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特別企画「達者 & YRA」
血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
今回は特別企画、「達者 & YRA」
馬体評価に定評のある達者(たつじゃ)さんにインタビューした模様をお届けします。
気になる達者さんの競馬との出会いから馬体の見方までたっぷりと話を聞いてきましたので是非お読み下さい!
なんとびっくり、競馬歴は半年ほど
YRA 達者さん、今日はありがとうございます!
わしからダービー前に、宝塚記念が終わったらインタビューさせて欲しいとお願いをしたんやけど、快く引き受けてもらって本当に嬉しくて楽しみにしてました。
達者 こちらこそ、ありがとうございます。僕も楽しみにしてました。宜しくお願いします。
YRA それでは早速なんやけど、競馬を始めたきっかけから教えて!
達者 そうですね。元々、父親が競馬好きで一緒に馬券を買いに行ったりしてたんですよね。
それ以前からダビスタなどの競馬ゲームで競馬には多少、馴染んでいました。
ですので、リアル競馬のきっかけは父親の付き合いですね。
YRA お父さんがきっかけやったんやね!それって子供の頃??
達者 いえ、最近です。去年ぐらいからですね。
父親の競馬歴は長くて、ハイセイコーの頃から(本人談)らしいです(笑)
去年ぐらいから本格的に誘われて。それで、最初は付き合いで始めました。
YRA えー!!それは意外。たっちゃんの的確な馬体診断は長年の競馬歴によるものかと思っとった。ということは本格的な競馬歴は1年くらい?
達者 本格的には、半年ぐらいですね。去年の年末のホープフルから三連勝して。面白くなって、本格的に始めました。
YRA 半年・・・やっぱり天才やね。わしは血統とかラップとか理論に基づくものは勉強次第なところがあると思っていて。でも馬体診断は絶対天性のものが必要だと思うんよ。
今日改めてそれを確信しました。
それですぐにTwitterも始めた感じ??
達者 まあ、僕からすると、YRAさんの勉強量の方が遥かに凄いと思いますが。
Twitterは今で三ヶ月くらいですね。
YRA 馬体評価を予想の軸にしようと思ったのは何か理由があったん?
達者 予想の軸にしようと思った理由は、馬体は動いてると分かり難いんですが、フォトパドックで見ると一頭一頭全然違うと分かったからなんです。
YRA わしの周りではパドック診断を予想のファクターに入れてる人はおるけど、写真でここまでわかる人はおらんな・・・
達者 写真の方が意外と個性とか能力も分かりますよ。
それで、これは面白いし、ちゃんと予想ファクターとして参考になるなと思いました。
そこから馬体を予想の軸に据える様になりましたね。
美術的感覚が馬体を見る目を育てた
YRA 写真でそこまでわかって予想ファクターに入れられるってのが天性のものだとわしは思います。
馬体評価はTwitterを始めてからすぐ?
達者 馬体評価のつぶやきは、皐月賞の時からですから二ヶ月くらいですね。
YRA 二カ月・・・一応わしも何年も見てはいるけどさっぱり・・(笑)
達者 僕は美術畑出身で、馬体は美術作品を見る感覚に近いんですよ。
それがうまくハマったのかも知れません。
YRA 写真でそれがわかるっていうのは、そのこと(美術)が大きく影響しているのは間違いなさそうやね。
達者 そうかも知れません。美術は彫刻もありますし、感覚や印象が重要ですから。
YRA どちらかというと絵画を見ることよりも、彫刻を見る方が近い?
達者 馬体は彫刻の方が近いかもしれないですね。
でも絵画でも、西洋絵画など写真に近い迫真性のあるリアルな絵、これを写実性の高い絵というんですけど、こういうのは近い所があると思いますね。
YRA なるほど。
達者 馬体を見る勉強をして思ったのは、繋ぎがどうとか、蹄がどうとかも重要なんですが、やはり、全体のバランスを見る「感覚」だったり、深み(深遠性)って「印象」を感じる事が重要かなと思いました。
馬体は部分よりも全体のバランスが大事
YRA せっかくなんで今日はダービーの時のコントレイルの写真を持ってきたんよ。
ダービー前にコントレイルの馬体をみて別格と評価していたのが印象に残っていて。
改めてコントレイルの馬体を見ながら説明してもらえるかな?
達者 はい。例えば、この「コントレイル」を最初にトモとか、飛節とか、蹄といった部分(能力)だけを見ても、評価するには不十分かなと。
それよりも全体的なバランスの印象をまずは大事にします。
YRA 1つ1つの部分よりも全体のバランスということ?
達者 そうです。パッとみてバランスが良い馬はそこから細かい部分を見ていってもやはり矛盾しないことが多いので。
コントレイルもまさにそうで、結果、非の打ち所がない評価となります。
そして強い馬の持つ「深み(深遠性)」。そういう部分を「感じる」事が非常に重要だと思います。
この「深み」はアーモンドアイにも感じることですね。
YRA 「深み」ですか?これがたっちゃんの馬体評価における一番のポイントだと思うんやけど、わしみたいに馬体が見れん人にもわかりやすく説明してくれん?
達者 言い換えると、「魅力」とか食べ物の「味」みたいなものだと思いますので、意外と誰でも感じられるかも知れません。
例えば絵画のモナリザを見て、他と何か違うと思えたら、それと同じと考えれば良いと思います。
料理だったら、食材や腕によって味に深みが出る様に、馬体にも才能や調教によって出るものがあると思いますので。
YRA なるほどね。ちょっとわかる。
自分が「これだ!」と思っても、それがきちんと正解な人もいれば、全く的外れなものに感じている人もおるもんね。ちなみにわしは的外れタイプ・・・(笑)
そこが「センス」で分かれるところなんやろね。
達者 「自分にも分かる筈だ!」的な感覚で見る事が重要かも知れません。
深遠性には普遍性があると思いますので。
YRA 「普遍性があると思う」という言葉に勇気づけられるわ。
これからは日頃から感性を持つ練習をしていきたいと思います。
達者 やはり最終的には「馬体評価=センス」と言えるかも知れません。
それを高めて行くには一頭でも多く馬体を見て、結果と照合して少しでも評価の精度を高めて行きたいですね。
YRA ありがとう、少しずつ頑張ってみます。
それじゃ最後に今後の目標を教えて!
達者 はい。皆そうでしょうが、予想を楽しみつつ、かつ馬券も当てて気分良くなりたいですね!
アカウントの目標としては、競馬アカウントとして評価される事です。
YRA Twitter開始三カ月でここまで色んな人に評価されているんやから末恐ろしいで(笑) 絶対これからもっと世の中に評価されていくはず。
まだ達者さんのTwitterをフォローしていない方はアカウントを貼っておきますので是非フォローして下さいね⇒ 達者さんのTwitter
今日はお忙しいところ、本当にどうもありがとう!
読者の方にもたっちゃんの馬体の見方とか評価軸の根幹的な部分が伝わったんやないかな。
達者 こちらこそありがとうございました。
質問して頂いて話す事で、僕も思考が整理されました。
あ、最後に僕からも良いですか?
YRA もちろん!
達者 YRAさんはあまり美術には興味が無いですか?
YRA う・・・わかる?(苦笑)
中学生の頃、美術は10段階で2の成績やったね。。
達者 なんとなくですが(笑)
数学とかの方が、リアリティーを感じられるとか?
YRA 数学は10やったね。答えを求めて問題を解いていくのは好きです。
達者 血統は確かに数学や事務的なところがある様な印象を受けます。
僕は逆に、数学2の美術10みたいな感じでした。
YRA 真逆やん(笑)
じゃあそんな真逆な二人で今度予想コラボしません?
実はフォロワーさんからのリクエストでもあるんよ。
達者 是非!面白そうですね。
YRA やった!
じゃあまたその日を楽しみにしとこ。
本当に今日はありがとうございました!
(文中敬称略、了)
達者さんのその的確な馬体評価にはいつも感心させられていたのですが、話を伺ってみて一番驚いたのはその競馬歴の浅さです。
インタビューを通してやはりこういう人を天才というんだろうと感じる場面が何度もあり、羨ましさを感じました。
天才ゆえの独自の「感覚」をなんとか語源化したく、何度か変な聞き方もしてしまったと反省しているのですが、そんなことにも嫌がることなく1つ1つ丁寧に答えて頂き本当に救われました。
ここまで一気にフォロワーを増やしてきた要因は馬体評価の的確さはもちろんのこと、このような人間性もあってのことなのでしょう。
このインタビューを通して達者さんの魅力が1人でも多くの方に伝わっていれば嬉しいです。
文中の最後にあったように、達者さんがコラボの提案を快く引き受けてくれたので、そのうちまた登場してもらうことになると思います。
是非楽しみにお待ちください!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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