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「どう料理するか」ではなく「どう食べたいか」を考えてみよう
2月7日。Nサロンで、スープ作家の有賀薫さんが講師を勤める「家庭料理の新デザイン」の第1回目の講義がおこなわれました。
Nサロンのメンバー限定で開かれた講義なので、詳細はハッシュタグ「 #家庭料理の新デザイン 」のレポートを追って欲しいのですが、、この講義を有賀さんとつくっていく上で考えていたのは、「付け焼き刃で少しずつ見直すよりも、根本から『どう食べたいのか』について考え直すほうが長期的に見て幸せになれるのではないか?」ということでした。
これまでのレシピ本は「どう料理するか」だった
これまでのレシピ本、インスタ映えのブームなどは、わりと「どう料理するか」にフォーカスしているように感じています。
『ご飯を食べる』とは「買う→つくる→食べる→片付ける」という4つの作業を含んだフローであり、レシピ本では「つくる(料理する)」に特化しているわけです。そのため、料理ができない人からすると、その他がわからなすぎて疲れてしまう。せっかくやろうと思っても、他の3作業のことまでレシピ本には書いていないので、料理は結構時間がかかることなんだと取り組んでから初めて知るわけです。
料理ができる前の自分は、そのために自分の時間を使うのって、なんだか違うよなぁと感じていました(本を読みたいし、記事も読みたいし、noteも書きたいし)。
でも、食べることは続けていかなくていけない。とはいえ何も料理ができないとしんどいかなぁと思っていました。そのときの自分の状況はこんな感じでした。
・毎日家でご飯を食べるわけではないので、週3ぐらい家で料理がつくれるようになりたい(目標)
・ただ、料理のはじめ方がわからない(現状)
・どこかでお店で食べてくるか、住人のご飯をもらう(現状)
そんなとき、山口さんに教えてもらった「週3レシピ」は、僕にとって画期的な解決法でした。
「週3レシピ」とは、週3回でつくりきれる分の食材を買い、教えてもらったレシピ通りにつくり、それを1ヶ月間ぐるぐる回していくというものです。自分は同じものを食べることをまったく厭わないので、習慣化してしまえば料理ができるようになるのでは?という仮説からスタートしました。
半年後、うまく習慣化ができて「料理ができる(=スーパーに行って食材を見ながら今日の料理を考えられるようになる)」ようになりました。
毎日やることだから、根本から考え直してみる
自分の周りにいる人たちを見渡しても、価値観は似ているかもしれませんが、ライフスタイルは本当に人それぞれ。働き方・暮らし方も違うわけです。
それを画一的な方法の中から自分たちに当てはまるものを選ぶよりも、ひとつ視座を上げて「どう食べたいか」を考え、自分なりの最適解で見つけた方が長期的に見て幸福度が上がるのでは?(=視野が広がるのでは?)と考えました。そもそもレシピ本は、料理家さんの最適解ですし。
ちょうど今読んでいる『みっつめのボールのようなことば』でも、同じようなことが書かれていて、うれしくなりました。
毎日の生活で、いかに「じぶんで決める」を続けられるか。だれかに脅かされてやることなら逃げ出すけど、じぶんというリーダーが、決断したことなら、できる。
- P205 『みっつめのボールのようなことば』
「どう食べたいか」という目的を自分で決められれば、おのずとやるべき道筋(方法)は規定されるわけです。例えば、帰宅するのが遅くなってしまうけど料理は家で食べたいという人がいたら、惣菜と野菜を少し買って味噌汁をつくって食べるのだってアリでしょうし。目的さえ明確であれば、方法はいくらでもあるはず。
毎日やることなのであれば、根本的なところから一度考え直してみる方がいい。こういう取り組み方は、家庭料理に限らず仕事でも活きる気がしています。
「構造構成主義」という考え方
そんなことを考えながら、「こういう考え方ってどこかで読んだことがある気がするな」と思って思い出したのが、西條さんの「構造構成主義」というものでした。
これについては、以下の糸井さんとの対談の記事がわかりやすいので、ぜひ読んで欲しいんですが、かいつまんでいうならば、「方法は、目的と状況を定めることで有効性が決まるから、その2点をしっかり定めることが必要」ということです。
仕事についてもそうで、最近自分が感銘を受けた松倉さんの記事でも、実は同じようなことを言われているなと感じました。
事象についてはそれぞれ違うのだから、ひとつ上の視座を持って「どういう目的でそれを行い、今どんな状況なのか」をしっかり言語化する必要があるのではないかと考えています。それを可視化すると、自ずと、自分が目的にたどり着くまでの方法は導かれるのではないか、と思うんです。そういう考え方が自分はすごく好きだし、しっくりきます。
第2回「家庭料理の新デザイン」は3月7日です
とはいえ、みなさんのレポートを読みながら、やはり「家庭料理のアップデート」というのは難しいことだなと感じました。それぞれ家庭の形や料理のスキル、どのぐらい時間があるかはバラバラなので……。
もう少し詰めの作業が入る予定ですが、「どう食べたいか」を自分で考えて、自分なりの答えを見つけてもらえるようなワークショップをつくりたいと思っています。第2回は3月7日(木)。がんばります!
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![平野太一](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/126678709/profile_c1fa12bf058b9b8d344f86529fcd798f.png?width=600&crop=1:1,smart)