「RINGO」の2周年記念でタブロイド紙を作りました
2018年3月4日(日)、「RINGO」という焼きたてカスタードアップルパイ専門店がBAKEから誕生してから、あっというまに2年が経ちます。
もともと、札幌の老舗洋菓子店「きのとや」で長年改良を繰り返してきたアップルパイを、パイ生地や、りんご、カスタードクリームなどを見つめ直して、さらに改良を重ねて完成したブランドです。このnoteを書いている3月2日現在、国内6店舗、海外1店舗展開しています。
今回ブランド2周年を記念して、「自分たちが使用している原材料(=りんご)にフォーカスしたタブロイド紙をつくりたい」という要望があり、デザイナーの河西さんと一緒に、すべて社内メンバーとつくりました。
【 コンテンツリスト 】
・RINGOのりんご
・日本一美味しいりんごを作るために
・葉とらずりんごの夏秋冬春
・RINGOのデザインのこだわり
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まずは、RINGOのりんごについてイラストつきで、ざざっと紹介。144層のサックサクのパイ生地と、ゴロゴロ入ったりんご、とろっとしたカスタードクリームが本当に大好き。個人的には、BAKEブランドの中で一番好きなブランドです。
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そして、RINGOでも使っている「葉とらずりんご」を栽培しているゴールド農園の創業者のひとり、石岡さんにりんごのこだわりを聞いてきました。
紹介している「葉とらずりんご」とは、葉をとらずに栽培・収穫したりんごのこと。通常は葉摘みをおこなうところ、あえて葉を摘まずに光合成をする時間を長くすることで、糖度が高くジューシーになります。葉っぱの影でその部分だけ赤くならず跡がついているのが特徴です。
今でこそ少しずつ認知が広がっては来ていますが、葉とらずりんごは味は美味しくても色ムラがあったため、作りはじめた当初は同業者から多くの批判を浴びたそう。それでも、「日本一美味しいりんごを作ろう」という目標に向かって、ゴールド農園はひたむきに努力を積み重ねました。
食べてみると味の違いは歴然。
今回のタブロイド紙の作成のため、取材に行ったのは、2017年の11月半ば。ギリギリ収穫の間際ということで、急遽、青森(弘前)に飛びました。
気温は確か2度。東京の最低気温が、青森の最高気温と同じぐらい。ダウンにインナーダウン、マフラーをつけて完全防寒で挑みました。
ゴールド農園のりんご農場を見学させていただき、収穫している様子を撮らせていただきました。もともと雨の予報だったんですが、晴れ男効果によって、晴れになりました。
素早い手つきでパパパッともいでいくりんご。枝の形、実のなり方、葉っぱの付き方、木一本一本に特徴があるため、柔軟な対応ができる人間の手がどうしても必要になってくるのだそう。
「特に収穫作業においては、りんごの知識と経験を持った人にしかできないデリケートな作業です」と、石岡さんは言います。
ひとつのりんごが自分たちの手元に届くまでにたくさんの人の手から生まれるのだということでした。そうした数々の工程を経てりんごができることを知ってもらえたらうれしいです。
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そして、裏面ではRINGOの立ち上げに関わった、BAKE Inc.クリエイティブディレクターの貞清さんと、家具・空間デザイナーの白鳥さんに話を伺い、ブランドデザイン、ストアデザインをつくりあげるまでの話を聞きました。
デザインについての裏話、コンセプトについて掲載したものは、実は、これまでになく、初公開の情報ばかりになっています。「店舗デザインのテーマは“マルシェ感”(マルシェで野菜が並んでいて、土台を作って商品を置いたらすぐに販売できるような)」「単体で自己完結しないパターンのパッケージデザイン(何枚か並べることでまた新しいデザインが生まれる)」など、新しくブランドを作り上げるまでの話をできるだけコンパクトにまとめました。
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タブロイド紙のオモテ面にどかんと載っている「りんごの人、りんごと人」というコピーは、デザイナーの河西さん。実際に一緒にりんご農園を見学しに行って、「りんごは人の手でなければできない、機械化は難しい」という農園の方にお話を聞いて思いついたのだそう。
りんごのことについて、知っているようで知らなかったたくさんの話を、できるだけぎゅっと凝縮しました。
池袋店、川崎店、天神地下街店の3店舗の限定配布ですが、もしよかったらお手にとってもらえたらうれしいです。僕も、3月4日に池袋店に行く予定です。