ニセコに来てみた話し#130
一言で言うと、違う国だった。
日本人より外国人の方が明らかに多く、道行く人はたくさんいて活気もあって、いろいろな会話も聞こえてくるはずなのに、まず日本語が聞こえてこない(凄い)。ほぼ英語。1割中国語。日本人(後から聞いてわかった)のおばちゃんですら、発音は別としてスラスラ英語を駆使して屋台で営業をしている。バスに乗り込んでくる客もアジア系、アメリカ系(?)の人達ばかりで、いかにも日本人って感じの人が乗り込んでこない。「あ、日本の方ですか?」って会話が通じる人がいると、なんか一安心しちゃう。そんな世界線。
宿泊先のレストランで朝食を一緒に取っていた10人くらいの宿泊客は、すべて外国の方で日本人はキッチンにいたスタッフと私だけ。ニセコ東急グランヒラフスキー場(通称ひらふ)の麓には、ひらふ坂と呼ばれる、人がうじゃうじゃいるエリアがあるのだが、夜7時くらいに訪れた時は、どのお店も満席でそこにいる客はみんな外国人。ひとりひとり確認をしたわけではないけれど、明らかに日本の方ではない人ばかり。その中の一つのホテルの1Fにあるバーに入って、ビールを頑張って飲んできた。バーテンの女の子は日本人だったけど、カウンターの他の客はみんな普通に英語しゃべってた。ここ本当にどこの国・・?w(いや、実家から1時間もかからない場所なんですけどw)
これだけ、異国の人を目撃すると、逆に日本人っぽい人に会うと瞬時にわかってしまうことに気づいた。やっぱり同じアジア系でも顔立ちや雰囲気が違うんだな。そして、これだけ多種多様な英語の発音を聞くと、「英語の発音ってつたなくても大丈夫なんだな」っていうことに気づく。まだ中学一年生レベルのまったく発音を勉強したことのない自分が放つ「Thank you」や「sorry」であっても、「いやいや、言うてもあのバスの中の外人もそんな感じだったし」って感じで、わりと自信をもって話せる気がする。日本人だって話し方にいろんな癖があるのと同じように、英語でも他の言語でも話し方の癖ってあるよなってことに、身体で気づいた感じ。そして思ったのは、日本人が「積極的に英語を話そうとしない(間違ってたらごめんなさい)」と言われるのは、耳にする発音の種類が少ないからってのもひとつあるんじゃないかなと。自分の中にデータベースとしての発音サンプルが少ないから、自分の発音に自信が持てなくて、結局永遠に文法ばっかり勉強するんじゃないかな(仮説)。そりゃあ、ずっとCD聞いてたらそれが唯一の正解になっちゃうよね。わかる。それ以外はハズレに聞こえますよね。だから、発音にこだわる人とかいるのか。なんかそれが今日理解出来た気がした。今日話したフランクフルト屋のおばちゃんなんかすげえ、ダミ声で英語しゃべってたぞ。ウケる。
途中で入ったバーでもたぶん日本人はいなかった。働いている人は日本人なんだけど、お客様に日本人がいない。いないということは、日本語が飛び交っていない。意識的に彼ら/彼女たちとコミュニケーションを取ろうとしたら、強制的に英語縛りになる。”ニセコ留学”っていう言葉は割とあるなと感じた。ここは、まだ日本だし、その気になれば日本人に助けてもらえるから
大丈夫だけど、さらに環境的にアウェイになるのが海外留学なんだろうなと思いました。
最後に。
ひらふエリアを歩いているとき、日本なのにも関わらず周りは外国人ばかりで(比喩ではなく本当に。以下に貼る写真を見てもらえればわかると思います)、超絶アウェイ感を感じていたのだけど、そんなときに自分の心の支えとなっていたのは「でも、自分の地元の近くだし。自分は昔からこの地を知っているし。お前らなんかよりもずっとずっと前からこの場所に来たことあるし」っていうくだらないプライドだった。本当にくだらない。くっそみたいない小さなプライドだった。
でも、それじゃあたぶん今までと何も変わらないし、いつまでたっても後方腕組みおじさんのままなんだろうなと思ったので、その考えはひらふ坂を上っている途中で捨てて、自分もこの渦の中に飛び込んでみようと思った。純粋にこの場所を楽しんでみよう。小学生に戻って目の前のエンタメと向き合ってみようと。おかげで凄く楽しい時間が過ごせたと思う。くだらないプライドなんて本当に捨ててよかった。
おしまい。
最後に写真をいくつか貼っておきます。
※明日は久々に姉と会います。わくわく。なのでゆるく行動する予定。
また、そのうち来ようと思います。異文化に触れられる楽しい場所だと思います。そして今度はちゃんとスノボしに来る。
参考
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