noteのユーザーだった自分がnoteに転職した話
本日10月1日から、「note」や「cakes」を運営する株式会社ピースオブケイク(現・note株式会社)に転職しました。
もともとユーザーだった自分が、どうしてその運営会社に転職することになったのか。このnoteではそのときのことを思い出しながら書いてみようと思います。
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それは6月のこと。きっかけはサクちゃんさんからの一言でした。
(今27歳なので)そろそろ30歳という大台が見えてきたこともあり、今やっている仕事をこのまま続けるべきなのか悩んでいました。このタイミングであれば、まだ新しいことにチャレンジして失敗したとしてもまだ巻き返せる。そんなことを考えながら、自分なりに一応結論は出ていたものの、尊敬する人たちに話を聞きに行ってみようと思い、最初に相談したのがサクちゃんさんでした。
d47食堂でランチをしながら相談したとき、ふとこんなことを聞かれました。
僕は、うーんと悩んだあと、以下のような話をしました。
そのとき、サクちゃんさんが、「今noteの記事量が増えていて、よいものが埋まってしまわないように発掘と整理整頓したいが手が足りない」という話をしてくれて、「その力はnoteに必要だと思う!」と言ってくれました。
なるほど。自分にとって当たり前のようにしていること(しかもテンションが上がること)が、noteで役に立つかもしれない。そう考えたとき、noteのユーザーだった自分がいつ間にか、選択肢として「そこで働く」という可能性もあることに気づきました。
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まずは一旦話を聞いてみたいなと思い、サクちゃんさんに、noteのディレクターの水野さんを紹介してもらい、忙しい合間を縫って、ランチの機会をつくってもらいました(ちょうどこの時期はnote fesと被っていたので)。
「何でも聞いていいよ」と答える水野さんと話していく中で、noteが掲げる「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」というミッションへの共感がつよまりました。話を聞きながら、ミッションを本気で達成しにいこうと考えているこの人たちと一緒に働いてみたい、ここだったら自分の仕事の可能性も広げられるかもしれない、何よりnoteの役に立ちたい、と感じました。
それに、少し前から自分のことをSNSで知っていてくれたようで(しかも、同じ「ほぼ日の塾」1期生でした)、その場で0から話しはじめるのと、10ぐらい知ってくれているのとでは話せる内容が変わってくるので、発信をしていて本当によかったと思えた瞬間でした。
その後、「一緒に働くかもしれないチームメンバーとランチに行く?」と誘ってもらい、それからディレクターチーム(水野さん含め3人)とランチをしました。水野さん含め、三原さん、玉置さん、それぞれに個性があり、担当する持ち場があり、それらを重ね合わせながら一緒になって新しいことに取り組んでいく。その有機的なつながりが面白いなと思って、この人たちと一緒に働いてみたいという思いがさらに強くなりました。
※ ちなみに、今後一緒に働くメンバーのインタビューがnoteで公開されていたので、もしよかったら見てみてください。
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7月11日。この日は、社長・加藤さんとの最終面接の日でした。
最後の面接の直前に、サクちゃんさんに自分の推薦文を書いてもらえるか不躾ながらお願いしてみました。「オッケー、あとで書くねー」というメッセージのあと、面接前日夜に送ってもらったGoogleドキュメントを読みました。
読み終わったあと、かーっとこみ上げるものがありました。うれしいことばをもらったので一部(=ほとんど)紹介させてください。
そして、面接のときまでに、これまでの履歴書的なものをnoteにまとめておき、それを見ながら話をしました。noteで仕事をするのであれば、noteを使いこなした方がいいに決まっているよね、という当たり前の話です。(自己紹介noteをつくって固定ページに設定しておいて、適宜修正していくスタイルおすすめですよ)
(そういえば面接では、自分が大阪の大学だったこともあり、大阪のサウナの話をしたのを覚えています。加藤さんのおすすめは、「ニュージャパン」「大東洋」だそうです笑)
noteで何をやりたいのかを話しました。「note発で有名になっていくクリエイターを見つける仕組みをつくりたい」そのようなことを話した気がします。
面接を終え、1週間後ぐらいに連絡をもらえると思ったその翌日、Facebookのメッセンジャーで正式なオファーをもらったのでした。
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実は面接までに、サクちゃんさん以外にも何人かに相談に行っていました。
6月末には、「北欧、暮らしの道具店」の店長・佐藤さんに。場所は「ごはんや パロル」。オーナーの桜井さんに取材したインタビュー記事を読んで、いつか行きたいなぁと思っていたお店でした。
出てくる料理がぜんぶ美味しくてお酒も美味しくて、だいぶ酔っ払ってしまったんですが、今後の仕事の相談をしたときに、佐藤さんには、「いっそお菓子をつくるパティシエになったら面白いのにね〜」と言われましたが…、ごめんなさい!🙇♂️
7月初旬には、発酵デザイナーのヒラクさんに山梨まで相談しに行きました。大学生時代にヒラクさんが会社をやっていたときにインターンとして働いていたときにお世話になっていたこともあって、仕事で転機を迎えるタイミングで必ずアドバイスをもらいに行っています。今回も、その相談をしにいきました。
つくづく自分は、カッコよくて尊敬できる人たちに囲まれていることを実感して、これまでの転機を振り返るたびに幸せだなと感じます。そういう人たちがたまに相談にのってくれるからこそ、また背筋をピンと張ってがんばろうって思えます。いつまで経っても頭が上がりません。
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今日から10月。これから、noteのディレクターとして働きます。
「ディレクター」って、たいそうな肩書きはついているものの、「これ!」ということができない共通言語を持ちにくい職能だなと思います。でも、それぐらいじゃないといけないなとも思っています。
自分自身、ディレクターとは「そのサービスを広めるための目利き」なんじゃないかなと思っています。これまでつくりあげてきたことをきちんと次につなげつつも、新しいもの・ことを見つけて取り入れていく。そんな役割を自分ができるようになりたいです。
赤澤えるさんは、ディレクターのことを「大切にしたいことを思う、大切にしたいことについて考える、大切にしたいことを一番大切にする人」だと言います。そのことに、名前がついているところが職業のいいところなのだ、と。そのnoteを読んで、ディレクターという職業のポテンシャルの高さを感じてすごくうれしくなりました。
noteというサービスの認知度がどんどん上がっているしコンテンツも増えていく一方で、素晴らしいコンテンツを見つけ出すことが難しくなっていると言います。自分はその素晴らしいカオスな状態を紐解いていくことに快感を覚えるタイプなので、そこで何かしらの力を発揮していきたいです。それに、新しいことにもどんどん挑戦してみたいです。
これまでウェブの記事を読んで分類して整理することは、ただの趣味でした。今回、それを仕事にできることがすごくうれしいです。
慣れないことばかりだろうけど、一度やったことは2度目はできるように仕組み化して、クリエイターのために自分のこれまでのスキルを還元していきたいと思うし、素晴らしいクリエイターはどんどんプッシュしていきたいと思います。
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折をみて、振り返りのnoteを書くつもりです。noteの他のディレクターが半年とかのタイミングで書いた話、めちゃくちゃ面白いんです。「会社を辞めました」「転職しました」みたいな話以上に、入社後にその人は今何をやっているのかを書いてくれた方が(書いている会社の方が)転職したいと思いません?
数ヶ月前までユーザーだった自分が、まさか運営会社に転職するなんて思いも寄らなかったけど、この選択に今自分はとても満足しています。
これからたぶん、紆余曲折あると思うし、いろいろご迷惑を掛けるとも思いますが、ピースオブケイクのメンバーと一緒に仕事ができること、心から楽しみです。今日からどうぞよろしくお願いします。