2024年1月24日(水)【ふくしまぐらし 22日目 】珠玉のイタリアンAoyagi、haccobaのクラフトサケ
この日は楽しみにしていたAoyagiさんへ。
福島駅東口の繁華街の路地裏に佇む、完全予約制イタリアン。
公式ホームページの予約フォームから1週間ほど前にご連絡。
候補日を3つほど記載して送ったのですが、第二候補日でOKとのこと。
一個しか書かなかったら予約取れなかったぜ、ふーあぶね。
予約のメール対応ですでに誠実な雰囲気を受けて好印象。
そういうとこ、出るよねw
福島県を中心に、東北食材を使ってテロワールを感じられるようなお食事をいただけるようです。
コースは7,500円、10,000円、12,500円の3つ。
松竹梅方式ですね。
いかにも日本人らしく、竹(10,000円)を事前オーダー。
着席すると、きれいな装丁の本日のメニューが。
ホームページにも記載されていたコンセプトがここにも書かれていましたね。
カンパニリズモ、感じさせていただきましょう。
緊張の一皿目。
麗山高原豚 / ラディッキオ
いわゆるパテドカンパーニュ的な。
ごろっとした木の実が入っていて食感が嬉しい。
仕上がりはかなり硬めです。
初手、イエロービアワークスさんのWalking Flowerで合わせていく。
いかにもHAZYらしい、きれいな酸味と華やかさで"一皿目の豚"と最高のスタート。
松川カレイ / 黒米 / 唐墨 / マイクロリーフ
写真だと見づらいんですが、下に硬めに炊いた黒米が敷かれていて
カレイのカルパッチョ的なものと同時にすくっていただく感じです。
黒米の食感がとても良い。
からすみが比較的味わいのウェイトを占めていて、磯を感じる作りです。
ここからはペアリングでお願いしてみます。
プーリアのシャルドネ、フィアーノ。
からすみが強いんで、ヴェルメンティーノとかアルバリーニョが欲しいなぁと思うところもあったものの、さすがペアリング。
黒米の穀物感とシャルドネの果実感が見事に合う。すごい・・・。
鮑 / 青海苔 / 蕪 / 長葱
スープ。
鮑がこれでもかってくらいの量入ってる。
金額、合ってますか・・・?
鮑をミルク系のソースでもりもり食べる皿、といっても過言ではない量w
味わいのベースは青海苔ですな。
控えめながら乾物系の磯の風味が口の中に広がる。
これと合わせるのがプーリアのグレコ。
最高・・・・・!
最近のマイブームなんですよね、グレコ。
日本食、特に魚介と恐ろしく合うんで、日本でもっと流行っていい品種だと思います。
槍烏賊 / ジャガイモ / カリフラワー
本日のNo.1皿。
合わせていただいたシチリアのカタラットとの相性も完全なNo.1です。
南国系フルーツと石灰が同居する味わい。
そこにイカと芋ですよ。
合うんです、合うの、ほんとにw
カリフラワーはどっちかっていうと食感かなぁ。
やや甘く、酸味のあるソース、これなんていうんだっけ。
教えて詳しい人。
真鱈 / ユキチカラ / にいだのサケユキ
また登場、仁井田本家さん。
さけゆきってのは酒粕のようです。
上に載っている葉っぱがちょっとピリッとするような、苦いような味でとても良いアクセントに。
ペアリングワインはここでなんとフランス・ロワールのロゼ。
おそらくガメイ100%。
(調べろよ、って話なんですが。横着者にして。)
うむ、真鱈の優しさ、柔らかさにはちょっと強い気もしますが、葉っぱが入ると良い感じ。
ペアリングってのは皿全体とするものなんですねぇ。学び。
伊勢海老 / パッケリ
ここでパスタがきます。
太い筒状のパスタ、パッケリに濃厚な伊勢海老のソースが絡む。
合わせるのは、プーリアのプリミティーボ。
まじ!?エビの味、死ぬじゃろ!?
と危惧するも、全くの杞憂。
というか、海老のソースが思ってる3倍は濃厚w
この葉っぱ、チーマディラーパだったと思うんだけど、
やや苦味系でこれがプリミティーボの濃さと合う。
メルティーシープ
トリは羊さんでした。めぇ~。
柔らかしっとり系の仕上げ。
対するは、ガリオッポ。
いや、ちょっと全然知識のない品種出てきたw
飲んだ瞬間にワイン仲間に送っている私のメッセージによると
だそうですw語彙力の崩壊。
酔いすぎよ、おばちゃん。
その返答、ワインの変態によると
とのことで、たしかにネレッロ・マスカレーゼ感、ある。
この羊ちゃんが比較的癖のない味わいなので、きれいな、華やかな赤で合わせたんだろうな、と予想。
プリミティーボからここに戻ってくるのが、出来の良いCDアルバムみたいでとても心地よいです。
檸檬 / ささき牛乳リコッタチーズ
実は甘いもの全般苦手なのです・・・。
そのため、スイーツのレビューは下手くそ。
甘い、甘くない。くらいしか感想のでないクソ語彙力。
どっちかっていうとそんなに甘くないと思います。
〜 完 〜
ってわけにもいかない、と思ったらすごいお酒がペアリングでサーブされました。
haccobaさんのKind of Malty。
COEDOビールさんとのコラボで生まれたお酒のようですね。
これはすごいです。
日本酒とビールのいいとこ取り。
日本酒がベースでありながら、たしかに感じるホップと麦芽の味わい。
今回はなんとスイーツとのコラボでしたが、和食であればお食事全般いけちゃいそう。
ハイブリッド感でいうと、ウイスキーとそばの実を合わせたハイボールを飲んだときの感動と近い。
haccobaさん、とても気になっていたんですが生産数が多くなくて買えないんですよね。
思いがけずAoyagiさんで飲めて大満足でございました。
※ 後日注記:よく思い出したら、Aoyagiさんを知ったきっかけが、haccobaさんのhaccobaを飲めるお店、買えるお店という記事だった気もします。出会いは必然だったw
ラストはエミリア=ロマーニャのグラッパDistinaで〆て、終了です。
これもアルコール臭が立っていない、繊細な味わいでよかった。
こちらのAoyagiさんは関東、東京からでも行く価値のある店です。
食事、ペアリング、雰囲気、接客、コスパ、すべてを通じてカンパニリズモを存分に感じられます。
観光で福島・東北に行くのであればぜひ。
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