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【無料】東京新聞杯2025【血統まとめ】

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

先週の結果

シルクロードs
3着ウインカーネリアン(4番人気)推奨🎯


東京新聞杯2025

2024年(良)
1、 ネオユニヴァース Hailx2
2、 スクリーンヒーロー Hailx2
3、 マインドユアビスケッツ 母母父ディープ V

2023年(良)
1、 スクリーンヒーロー Hailx2
2、 ハービンジャー 
3、 ハービンジャー 母父ディープ 

2022年(良)
1、 ハーツクライ ト
2、 キズナ V
3、 トゥザグローリー V

2021年(良)
1、 トゥザグローリー V
2、 ハーツクライ
3、 ハーツクライ

2020年(良)
1、ディープインパクト
2、ハーツクライ
3、スクリーンヒーロー

2019年(良)
1、 ステイゴールド
2、 ディープインパクト
3、 ディープインパクト

2018年(良)
1、 ハーツクライ
2、 ディープインパクト 
3、 キングカメハメハ

2017年(良)
1、 タニノギムレット 
2、 ディープインパクト
3、 キングカメハメハ

2016年(良)
1、 ディープインパクト
2、 ディープインパクト
3、 ステイゴールド

2015年(稍)
1、ディープインパクト
2、シンボリクリスエス
3、Redoute’s Choice 

【ポイント血統①】

この舞台はもともとディープインパクトの庭状態。
2015~2019年の5年間で計7頭が馬券になっていました。

ディープインパクトの勢力が少し弱まると頭角を現したのはハーツクライ。
ハーツクライはサンデーサイレンス系第2の種牡馬として常にディープインパクトに次ぐサンデーサイレンス系の重鎮でした。

そんなハーツクライはディープインパクトが活躍していた舞台で活躍するケースが多く、このレースでも2020~2022年の3年間で計4頭が馬券になりました。

そして2023年、2024年はホウオウビスケッツ(3着)、プレサージュリフト(3着)と再びディープインパクトの血を持つ馬が1頭ずつ馬券になっています。
しかもこれは母父と母母父となります。

つまり、
血統過渡期によりディープインパクトの血が好走ポイントとして再び戻ってきているということです。

今年の出走馬の中では、
オールナット、ジュンブロッサム、セオ、ゾンニッヒ、ブレイディヴェーグ
この5頭が該当しています。

【ポイント血統②】

ポイントの血はVice Regent
直近4年で2024年3着ホウオウビスケッツ、2023年2着ナミュール、2022年3着カラテ、2021年1着カラテと毎年1頭必ずこの血を持つ馬が馬券になっています。

Vice Regentは大系統ノーザンダンサー系で、アメリカ型のスピード血統。
クロフネに代表されるようにこの血は東京で求められるスピードに適した血となります。

今年の出走馬の中では、
ウォーターリヒト、オールナット、ジオグリフ、ジュンブロッサム、ゾンニッヒ
この5頭が該当しています。

【ポイント血統③】

2024年1着サクラトゥジュール、2023年1着、2022年2着ウインカーネリアンと3年連続でHail to Reasonのクロスを持つ馬が馬券になっています。

Hail to Reasonはサンデーサイレンスの父父となります。
昨今様々なレースでサンデーサイレンスのクロス時代と解説していますが、本レースはまだその一歩前、Hail to Reasonのクロス、Haloのクロスまでとみます。

今年の出走馬の中では、
オールナット(H)、サクラトゥジュール(Hail)
この2頭が該当しています。

【全頭血統解説】

血統ポイントよりこのレースに求められる能力は、
スピード・パワー・キレ味となります。

それではこのキーワードをもとに全頭血統評価をしていきます。
よろしくお願いします!

ウォーターリヒト

父ドレフォン
母ウォーターピオニーは現役時、19戦3勝。
勝ち鞍はダート1400mと芝1400m
繁殖として本馬が初仔
母母マチカネハヤテはオープン馬。
4代母にはアメリカ重賞(ダート8F)勝ち馬のヴアインゴールドが、5代母にもアメリカ重賞(ダート8.3F)勝ち馬のChancy Danceがいる牝系。

父ドレフォンは種牡馬として初年度から皐月賞馬ジオグリフを出した。
そこから思えば中山は合うが、スプリングS、皐月賞は9着、16着と不発。

字面からみる設計図(血統表)からは中山だが、本馬はその通りには出ていないようだ。
前走の京都金杯(中京)やその前のリステッド競争から見ても左回りが合っている。

スピード・パワー・キレ味:B

オフトレイル

父Farhh
母ローズトレイルはアメリカ産馬で不出走。
繁殖としてPivotalとの間にフランス重賞勝ち馬を輩出している。
母母Manningtonはオーストラリア重賞(芝1100m)勝ち馬。
3代母にはオーストラリアG1・ATCゴールデンスリッパーs(芝1200m)勝ち馬Bint Marscayがいる牝系。

父Farhhはイギリス産馬でイギリスG1・イギリスチャンピオンS(芝約9F)とロッキンジs(芝8F)の勝ち馬。
血統ラインはNureyev~大系統ノーザンダンサー系
母父はAcatenang直仔のドイツ血脈。

つまり父がドイツ血脈を内包するヨーロッパ型のスタミナ血統で、母系はオーストラリアのスピード血統という組み合わせ。
血統的にはキレ味の要素が少し薄そうに思えたが、前走阪神Cでは鋭さを見せて3着。
ここでも好走要因は揃っている。

スピード・パワー・キレ味:B

オールナット 

父サトノダイヤモンド
母キューティゴールドは未勝利。
繁殖としてディープインパクトとの間にジャパンカップと秋華賞を勝ったショウナンパンドラを出している。

父サトノダイヤモンドは有馬記念と菊花賞を勝ったディープ産駒の長距離砲。
母父フレンチデピュティはサトノダイヤモンドの父ディープインパクトと相性が良く、先述した半姉ショウナンパンドラやダービー馬マカヒキを輩出した。
父と相性が良かった血はその仔とも相性が良い可能性が高い。
先述したようにサトノダイヤモンドもディープの長距離砲だったので、そういう意味でもこのスピードのフレンチデピュティを持ってくることは好感が持てる。

さらにポイント血統で解説したポイントが三拍子揃っているので、ここは古馬となって初の重賞挑戦ですが血統評価は最上位となります。

スピード・パワー・キレ味:A

コラソンビート

父スワーヴリチャード
母ルシェルドールは現役時、未勝利。
繁殖として本馬が初仔。

父スワーヴリチャードはジャパンカップと大阪杯の勝ち馬。
ハーツクライの産駒らしく、ダービーで2着と惜敗すると古馬になり大阪杯でG1初制覇を果たした。
サンデーの孫世代なのでサンデー系のクロスが作れる。
母父オルフェーヴルはサンデーの孫なので、本馬はサンデーのクロス3×4となる。
そこにアメリカ型血統のロージズインメイが入っている。この血はDevil’s Bag~Haloへと続く血で、先述したサンデーの父もHaloなのでこの血がかなり強調されていると言える。
このあたりが父と母父の字面よりもスピード勝っている所以でマイル以下での活躍に繋がっている。

スピード・パワー・キレ味:C

ゴートゥファースト

父ルーラーシップ
母タイトルパートは現役時、4戦1勝。
勝ち鞍は芝1600m

父ルーラーシップはキンカメ系の中長距離担当。
母父アグネスタキオンとの組み合わせからは中山牝馬s(G3・1800m)と福島牝馬s(G3・芝1800m)を勝ったフェアリーポルカが出ている。

父母父ともに中距離以上の種牡馬なのでスピードは乏しい。
Danzigを内包するのはプラスだが。

スピード・パワー・キレ味:C

サクラトゥジュール

父ネオユニヴァース
母サクラレーヌは現役時、19戦4勝(オープン馬)
勝ち鞍は芝1600~2000m
3代母には中山牝馬s(当時OP・芝1800m)勝ち馬のサクラセダンがいる牝系。

父ネオユニヴァースはクラシック二冠馬(ダービー、皐月賞)
種牡馬としてもダービー馬ロジユニヴァースを輩出した。
そのロジユニヴァースに代表されるように産駒は重たい馬場が得意。

距離適性はマイル~2000mあたり。
東京マイルは同じマイル適性でも短距離よりと中距離よりだと中距離よりマイラーに軍配があがるケースが多い。
昨年の覇者ですし、ここで割り引く点はもちろんありません。
キングさんとの相性も素晴らしいです。

スピード・パワー・キレ味:B+

ジオグリフ

父ドレフォン
母はオープン馬アロマティコ(巴賞・函館芝1800m)。

父ドレフォンはアメリカのチャンピオンスプリンターでこの世代の新種牡馬。
初年度から186頭と交配されていることに社台SSの期待の高さがうかがえる。
血統背景はStorm Cat系となるので、日本で現在活躍している種牡馬としてはへニーヒューズやヨハネスブルグと同じということになる。

父の初年度産駒ながらいきなりの皐月賞馬に輝いた。
その後ダートを使われるなどし、崩れていたが芝に戻ってくると中山記念で3着、大阪杯で5着、安田記念6着、札幌記念2着と好走を続けている。
やはり芝が良いし、精神的にも立ち直りが見られている。

ポイント血統も持っているし、中距離型のマイラーという点も好感。

スピード・パワー・キレ味:B

シャンパンカラー

父ドゥラメンテ
母メモリアルライフはイギリス産馬で不出走。
3代母にはフランス産馬でフランス重賞(芝2100m)勝ち馬のバルドウィナがいる牝系。

父ドゥラメンテは種牡馬として初年度から菊花賞馬タイトルホルダーを、2年目には牝馬2冠スターズオンアースを、そして3年目のこの世代でも阪神JFを勝ったリバティアイランドを出した2~3歳戦に強い血統。
母父Reckless Abandonはイギリス産馬でイギリスとフランスの芝1200mG1勝ち馬。
血統ラインはDanzig~ノーザンダンサー系。
ということでドゥラメンテにスピードを注入したという配合。

このような配合ですから東京マイルは適性が高く、3歳時にNHKマイルを制しました。
なので血統的には問題無いのですが、そこで燃え尽きたのかその後は良いところがありません。
別定戦なので斤量も背負いますし、ちょっとここは評価がし辛いです。

スピード・パワー・キレ味:C

ジュンブロッサム

父ワールドエース 
母エンプレスティアラは未勝利。
繁殖として複数勝ち馬を多く輩出している。
母母ゴールドティアラはダートG1・マイルチャンピオンシップを始め、重賞を5勝。
父ワールドエースはG2・マイラーズC勝ち馬で、天皇賞・春を勝ったワールドプレミアの全兄。

ディープインパクト×ドイツ血脈ということで前述した全弟が天皇賞・春を勝っているように血統的には長距離適性に出やすい背景がある。
その為、配合的にはスピードを取り入れることが効果的で、クロフネやDanzigと行ったスピード力を配していることは好感。

このような配合なので東京マイルはベストで、前々走は同舞台の富士sを勝ちきった。
評価はもちろん高くなる。

スピード・パワー・キレ味:B+

セオ

父スピルバーグ
母ルーラはイギリス産馬で現役時、4戦1勝。
母母Dominicaはイギリス重賞(芝5F)勝ち馬。
5代母にもイギリス重賞(芝5F)勝ち馬のSmarten Upがいる牝系。

父スピルバーグはディープインパクト直仔で天皇賞・秋勝ち馬。
母系にあるDanzigはディープインパクトと相性の良い血統で、その仔であるスピルバーグとも相性が良い可能性が高い。
産駒は父同様、晩成型のタイプが多くディープ系にしては成長力が高いタイプ。
本馬も一戦ごとに力をつけていて昨年4歳春にオープン入りを果たした。
明け5歳初戦の京都金杯でも4着と重賞でも通用することを証明。

ここも同じ左回りだし、血統評価は及第点。
あとは相手関係だけ。

スピード・パワー・キレ味:B

ゾンニッヒ

父ラブリーデイ
母エンドレスノットは現役時、26戦4勝(条件馬)。
勝ち鞍は芝1200~1600m
母母ウィキウィキからはダービー馬マカヒキが出ている。
3代母にはアルゼンチンG1・ヒルベルトレレナ賞(芝2200m)を勝ったリアルナンバーが、4代母にはアルゼンチンG1・アルゼンチン1000ギニー(芝1600m)を勝ったNumerariaがいる牝系。

父ラブリーデイは天皇賞秋と宝塚記念の勝ち馬。
父系はキングカメハメハ系でサンデーサイレンスを4代前に内包している。
本馬は母父がサンデーサイレンス直仔のディープインパクトなのでサンデーのクロス4X3となる。
そこにフレンチデピュティ~Deputy Minister~Vice Regentのラインなのでスピードが加わっている。

このような配合で本馬は母系のスピードが強く出ているので1600mも守備範囲ではあるが、ベストはもう少し短いところにありそう。

スピード・パワー・キレ味:B

ブレイディヴェーグ

父ロードカナロア
母インナーアージは現役時、21戦4勝。
勝ち鞍は芝1600~2500m
繁殖としてドレフォンとの間にオープン馬エルハリオを輩出している。
母母ミュージカルウェイはフランス重賞勝ち馬で、繁殖としてオークス馬ミッキークイーンを輩出した。

父ロードカナロアはスプリンターでありながら、2013年の年度代表馬に選出された稀代の名馬。
種牡馬としてはアーモンドアイやサートゥルナーリアといったクラシックディスタンスで活躍している産駒も輩出している。

本馬も距離適性は幅広く、一昨年前に2200mのエリザベス女王杯を制した。
前走マイルCでも4着。
この距離適性の融通性は母譲りのものだろう。

スピード・パワー・キレ味:B+

ボンドガール 牝

父ダイワメジャー
母コーステッドはアメリカ産馬でG1・BCジュヴェナイルで2着。
繁殖としてハーツクライとの間に共同通信杯勝ち馬のダノンベルーガを出している。
母母Malibu Pierはアメリカ重賞勝ち馬。
3代母にもアメリカ重賞勝ち馬のBlue Moonがいる牝系。

父ダイワメジャーは2~3歳戦に強い種牡馬。
先述した半兄ダノンベルーガは父が晩成タイプのハーツクライながらクラシックで好走(皐月賞、ダービー共に4着)し、本馬も秋華賞で2着。

父からマイル適性は受け継いでいるが、血統的には推し材料は少ない。

スピード・パワー・キレ味:C

マテンロウスカイ

父モーリス
母レッドラヴィータは25戦3勝。
勝ち鞍は芝1400mと1800m
父モーリスはサンデーサイレンスを内包する非主流血統。
その為、様々なタイプと交配できることに種牡馬としての強みがある。
本馬の母父はサンデー系スペシャルウィークなのでサンデーサイレンスのクロスを持っている。
さらにトニービンなので東京適性は高い。

スピード・パワー・キレ味:B

メイショウチタン

父ロードカナロア
母ラルティスタは現役時、19戦3勝。
勝ち鞍は芝1000mと1200m
繁殖として本馬の他にもファインニードルとの間にファンタジーsを勝ったカルチャーデイを輩出している。
3代母にはフランス重賞(芝1600m)を勝ったココパシオンがいる牝系。

父ロードカナロアは現役時、名スプリンターとして鳴らしたが、繁殖としてはアーモンドアイやサートゥルナーリアといったクラシックディスタンスで活躍する馬も出すなどその適性は幅広い。
本馬はMr. Prospectorのクロスでスピードに特化しており、父と似たような距離適性に出ている。

ベストは1400mで本質的にはここは1F長いか。

スピード・パワー・キレ味:C

ラーグルフ

父モーリス
母アバンドーネは未勝利。
父モーリスはサンデーサイレンスを内包する非主流血統。
その為、様々なタイプと交配できることに種牡馬としての強みがある。
産駒初のG1馬はスプリンターズSのピクシーナイトだったが、その後、ジャックドール(大阪杯)、ジェラルディーナ(エリザベス女王杯)など様々なタイプの産駒が出ている。
本馬はサンデーサイレンスのクロスにSadler’s Wells≒Fairy Kingのクロス、そしてRobertoのクロスといういかにもな中距離馬。

中山金杯を勝っているように中山適性は高く、東京は少し落ちる。
この馬自身もピークアウトしてきているのが気になるところ。

スピード・パワー・キレ味:C

以上、全16頭の血統解説でした。

【Yちむチョイス3】

ということで今週のYちむチョイスリーは、


⑥オールナット
⑦ブレイディヴェーグ
⑧ジュンブロッサム


この3頭となります。
良かったら参考にしてみてください。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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YRA/血統調査員
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