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有難い出来事、二つ目

かつての『サンタ営業の軌跡』の後半部分について、
お伝えしています。

(文末尾の年表参照)

さて、前回は営業プルグラムを再開する事になった、
有難い出来事の二つのうちの、
一つ目のお話をお伝えさせて頂きました。

前回、お伝えした通り、売上げ0の記録を更新中の最中、
社長から異動を命じられました。
その際に、今後、結婚をする予定である事、
会社を辞める予定である事をお伝えしたところ、
新しい門出に向けての励ましを頂き、
私自身、会社へきちんと恩返しをしてから辞めようと決意しました。

しかし、その時点で、気がかりな事がありました。
売れない私を引き取る上司への報告でした。
今週はその続きです。

社長と常務との面談を終え、週明けの月曜日、
予定通り異動をする事になり、早速、異動先の上司から、
「齋藤さん、ちょっと打合せしようか」と、声が掛かりました。
社内の応接が一杯だったという事で、
近くのカフェに行く事になりました。

内心、外で話をするのか、
せめて、社内が良かったと…。
正直、気が重いと感じていました。

お店の席に着いて、今後の挨拶を済ませ時、
突然、上司から、
「齋藤さん、結婚するんでしょ?」と、
言われました。
一瞬、既に、社長から話を聞いていたのかと、
思っていたところ、上司は続けて、
このように話しました。

「実は、今回の営業部内の人事異動の話があった時、
齋藤さんを下さいと私から言ったんだよ」

正直、驚きました。
わざわざ、売れない私を欲しいと。何故なのか?

上司の言い分はこうでした。
元々、私自身の異動の話は無かったそうです。
しかしながら、上司、自ら、
自分のところへ異動させて欲しいとお願いしたそうです。

理由は入社以来、齋藤さんを見てきた。
売買営業部が出来たばかりの頃から一緒に働き、
自分の元を離れた後も営業部内で実績を残している事を知っているだけに、
今の私の状態をとても憂いていると。

しかも、結婚をする事は、私が社長へ報告する以前から、
知っていたと。

「結婚して辞めるのなら、今のままでは、もったいない。
私が、齋藤さんの花道を作ってあげたいから異動をお願いした。
だから頑張って欲しい」

そう話して下さいました。

店に入る前、売れない私を引き受ける上に、引き受けた早々、
退職する事が分かったら、どのように思うのか?
そんな心配をしていた私ですが、上司の言葉に一気に吹き飛びました。
吹き飛ぶだけでなく、正直、上司の思いを知り、
有難くて涙が出そうになりました。

入社当初から面倒を見て下さった上司がそのように、
思って下さった事。売れない私を自ら異動させようとしてくれた事。
そこまで、言って下さった事は、
今、思い出しても、
その時の情景が目に浮かぶ程、私にとっては、
とても印象深く、本当に有り難い出来事でした。

上司の思いを知った私は、その後、やっとの思いで、
0を脱却する事になりました。

その後、退職するまで、どのような道を辿ったのか?
続きは次回に。


サンタ営業軌跡 (2)

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