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昭和42年男のカルチャー日誌

2023年12月16日(日)あさイチ「上野の森美術館:モネ連絡の情景」を来館鑑賞。モネの作品は、日本のちょっと有名な美術館なら、最低でも数点所有しており、鑑賞機会も盛りだくさんな印象。正直熱い鑑賞意欲があったわけではありません。とは言え、相当な数の作品群を一気に楽しめる機会も中々無く、土曜日早々伺った次第です。彼の画歴を横軸に、彼が集中した(萌えた?)画題を縦軸に構成した様な展覧会でした。
第1章:印象派以前のモネ。
作品「昼食」は彼の妻となるカミーユが着ている黒色ドレスが印象的です。題名も含めて兄貴分のマネの影響があったものと推察します。

第2章:印象派の画家モネ
作品「ヴィトゥイユの教会」は、彼がドービニーに倣って購入したアトリエ舟から描いた一作です。彼は本当に「水」と「光」に興味が注がれていて、対象物事態は、それ程興味が無かった事がうっすらと感じられる作品です。

アトリエ舟はこんな感じ ↓ 。

第3章:テーマへの集中
作品「エトルタのラ・マンポスト」や「プールヴィルの断崖」はエリア特有の「奇岩」に対し興味がある様に表面上は思います。しかし、その「奇岩」を囲む様に配置された「空」や「海」の表現にもしっかり意識を注いでいる感じがします。

第4章:連作の画家、モネ
「ジヴェルニーの積みわら」をはじめ「テムズ川のチャリング・クロス橋」・「ウオータールー橋」等が連作として(2~3作品ですが)が紹介されていました。「積みわら」の連作はモネの「睡蓮/睡蓮の池」と並ぶ代表連作ですから、さもありなんといった感じでしょうか?「橋」シリーズは、「橋」を対象にしつつ、同時に「河(水)」を描いていました。しかしながら、「積みわら」シリーズは「水」が描写対象に入って無いんですよね。


第5章:「睡蓮」とジヴェルニーの庭
このエリアは、彼が終の棲家を得て最後の命の炎を燃やす時期にフォーカスを当てていました。視力を失う前から、相当厳しい状態の作品まで紹介されていました。

いつもの事ですが、上野の森美術館は建物の構造上の問題なのか、混雑振りが結構激しいイメージがあります。
残念ながら、本展覧会も同様でした。チケットの取り方は時間帯等含め熟考のうえ、おさえられた方が良いかも?です。展覧会自体の内容はしっかりしています。来館鑑賞をお薦めします。


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