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昭和42年男のカルチャー日誌

2023年4月1日(土)、14時過ぎから、新宿ピカデリーで「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」と「シン・仮面ライダー」を連続鑑賞。
「ベイビーわるきゅーれ」1作目も池袋シネマ・ロザで初上映時にきっちり鑑賞しており、今回待望の2作目鑑賞でした。一方「シン・仮面ライダー」は2週間振り2回目の鑑賞。それほど萌えるものもなく、「もう一回確認も兼ねて観ておこう」位の熱量。
「ベイビーわるきゅーれ2」は根幹のシスターフッドの描写は相変わらずの安定感ときゃきゃ感、知らずと笑顔になる演出。ホントに益体の無い二人のやりとりが、観てて気持ちがいいうえ、しっかり二人の「信頼・絆」が描かれている印象。本作(監督)なりの映画「花束みたいな恋をした」評が散りばめられているのも面白かった。そのうえ、今回の敵役のブラザーフッドや処理班の安易に恋愛に繋がらないコンビ感等々、様々な人間模様が多層的に描かれていて素晴らしかった(食堂の親子間も?娘さん可愛い)。

アクションシーンも最後に一気に絞り込んだ演出で虚実混在した表現も興味深かった。
「ジョン・ウィック」シリーズが基本殺陣(発砲?)シーンを大量生産する米国的アプローチ(ハリウッド式?)とすると、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズは、純度の高い殺陣シーン一点突破するイメージでしょうか?
「ベイビーわるきゅーれ2」鑑賞後、撮影オフショットシーンを流すエンディングに後ろ髪を引かれながら(髪少ないけど)、別フロアに移動し、2回目の「シン・仮面ライダー」鑑賞開始。

実写シン・シリーズ3作ではその他2作に比して圧倒的に劣後した本作とは思うものの、1回の鑑賞で評価するのは庵野さんに悪いと思い再鑑賞。直前に「ベイビーわるきゅーれ2」鑑賞したことが奏功したのか、「シン・仮面ライダー」初回鑑賞時に言語化出来なかった違和感がより鮮明となった。
「庵野さんはフィジカルな関係性の経験値が圧倒的に足りないのかな?」と思った。あと基本「エヴァじゃん(宇多丸さん命名)!!」。
アクションシーンは肉体的な関係性からきっちり描写しないから、総じて軽い表現に終始してしまった感じ(「キューティーハニー」撮影時から進展なし)。ほとばしる血の描写はホントに記号的で、ショッカー隊員の痛み描写はゼロで(人形でイイよね、あれじゃ)、本郷セリフで補完しているだけ。
本郷と緑川(浜辺)のやりとりも表層的で、信頼感が強まればヒトは言語化しない場面が増えると思うのだが(所謂:あ・うん)、全ての行程を言語化しているから、当初は止む無し感のあった「基本、信頼してないし」 →「信じて欲しい(無理なのは分かるけど)」ってやりとりが、徐々に陳腐化してしまった感じ。「ベイビーわるきゅーれ」のバディー感描写と比べると、幼稚な印象。「信頼」は言葉に表すと軽くなるんです。


本郷と一文字間のバディー感醸成過程も基本説明セリフなので、Wライダー攻撃シーンにカタルシス感も生まれないし(基本見えにくいし)、残念。
最後の3人による対決シーンもリアル感と不細工感の区別がつかないのか?エンターテイメントな映画としては不完全でした。
色々ネガティブな事も書きましたが、2回目の方がじっくり観れて、それなりに楽しめました(庵野マジックの術中に・・・)。
「庵野さんのメンタルはショッカー幹部陣(ローグ)サイドに近いかな?」と思ったり思わなかったり(創造者としては必要な資質です:誉)。
「ベイビーわるきゅーれ2」はお薦めです、「シン・仮面ライダー」は批判する程の出来ではないですが、ご自身の判断でお願いします。


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