240430 #没 主催「帝都進軍」@巣鴨獅子王 初見感想
※個人の感想です
※頭を振りながら見ているため、言葉や流れは曖昧で間違っている可能性があります
※メンバーはバキバキの九州弁で喋ってたので特にMCはニュアンスです
まず
「#没」、かなり、良すぎるな。(感想)
初めてのバンドを観るのって楽しいなシリーズです。
福岡を拠点に活動している「#没」というバンドの東京初ライブを見に行ってきました。
始動時から個人的にビジュアルやクリエイティブが好みだったためフォローしており、うっすら気になってたとこに、ベースの百春さんがセッションでDEZERT歌ったりしていてさらにもうちょっと気になる……そのぐらいの知識で挑んでいたので、曲をちゃんと聴いたのは初めて。
※なのでセトリはわかってない、、すみません、、
「いろんなイベントに声かけられたけど、全部断ってきた。今日この日のためにな!」
というボーカルの言葉通り、始動からずっと福岡で活動してきた彼らは自らを「田舎モン」と呼び、帝都進軍というタイトルのごとく東京を制圧しに来ていた。
・お客さんの入り
客の入りは非常に良く、来場者100人以上とのこと。
ラストの#没でも80人以上は観てたと思う。対バンだけどむしろ最後が一番人いた。
箱から詰めるようアナウンスもあり、ボーカルの煽りでライブ中も一気に熱気がたちこめる。
もちろん主催だから、初東京公演だから、と言うのもあると思うけど、圧倒的で結構驚いた。
・ライブの雰囲気
暴れ曲も多く、ヘドバン、拳ヘドバン、土下座ヘドバン、扇子、WOD……となんでもあり。
難しい細かなフリはなく、音楽と煽りに合わせて身を委ねれば初見でもバキバキに暴れられる。運動量も多くアツい暴れ盤です。たのしい!
・パフォーマンス
個人的にこの日特に良かったのが2点。
まず爆音すぎないこと。3〜4列目で見てたこともあり他のバンドでは爆音で身体が振動しすぎて具合悪くなりかけ、獅子王って全部これなのか…?とちょっと帰りたくなってたけど、#没ではそんなことなく気持ちよく聴けた。
もういっこは緩急があること。アツく煽り倒しながらも、延々掻き回しでメチャクチャやる感じではなく静と動のバランスが良かった。その分流れや言葉に集中できた。
この2点で、私は彼らはだいぶ場数踏んでるか、冷静にお客さん視点でステージを見て都度改善してる人がいるのでは、と感じていた。主張は強く、でもエゴは感じない。
すごく良かった。
あとはメンバーのキャラ立ちもあり、ステージで円陣するとことか、会話の節々で仲良さそうだなと思えたり。そういうところも好きなんですよねオタクってのは〜〜
・MC
怖そうな見た目、自称「ずっと平成中期スタイル」のボーカル不破さんは、この東京公演に並々ならぬ想いがあったようで途中で曲の流れを止めてMCを挟んで語り始めた。ベースから「泣いとーと?」とツッコミがはいるほどアツく、人間くさいMCはすごく私の心を打ち、聞き入ってしまった。
「“劣等生”ってな、今では俺たちの大事なワード(ファンネーム)なんだけど、俺たちが劣等生なんだよ。俺たち本当にロクでもない男たちなんだよ。すげークズなやつ想像して?…その3倍はクズでロクでもなかった」
「でもこうやってバンド組んで、4人で飛行機乗って昨日東京来たんだ」
「東京来て、いろんなライブハウスとかにも挨拶行って、なんか会社の偉い人みたいなのにも会って、明日どんなライブするのかとか聞かれて。“勝ちに行きます!!!”とか言ってさ」
「そうするとなんか分かったような顔の大人たちは、いや音楽は勝ち負けじゃないからね(笑)なんて言ってくるんだ」
「勝ち負けだろ?」
「バンドは勝ち負けだ。こうやって来てくれても、負けたら、興味薄れて、観てもらえなくなる」
「だから俺たちは今日、この東京、勝ちに来てんだよ!!!すげえいい先輩、仲間たちが出てくれたけど、今日は勝つ」
「あえてこの言葉で言う。今日!俺たちは、ここから売れに来たんだ!!!」
不破さんの言葉、アツすぎた。泥臭くも、勝ちに行く姿勢。本心が伝わる。
もちろん会場もヒートアップして、圧倒的盛り上がり。
「俺たちは夢は見せられない」
「流行りのキラキラしたバンドみたいに、夢を見せてあげるね、なんて言えないよ」
「だけど俺たちは、お前たちに、道を見せられる」
「この道を、横並びで、一緒に歩いて行こう!!!」
”劣等生“の彼らから、“劣等生”の私たちへ。
「俺たちは“没”になった人間たち。さあ叫んでくれ!”僕たちは没になりました”!」
と始まった「#没個性障害」は負のエネルギーが強い攻撃的暴れ曲でありつつも、どこかアツさを感じられて、バンドを象徴するような印象だった。
曲がバンドと重なる瞬間、本人の主張とアウトプットが一致する瞬間、良すぎる。
MCで繋げて、最後にバンド名を回収するという流れも最高で脳汁出たしなぜか感情が極まり涙していた。初見で泣くなよ。
一字一句準備してきててもおかしくないMCだったけど、アンコールの声に応えて出てきたボーカルの不破さんは
「俺は言葉を用意してくるボーカルってクソやと思う。だから俺はありのままに、最近はあえて何も考えずに出てきて喋ることにしてる」と言い、
「今日俺たちは全力を出し切った。この6曲に全てを込めた。アンコールやろうって声もあったけど、ごめん。今日はアンコールはないです。正直ここに立っているのも、声を出すのもしんどいぐらい、全力だった。
今日出てくれたTABOOさん、孔雀座さん、東京花嫁さん、メンバー、それから来てくれた全国の劣等生諸君、今日初めての東京公演を支えてくれたたくさんのスタッフの皆さんに、そして自分自身に拍手を」
と感謝の挨拶を述べて帰っていった。
本当に、誰がどう見たって全身全霊で全力のステージだった。
……好きになるやん。
応援したくなるやん。
バンギャル(クソデカ主語)って、負をパワーにするやつらが好きなんよ。
俺たちは田舎モンだ、劣等生だ、没になった人間たちだ。だけど、だからこそ、勝ちに来た。この地底から、俺たちは勝ちに行くんだ。
そんな想いが、同じようにどこかで劣等を感じる私、あるいは他のバンギャルたちの心に刺さって、共に歩こうという呼びかけに応えるようになる。
売れる売れないと言う表現が正しいかわからないけど、このバンドはファンがつくバンドだなと思った。応援したい、ともに歩みたいと思わせるボーカルの人柄や言葉がかなり魅力。
次回の東京主催も7月3日に決定したそう。また観に行けたらいいな〜という気持ち。
明日から仕事のため急ぎ足のざっくり感想になったけど、ほんと#没 良かったです!お疲れ様でした!
おわり!