場の空気をつくる
初ワークショップを終えました。オンラインで人とやりとりをすることが多くなってワークショップとかセミナーとかいろいろな言葉を耳にする機会が多くなった中で,ふと疑問になった・・・
そもそも「ワークショップ」って何?
ワークショップ・・・参加・体験型のセミナー
セミナー・・・特定テーマに関心のある人達に直接訴える場
その場にいる人が参加していると感じることができるコンテンツがあることがワークショップで必要!ということがわかり,いかに参加者が参加できる場を設定できるかを考えながら15分を構成しました。
「スタッフモードとお客様モード」,言い換えると「キャストとゲスト」とも言える参加者のモード。某ランドでのキャストはゲストにハッピーになってもらうためにたくさんの工夫をしています。お店でも,物を売るスタッフがいるからお客様は買い物ができます。自分が参加している場に,どんなモードで参加するか。スタッフモードの参加者がいるほうが,絶対いい空気になるし,みんなの充実度は上がるんですよね。誰かが何かを与えてれることを待つのはなく,自分から与えることができる人になろうという話をたまにするのですが・・・
スタッフモードでありキャストになるためには,そうなれる環境が整っていることも大切ですよね。聞いてみたいと思ってもらう投げかけとか,参加できる活動を取り入れるとか・・・工夫がまだまだ必要です。
いろいろ考え,感じ,学べた初ワークショップ。しっかり振り返りたいと思います。
私が伝えたかったこと
①音楽科の授業の必要性「音楽は心を育てる」
新学習指導要領では,音楽科や図画工作科で「豊かな情操を・・・」といわれています。これはどの教科でもいわれているわけではありません。
「情操」(デジタル大辞泉より)
美しいもの、すぐれたものに接して感動する、情感豊かな心。
何かを美しいと思ったり,心地よいと思ったり,感受する心を育てるためにこれらの教科は必要不可欠なのです。国算社理だけの見方・考え方だけでは足りないし,逆もいえて,国算社理⇔音図体・・・のバランスが大切。
音楽の授業は普段の生活では出会う機会の少ない音楽や価値観に出会うチャンスだと思います。
また,音楽には事実があります。その曲がもつリズムや音色,強弱,速度・・・しかし「ある楽曲」という1つの事実に対しての解釈は一人ひとり違いますよね。「私はこの曲の速さが心地いいな~」とか「バイオリンの音色がいいな~」とか,どれも◎
私が音楽科でいいなと思う一つに,共有できる事実と自由な解釈の保障があります。私はゼロから作り上げるのが苦手な人間なので「想像を膨らませて・・・」と言われても,「膨らみません・・・」でした笑
国算だと特に「頭で分からない」と言葉にするのに苦労するなというのが私の印象。音楽では感じたことがうまく言葉にできなくても「なんか,好き」といえる,感じることから始められる教科のひとつなのではないでしょうか。
②withコロナでできる音楽科「視点を増やす」
そこにあるのに「見ようとしていないだけ」で,見えないものがたくさんあります。つまり「見方を知っていれば,見えるものも増える」ということ。私が絵を描くのが苦手だった原因のひとつに「視点(引き出し)が少ない」ことがあったのだろうと思います。花と言われても何を描いたらわからない,決められない。「花って色はこうで,形はこうすればいいかな~」と自分で視点をいくつももっていれば,きっともっと描けたのかな・・・。図工での視点の増やし方も勉強したいところです。
そういうときに,音楽という事実があるのはこの教科の強みですね。
視点を増やすためには,自分が感じることはもちろん,自分と異なる感じ方があることに気付き,認めることも必要不可欠です。そのために今できることは・・・「鑑賞」!
じゃあ「鑑賞」ってどうやってやるの?というところは書くとながーーーくなるので割愛でします。発表の通りです。
ワークシップにおける工夫と振り返り
参加の工夫としていいねボタンとチャットの活用をしてみました。自分が受けるセミナーで反応してくれたことに反応してもらったのが嬉しかった経験があったので挑戦。・・・とても難しい。声を拾いながら伝えたいことを伝える,バランスのよい発表ができる力って日々の授業力と同じですね。日々精進です。
以下,全て主観なのでご意見いただけたら嬉しいです!
よかったこと
・実際に参加者が感じたことをいえるワークを入れたこと
・少しだけど,話しながらリアクションを見る余裕があったこと
・ワークの内容:何のためのワークなのかゴールを明確に設定できたこと
改善ポイント
・動画を流すときの動作の不具合
→聴いてほしい部分だけ切り取るなどの工夫をする
・タイトルと内容の整合性
→音楽と特活はどう関わるのか文字以外の実感できる形で伝える。
・「伝えたいこと」と「ワーク」のバランス
→最後の「伝えたいこと」で時間不足だったので始めをもっと端的に
場の空気をつくる
うまくいかなかったことも含めてまるごと楽しかったと思えたのは私自身の成長◎
ですが,今回楽しかったと思えたのは間違いなく「参加者がつくる空気」のおかげでもあります。リアクションをする,個人の意見を伝える,そういう一つひとつのアクションって,発表者に届くし,全体の空気を温めてくれるんだな~~~と強く感じたワークショップでした。とっても参加者に恵まれました。
自分が参加者であるときには,少しでもプラスの空気づくりのアクションができたらいいなと思います。場の空気をつくるのは,発表者からの一方通行な思いだけ,参加者の前のめりな姿勢だけではなく,その場にいる全員。どちらの立場でも,その立場に責任のある姿勢で在りたいです。
つたない発表にお付き合いくださった参加者のみなさん,ありがとうございました!
まとめ
何よりうれしかったのは「鑑賞っておもしろいんですね!やってみます!」という私にはもったいないお言葉たち。そうなんですよ!面白いんです,鑑賞って!!!
昨日,体育を研究教科としている人と話している中でもやはり「何ができるかなあ・・・」という話になりました。制限がたくさんある中でも,今できることを見つけて行っていきたいです。
「音楽は好きだけど,教えるのが苦手」という言葉もいただきました。これ,私もずーーーーっと感じています。でも”好き”って何よりも強みになります。好きだから,自分が楽しめる音楽をする!からスタートでいいと思うんです。私はそれです。先生が楽しむことって,「なんか楽しそう・・!」と子どもたちに思わせるみたいで,先生=集団の間にラポールを気付くことになります。(これも昨日学びました。笑)
人は経験したことしか語れない
という言葉はその通りだと思います。ということで,これからもいろんなことに挑戦していきたいと思えるワークショップになりました。