![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42965351/rectangle_large_type_2_2920aa687b084c0cf213bedf590e928c.jpg?width=1200)
タイソウ【京成杯(GⅢ)】
血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。
第22回
リクエスト血統考察です!
ありがとうございます!!
今回は京成杯(G3)に出走予定、タイソウの血統考察を行います。
父モーリスは2015年の年度代表馬。
国内外で、マイル~2000mの距離のG1を6勝した。
この世代が初年度産駒となる。
母セラミックガールは現役時、地方で21戦2勝。
繁殖として、デビュー済み産駒は本馬を含み2頭。
半兄(父ジョーカプチーノ)未勝利の為、繁殖力は未知数。
血統背景は、父ダイワメジャー(サンデーサイレンス系)×母父ヘクタープロテクター(~Mr. Prospector~ネイティヴダンサー系)の組み合わせ。
父モーリスは今期(2020-2021)のデビュー馬が初年度産駒となります。
その為、まずはモーリスの血統を紐解いていきます。
(以前のセブンサミットやルペルカーリアの記事を読んだ方は読み飛ばして下さい)
モーリスは大系統ターントゥ系のRoberto系でグラスワンダー→スクリーンヒーローという父系の種牡馬です。
まずグラスワンダーの血統背景はRoberto×Danzig(ノーザンダンサー系)の組み合わせとなります。
グラスワンダーは日本のG1馬なので血統的にまずはここから考えてみましょう。
現役時の主な勝鞍は有馬記念(2500m)と宝塚記念(2200m)。いわゆるグランプリホースですね。
非根幹距離(400mで割れない非主流の距離)を得意とした血統的には「王道」とは真逆の適性の血統と言えます。
そこに日本競馬の大革命血統、サンデーサイレンスを配合したのが次のスクリーンヒーローです。
スクリーンヒーローはジャパンカップ(2400m)の勝ち馬で天皇賞・秋(2000m)2着。
サンデーサイレンスを入れることで王道距離を勝てるようになったというイメージです。
そこへ「父カーネギー(Sadler’s Wells~ノーザンダンサー系)×母父モガミ(Lyphard~ノーザンダンサー系)」を持って来てモーリスが爆誕。
カーネギーは凱旋門賞(フランスG1・芝2400m)を勝った重厚なSadler’s Wellsで、モガミは素軽いLyphardです。
モーリスの競争馬としての結果を見る限り、この配合ではLyphardがより主張したんかな?と思えます。
とは言え、父系とこの母系の血統表を見る限りここまでの極上のマイラーを想像するのは血統表からは難しく、血統調査員としてはマイルもこなせる中距離馬としておきたい感じです。
そういう意味では現役の最後に天皇賞・秋と香港カップ(共に2000m・G1)を勝ってくれて(使ってくれていて)良かったなと思っています(笑)
これで父系の血統としては「非根幹距離→王道2400m→王道2000m」という変化をしながら血脈がここまで流れてきていると結論づけることができます。
(以上、モーリスの血統考察)
ここまでの父産駒の獲得賞金上位5頭は全てサンデーサイレンスのクロス持ちです。
現在産駒唯一のオープン勝ち馬カイザーノヴァ(クローバー賞(OP))はサンデー4×3のクロスという点で本馬と合致しています。
また、サウジアラビアRC(G3)で2着に入着したインフィナイトはサンデーのクロスに加えて、Rivermanのクロスを持つ点でも本馬と合致しています。
このようにここまでの父産駒の活躍傾向に合致している点が多く、本馬も今後活躍する可能性は高いと言えます。
京成杯に挑むにあたっては、
新馬戦の2000mを勝っているように父の距離適性を受け継いでいそうなことがプラスですし、さらにノーザンテーストのクロスからは中山適性の高さがうかがえるので、この舞台は非常に楽しみであると血統考察をして思いました。
(2021年1月13日現在)
いいなと思ったら応援しよう!
![YRA/血統調査員](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/9497440/profile_3258acf210ffde5ab51b45d8cfa766c2.png?width=600&crop=1:1,smart)