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初めての英検・小2が実践した自己教授



「彼くん」2年生

ちっちゃい怪獣、「彼くん」は愛らしい容姿に恵まれた2年生の男の子。
教室に入るとまず、家から教室までの道中の話をしてくれます。

私はロビートーク、特に、いつ始まっていつ終わるか分からない小さな子供たちの話を*アクティブに聞くことが不得意です。(*気の利いた感想、コメント、質問を挟んで話を盛り上げること)
この点、「彼くん」はまず、要点を伝えた後に観点別に砕いてくれるので、話しがとても聞きやすいです。同時に相手の反応も意識するので、話の展開のスピードと、情報量もコントロールします。場面によっては話を切り上げることもします。

先日、私が彼の話し方に感心して笑ってしまうと、「何で笑うと?」とさらに笑み返しをしてくるので、「いやー、変な子やなぁ、と思って。本当に話上手。本当に人生7年目?中身50才のおっさんやないと?」と大笑いすると、言うと、「えー、ぼくが50才のおっさんやったら、よーこ(4747)は100歳超えとるけん、もう死んで焼かれて骨骨になっとーけん、話せんよ?」と大きな目を更に大きく開いてきたので、「ごめんごめん、もう、話しが上手すぎて笑いが止まらんとよ。」と言うと、話の内容を軽視した私に背を向け、クラスの子たちのおにごっこに途中参加しました。(狭い教室内で走るな!と言っても走るところは、2年生w)
因みに43年後、私はギリ100歳超えてない!(←ここ大事)

「彼くん」英検5級への挑戦

その「彼くん」がこのたび、英検5級クラスに参加しました。
前置きが長くなりましたが、彼の「怪獣的習得法」をここからシェアします。

うちの英検クラスは講義型。その動きの少ない授業中、「彼くん」は私の話を全部聞きます。理解できないことがあると、その場で聞いてきます。前述したとおり、話し方が上手なので、授業の流れを遮らない簡潔な聞き方をしてきます。
となりの席の生徒が4年生で既に仲良くなってる子なので、さっと聞けば「自分が分からない」ことを周囲に知られることが無いのですが、「彼くん」は躊躇わず、私(=指導者)に聞きます。
これは、私にとっては大変都合がよく、私が回答することで、控え目な人たちに負荷を掛けず情報共有ができます。

自学の強みの理解

当教室では、英検ワークの理解~採点~確認、を自分たちでします。
英検クラスではこの方法を重点的に指導しています。
具体的には、教科書(ワーク)の説明を読み方を教えます。そして最も私が英検合格のために大切としている、解答冊子の解説の読み方も教えます。
2年生には大変難しく、「彼くん」がこれを理解するには他の生徒たちの2-3倍の時間を要しましたが、ここを省いてはこのクラスを活用できないと理解した彼はこれを習得しました。

余談ですが、ワークの丸付けをお母さんがやるのは、お子さんの学習の妨げになるのではないかと思います。他人が丸付けするのは、テストだけであるべきです。
丸付けする瞬間の緊張感と、その直後に解答冊子の解説を読んで理解する「学びの瞬間」、子供たちの顔は最高です。目以外の顔の筋肉全てを弛緩させて、目で解答冊子にビームを出すように精読して、次の瞬間にきれいな安堵の表情が出ます。


指導者の怠慢発言をもポジティブに拾う「彼くん」の力

講座後半のある日、「彼くん」が難しい熟語を覚えていたことに驚きました。「よくそんな熟語知ってるね」と言うと、私が教えたと言うのです。「いや、教えてない」と言うと、「〇ページにその単語があったよ。(ページめくって)ほら!」と、そのページを見せてくれました。
「彼くん」曰く、以前私に別の質問した時に、「ここ、時間があったら読んどいて」と言われたそうです。
その為、それを実行したそうです。そしてこの一連を「私が教えた」と感謝してくれたのです。

いやいやいやいや…
「ここ、時間があったら読んどいて」は、明らかに私の怠慢です。
でも彼は、素直に「読んどいて」と"教えてもらった"から読んだそうです。
クラスメート(上級生)が「お前、すげーな」とほめると、「えっ!えっ?読まんで良かったと?えー!じゃあその時間ゲームしたかった!ずるい!よーこ、嘘ついた!」と、いつもの笑顔でぶーぶー言ってました。(やっぱり2年生)

私は、初めての英検学習にはTSUTAYAで帰る1,000円のワークを1冊指定して、他の教材は使わず、これを繰り返し使うようにお願いしています。1冊全てのページ数に何があるか、覚えるくらい、この1冊をパートナーにしてほしい、と伝えています。私自身、これを10年以上使っています。しかし、実際私は「彼くん」のようにどの単語がどの問題に使われているかまでは把握していませんでした。

「彼くん」は10月に初めての英検受験を終えました。(結果は10月28日)
本人に手ごたえを聞くと、「分からんとこもあったけど、よーこが教えてくれたところは全部できた」と言いました。
「彼くん、覚えたのも理解したのも、あなた本人だよ。」と返しましたが、「えー、違うやん!授業したの忘れたと?教えてくれたやん!」と、逆に驚いていました。

フィービーの名言

FRIENDSで私が好きだった場面。
ギターを習いたいというジョーイに、フィービーが先生を紹介するのですが、こんな場面がありました。<0秒~20秒・見てください>
(P:フィービー、J:ジョーイ)
P: 私いい先生だよ、教えようか?
J: そうなの?これまで誰を教えたの?
P: 私に教えたの。私、めっちゃいいよ。

絶対そう。
「彼くん」がもともと勉強のできるお子さんだという面、また彼の素晴らしいご家族の背景もありますが、それらに一端触れず、ここでは彼の学習方法があくまでも「自学である」ことををシェアしたく、noteを書いてみました。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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