
授乳中にスマホで仕事したり、子どもが寝てる横でパソコン開いて作業したり、まだまだ余裕はありました。しかし、膝上に抱っこをしながらパソコン作業をすると手が伸びてくるようになってきて、ちょっと邪魔かな。でも、困ったことはそれぐらいです。
ハイハイ期
ずりばいを経てハイハイが始まりました。床にパソコンを置いとくといたずらされるため、作業台はダイニングテーブルの上に移動。
あわせてリビングに赤ちゃんゲートを導入し、室内を赤ちゃんスペースと大人スペースに分割しました。これで赤ちゃん対策の必要なスペースは限定できる!という作戦の見通しが甘すぎたことは後日判明することに。
生後8ヶ月ともなると意思もはっきりしてくるので、赤ちゃんゲートを挟んで仕事をしていると抱っこをせがまれることは多々。しかし、抱っこ紐を使っておんぶにしちゃえば子どもは満足、母の両手もフル稼働できて、お互いハッピー。やり過ぎると腰が痛いんですけど、おんぶは最強。
つたい歩き期
子どもの動作や感情表現がどんどん豊かになってきて、三日過ぎればやってることが変わる時期。ただただ子どもの遊びを見ているだけでも楽しくて、仕事と子どもと遊ぶ時間のせめぎ合いをひしひしと感じることが増えました。
この頃、子育て家庭の味方・Eテレが本格稼働。流してみてもなんだかつれない反応だったところから、ちゃんと映像と音に反応するように。「おかあさんと一緒」に「いないいないばあ!」、その後のアニメは曜日によって好みが分かれますが、気に入ったものは静かにじっ・・・と見入るようになりました。中には好きじゃない番組もあるみたいで、その時は手近なおもちゃで遊んでいるか、かまってコールがかかります。
ところで子どもがディスプレイ画面を見る時間ってどれくらいが適正なんでしょうね。色々な意見はありますが、定量的な物差しもなく意見を交わしても養育者の好みとポジショントークにしかならないと思うので、この件について積極的に意見を表明するつもりはありません。
じっと動かず画面に釘付けになる小さな背中を見ると不安が頭をよぎることもありましたが、まあなるようになるよね。だいじょうぶんぶん大丈夫。
ガンガン歩く期
うちの娘は動きが活発なほうだからなのか、よたよた歩いてごてん!と転倒、背の低いテレビ台にのぼってゴッチン!と落下、などのプチ事故が多発するようになり、ちょっと目が離せなくなってきました。
赤ちゃんゲートを横にずらして隙間を作り、大人スペースに進出してくることも増えました。周辺の家具の配置を変えたり、人をだめにするソファをガードがわりに配置してみたり、様々な知恵をこらしてみたものの、気づけば難なく突破されてしまう。赤ちゃんゲートって万能じゃなかったのか・・・(そんなの聞いてない)と暗澹たる気持ちになりました。
大人スペースへの進出(侵入)も常態化してきた頃、なんとダイニングテーブルの椅子に自力でのぼれてしまうように。子どもの落下を防ぐ&業務端末を守る任務が生まれました。かなり切実な二重の焦りです。聞いてください、この心の叫び。
それはOutlookで未送信のメールを開いたままの私の業務端末!やめてストップさわらないで!
いまアクティブになってるのはお客さんとのチャットウインドウ。後生だから今エンターキーを押さないで!
この辺りで、子どもの在宅時に本気の仕事時間を確保することは完全に諦めました。
我が家の場合:仕事時間を捻出する方法
・週2回程度の一時保育(8:30〜16:30:延長可)
・上記に加え、週1〜2回程度の短時間預かり(1日4時間まで)
・(たまに)子育てサポートシステムの預かり依頼
・週1回程度、夫の在宅ワークや実母の子守りヘルプ
・夫が休みの土日
今のところ自治体の制度事業を組み合わせてお世話になっています。ベビーシッターのキッズライン、ワーカーズコレクティブなどの自主保育などもチェックしています。
実家が頼れるから助かっている面も否定はしませんが、それでも頼れる度合いは圧倒的に預かり保育のサービスです。
あとはこういう隙間時間をちょこちょこ使ったり。
・朝8時〜9時、夕方16時〜17時のEテレゴールデンタイム
・ちょっとYouTubeとか見ててもらう
・昼寝中
・いっそのことオンラインミーティングは膝上抱っこで or 授乳しながら参加する
・外出先に子どもを同行させていただくことも
一時保育のない日の過ごし方は、朝ちょっと仕事して、昼間は親子の集いの広場(児童館のような施設)や公園遊びに連れて行って、がんがん体力を使ってもらうスタイルです。
家に着く頃に眠ってもらえると、さあ夕方の仕事の時間ゲットだぜ!という感じ。ごはんお風呂やらを片付けて、寝かしつけ前に遊ばせながら、ちょこちょこ隙間時間を組み合わせて仕事を進めています。
生活と仕事のバランスは基本的には極限まで家事をしないことで成り立っています。例えるならば、具入りのうどんを茹でた日には「今日はちょっとがんばったな」と思えるぐらいのレベル感。夫は外食&わたしはスーパーやコンビニのお弁当が大人の食事の基本スタイルです。
わかったのは、保育なしで仕事を続けることが基本無理ゲーだということ
1年この生活をしてみてわかったことは、ふつうに仕事しようと思ったら保育園は必須だな…ということ。
確実に確保できる稼働時間がわからない
→会社としてリソース管理がしづらい。パート・アルバイトとしてだって、シフトを組めない。
一人で仕事を受けて、責任を持って納品できる保証がない
→赤ちゃんも産後の母親も体調は不安定。一人で仕事を完遂するなら、どこかで無理をする覚悟が必要。
フルコミットできない部分を補い合えるチームの一員になれることが一番
→でも、そういう環境に出会えることってあんまりないよね。
今の職場はボスも同僚も育児経験者で、子連れでの働きやすさにとても配慮してもらえる有難い環境です。一体この会社に出会えてなければどうなっていたのだろうと思うくらい。
働きやすさへの配慮=仕事の責任と権限にブレーキをかけるのではなく、時間的なフルコミットがなくても仕事と責任に対してコミットするための方法を一緒に考え、寄り添ってもらえているから、時間に限りがある中でも求められた役割を果たすことにチャレンジできるのかなと思います。
ほんとうは週5日子どもを預けられる保育園が充足して、保活に困る人なんていなくなるのが一番いいのかもしれないけれど、短時間の預かりで働ける環境はもっと増えてもいいんじゃないかとも思います。
月100時間のフルフレックス+子連れ出勤+リモートワーク
けっこう楽しく働いていますよ。という実例まで。
読んでいただけたあなたが「子どもを見ながら働く」を望む方なら今後をイメージする手助けに。「子どもを見ながら働かざるをえない」に陥りそうな方なら、助けてくれる制度事業を探す手掛かりに。なっていれば幸いです。それでは。