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#3 夜に出会った人たち①


地元の先輩(R先輩)との再会をきっかけに私は夜の世界へ向かうことになった。R先輩と出会ったのは小学5年生の頃。後に部活の先輩となる。
R先輩はどこか私に似ている人で、中学時代の私は彼に憧れていた。
先輩は中学を卒業後、高校、美容専門学校へと進学。
私は2年遅れて中学を卒業し、高校、福祉専門学校へと進学。
高校時代は直接会うことはなかったが、時々連絡を取っていた。親友との関係が切れていた私は中学時代の先輩方と頻繁に連絡をとっていた。

夜の世界へ

私が20歳になる日、R先輩から「今度一緒に飲もう」と。
2021年1月。約束通り先輩とその友達とお酒を飲んだ。3年ぶりに再会することができた。飲みの場で私は夜の世界へ勧誘を受け、夜の世界へ。先輩と同じ店には入店しなかったが、先輩の友人の紹介で、業界内での巨大ホスト組織、「冬月グループ:LiZ」に入店を決めた。
勉強から逃げ、特にやることのなかった私はどんどん夜の世界にのめり込んできました。

LiZからAXELへ

週6で出勤し、毎日お酒を飲み、タバコを吸い、いろいろな人と出会った。
売上は大したことなかったが、私はホスト、夜の世界に居場所を見つけたのだった。突然、LiZが7月末で閉店し他店と合併されることが決まった。
冬月グループに残ることも考えたが、私は他のグループを見てみたいと、冬月を辞め、「ACQUA GROUP :AXEL」に入店した。

A副主任との出会い

AXELに入店し、私はたくさんの先輩や姫に出会った。
他店から来た私は異物的存在で、店に馴染むことがすぐには出来なかったが、入店した日にA副主任(当時)に絡まれました。初対面で「お酒飲める?」と聞かれ、私は「それなりに飲めます」と返した。その直後、お酒:水=9:1の鏡月水割りを飲まされ初日からお店で潰れました。A副主任は変わった方で、馴染めない私を気に掛けてくださり、出勤するたびに絡まれました。後に、A副主任を「じじい」と呼ぶほどの仲になりました。

兄貴との出会い

ある日の営業後、N内勤が声を掛けてくださり、アフターバーに誘ってくれました。N先輩の姫、MちゃんとAさんと仲良くなり、営業中も私の居場所になった。二人との出会いをきっかけに、徐々にAXELに馴染むことができました。N内勤との出会いは私にとって大きな出来事でした。夜の世界での兄貴と勝手に慕い、営業後は毎回N内勤のアフターに付いていきました。
私が悩んでいる時は話を聞いてくれて、他の先輩とトラブルを起こした際も仲裁に入ってくださいました。従業員旅行で札幌に行った時も常に一緒に過ごし、「兄弟」と呼ばれる程一緒にいました。

N主任との出会い

少し馴染み始めた頃、N主任(当時)の卓、VIP席に呼んでくださいました。
その卓はいわゆる「飲み席」。ホストのヘルプは大きな役割であり、欠かせないポジションです。お酒を飲みながら話をし、相づちを打つだけではありません。常に周りをみて、担当のサポートをする。例えば、灰皿の交換・お酒を作る・テーブルの片付け等、様々な仕事があります。担当が席を外した際は、会話を途切れさせないようにする。ヘルプの仕事のうち、最も重要度の高い仕事だと私は思っています。ヘルプとして上手くできれば、お店の売上に貢献し、担当ホストからの信頼を得ることができます。
ホストの仕事内容は置いといて、、。

私はN主任の卓に毎回呼ばれるようになりました。この卓をきっかけに私はAXELでの自分のキャラと営業スタイルを見出し、少しずつ送り指名・写真指名・ヘルプ指名を頂けるようになりました。先輩方からの評価も少しづつ得ることができました。テーブルマナーやシャンコでの声出し、シャンパンのオープンなど様々な面で信頼を得ることができました。N主任は私がAXELで活躍する機会を与えてくださり、営業後に何度もご飯に連れていっていただきました。

同い年のYとJ君との出会い

かなりAXELに馴染んだ頃に仲良くなったのは、ホストとしては先輩だが、同い年のYとJ君。二人は私とは違いそれぞれ安定した売り上げがあった。毎日アフターバーに顔を出していたある日、N内勤の卓で初めてちゃんと話をした。同い年であることや共通の友達がいることなどを話、仲良くなることができた。当時私は、先輩にも毒を吐いてた。そのキャラを二人が認めてくれて、私は何となくYにはため口で毒を吐き、J君には敬語で話すように差別化を図った。それからどんどん仲良くなり、アフターバーではN内勤の卓にしか居場所がなかった私は、YとJ君の卓にも行くようになりました。
次回は話そうと思っていますが、Yの姫であるMとの出会いが後に私に大きな影響を与えるのです。

夜の世界から…

私は2021年12月末にAXELを退店しました。
AXELで働く事は楽しかったけど、ホストとして多くの人に出会う中でやりたいことを見つけ、それを叶えるために退店を決意いました。
退店直後はみんなと飲んだりしていましたが、生活する時間帯が真逆になり会うことはなくなりました。(最後に歌舞伎町に行ったのは2022年2月)

世間からすると夜の世界(水商売)の評価は低い。世間からの目も厳しい。
実際に世界に飛び込み、約1年間ホストとして得た経験は私を大きく変えた。簡単に稼げる仕事と思っている人が多いみたいだけど、そんな甘い世界ではない。自分を商品として、お客様に売り出すことの大変さ、厳しさ。私はモデルをやっていた時期があったが、芸能界より短命であり、マネージャーなどもいないため、実力の世界で、毎日辛さはありました。辛いくても続ける事、その中で楽しむ力、周囲を常に気にかけ自ら行動する力、テーブルマナーや作法など。1年間でたくさんの学びと力を得ることができた。目標もなくだらだら学生をするよりよっぽどいい。充実した生活だった。
私は、勉強から逃げ学校を疎かにしていたが、夜の世界にのめり込んでよかったと思っている。

周りの目を気にすることは大切なことだけど、気にしすぎず何かに挑戦することの方が大切だと私は考える。今、やることがない人・目標がない人はぜひ新しい世界に飛び込んでほしい。夜の世界に飛び込むのは自己責任でお願いしますww。





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