モンハンワイルズ 片手剣感想
ワイルズβテストが始まりました。
この駄文を書き終わる頃にはもう終わってますけどね。
事前公開されてる情報だけで言うと割と今作の片手剣に対してはアンチ寄りの意見だったのですが、実際に自分で動かしてみてどう感じたかを言語化してみようと思います。
移動斬り
悪名高い剣盾コンボに代わる形で△コンボに新規モーションとして追加されたのが移動斬りです。
昔ながらの斬り下ろし→横斬りから斜め斬り上げ→斜め斬り下ろしと派生します。
ワイルズからの新要素として、このコンボ中はハンターの向きを変えないままカニ歩きのような形で前後左右に移動しながら斬り続けることができ、△を連打するだけでも延々とコンボが続くように変更されています。
スティック角度制限の無くなったワールドの旋回斬り、と言えば聞こえはいいですが、個人的にはあまり使い勝手が良くありませんでした。
理由として、まずハンターが予想以上にクネクネ動いてしまう事が挙げられます。
一見すると常に相手に張り付いてインファイトを仕掛ける片手剣にピッタリの新モーションに見えますが、実際は一発一発の移動量が結構大きく、コンボ中に縦横無尽にガンガン動いてしまうため、逆に狙った1点を攻撃し続けるのが難しく、スティック操作がめちゃくちゃ忙しくなっています。
これなら別にワールドの旋回斬りやサンブレイクの剣二連コンボのままで良かったんじゃないかと思いましたが、おそらく旋回や剣二連の操作方法が集中モードの視点固定と相性が悪いが故にオミットされてしまったのでしょうね。
まさかワイルズになってまで旋回斬りの亡霊に悩まされるとは思いませんでした。
それにモーション値も気になるところです。
片手剣を使っていた人なら分かると思いますが、そもそも△コンボの斬り下ろし→横斬りはモーション値が低く、水平連携や旋回突きと比べると一撃辺り5くらいの差があります。
今作はコンボルート構築において、この威力の低い斬り下ろし→横斬りの連携を必ず挟まなくてはならないため、これが若干のストレス要素に感じました。
ジャストガード
今作の盾職に追加された新要素であるジャストガードです。
使用感はランスのジャスガまんまで、ジャスガ成功後の反撃斬りもかなりコンパクトなモーションのため非常に使いやすくなっています。
ただ、どうやらガード性能に依存する部分が少なからずありそうな感じなので、製品版でどこまでガード関連スキルを盛るかは論点のひとつとなりそうです。
ジンオウガやナルガクルガなど、ジャスガが刺さりそうな相手にはSEKIROのような戦いを仕掛けられそうで今から楽しみです。
今作には出なさそうだけど。
溜め斬り落とし
コンボ中に△+◯長押しで剣を逆手に持ち換え、モンスターに飛び込んで多段ヒットの突き刺しを行うワイルズ片手剣の大技ポジションとなる新アクションです。
そのポジションに違わず威力は結構高く、旋刈りなどの特定のアクションから派生させると逆手持ち時に剣が赤く発光し、さらに威力が高くなるというおまけ仕様付きです。
(本当におまけ程度ですが…)
これだけ見ると結構良い技のように見えますが、操作感と当て感がちょっと独特です。
まず、△+◯同時押しという操作が回転斬りと丸かぶりしています。
今作の回転斬りはライズ仕様となっており、攻撃中のハンターの向きを変える事が出来る重要なモーションです。
ワイルズ片手は△コンボで移動しながら攻撃出来るとは言え、ハンターの向きが一切変わらないため、コンボ中の方向転換に回転斬りを使うことになるのですが、これがたまに溜め斬り落とし誤爆を誘発します。
ちょっと押し込んだだけですぐに溜め斬り落としになってしまうため、若干の使いにくさがあります。
ボタン同時押し、かつ長押しか単発かで全く違う技に化けるのは操作性としてどうなんでしょうか。
そういうのは溜め要素だけでいいような気もします。
また、結構な距離を飛び込んで攻撃するため、コンボ中に狙った場所に当てるのが難しく感じました。
この辺りは集中モードに慣れる必要がありそうです。
滑り込み斬り
TGS試遊の際に発覚した、まさかのガード斬り上げとトレードオフする形で実装されたモーションです。
コンボ始動として重要なポジションであったガード斬り上げ削除のインパクトが強すぎて、事前評価段階ではかなりボロクソに言ってしまいましたが、実際に自分で使ってみると使い勝手はそこそこ良かったです。
まずこのモーションの優秀なところは、コンボ中に360°向きを変えてモンスターを追いかけつつ攻撃が出来るところです。
今までの片手剣ではモンスターと離れてしまった場合、一度コンボを中断し、コロリン回避から再び位置取りをやり直していたのが、滑り込み斬りはこれひとつでそれらを解決出来るポテンシャルを持っています。
しかしモーション速度がもっさり気味で、お世辞にもテンポが良いアクションとは呼べません。
それにやはり斬り上げ始動のコンボルートは片手剣にとって重要なアクションであったため、過去作と操作感がガッツリ変わってしまっているのが痛いです。
せめてスライディングの出始めに長めの無敵時間があれば強いアクションに化けそうなのですが…。
弱点集中攻撃
今作の目玉要素である集中モードから繰り出せる、モンスターの傷を破壊する特殊な攻撃です。
集中モード中にR1ボタンを押すことで集中急所突きに派生し、赤い傷に当たると『バッシュアッパー』『フォールスラッシュ』のどちらかに任意で派生します。
バッシュアッパーはモーションが遅く被弾リスクが高い代わりに高威力、逆にフォールスラッシュは即着地し手早く傷を破壊することが出来ます。
正直弱点集中攻撃に関しては語れるほど使い込んでないので、そこまで書けることは無いです。
一応バッシュアッパーとフォールスラッシュは連携に絡むわけでもない単発攻撃のため、モーション自体には今のところ何も思うところは無いのですが、肝心な集中急所突きのリーチがあまりにも短く当てにくいです。
踏み込みゼロのため密着していないと当たりません。
一応滑り込み斬りの2段目をキャンセルして弱点急襲突きに派生することで実質的なリーチを伸ばすことが出来ますが、若干の煩わしさがありますね。
最初からチャアクのように飛び込めよっていう。
その他細かな変更点
・ジャストラッシュ
IBのジャストラッシュを返して(切実)
これはまぁ冗談でもなんでもなくて、使ってて楽しかったんですよね、ワールドシリーズの片手剣。
ライズ発売当時はまぁ絶望しました。
リーチは短く威力は低く、肝心の突き刺しフィニッシュは駆け上がり斬り派生となってしまい、その突き刺しフィニッシュ自体も短くて当てにくいという三重苦。
ワイルズがワールドベースということで、きっと元のモーションに戻るはずだと希望を抱いていたのも束の間、続投したのはライズ仕様のジャストラッシュでした。
武器紹介動画で頑なにフィニッシュモーション見せなかったので嫌な予感はしてましたけどね…。
威力・リーチ共にライズからほぼ変わっておらず、どういう状況を想定したモーションなのかが分からなくなっています。
これに関しては多分IB式に戻るまで一生文句を言い続けそうな気がします。
・突進斬り
全体的にライズ仕様に近いワイルズ片手剣ですが、何故か抜刀攻撃、突進斬りのみワールドのモーションとなっています。
ただこの突進斬り、なぜか突進距離がやたら短くなっています。
ワールドの半分くらいしか突進してくれません。
ワールドの時はダッシュより早い速度で加速しながら突進する技だったのでかなり優秀な抜刀攻撃でしたが、今回の突進斬りは見る影もなくなっています。
走りながら抜刀すると突然急ブレーキがかかったような使用感になっており、かなり使いにくいです。
この調整、なんの意図があってやっているのでしょうか?
・フォールバッシュ
ワールドの頃は片手剣の定点攻撃技として優秀だったフォールバッシュ。
ジャストラッシュが強化されてからはすっかりお株を奪われてしまいましたが、それでもスタンを狙ったりジャスラが入らない細かな隙に叩き込むなど、一定の存在感はありました。
しかし、ライズで何故か『バックステップ始動のFBが1ヒットになる』という謎ナーフを食らっていましまい、バクステ始動FBが死にモーション化。
今作でもその立ち位置が危ぶまれていましたが、ワイルズでは2ヒットに戻っています。
しかしながらその使用感はあくまでライズ仕様。
ヒット数が増えたというだけであり、ワールドFBのような滞空時の独特な慣性を持った挙動や、溜め斬り+駆け上がり斬りのモーションの重さなどは無くなっています。
他にもどうやらβテスト版のワイルズ片手は、『盾攻撃に斬れ味補正が乗らない』という仕様であるらしく、斬れ味による威力の上昇が見込めないため、このままでは製品版でも使われないかもしれません。
・バッシュ連携
通称バッ旋。
ライズ時代に片手剣を片手盾とまで言わしめたメインのコンボルートであるバッ旋は、そのままワイルズにも引き継がれています。
しかしながら、前述した『盾に斬れ味補正が乗らない』仕様と、ライズからモーションを引っ張ってきているにも関わらず『何故かモーション速度が遅くなっている』という2点により、今作ではあまり使われなさそうな連携となっています。
もう一度片手盾をやりたいかどうかで言われたらもちろんNoではあるのですが、これわざわざ遅くする必要ありました?
総評
ここまで長々と書いてきましたが、今作の片手剣、はっきり言ってしまうとあまり面白くないです。
実際に自分の手で動かしてみて、事前の評価が覆ることはありませんでした。
触ってみて真っ先に思ってしまったのが、『操作していて爽快感が無い、魅力的なアクションも無い』という部分です。
他の武器種が派手なアクションをもらっている中、片手剣だけ地味さに拍車がかかりすぎて一人だけ旧作モンハンみたいな状態になっています。
もちろん片手剣は元々地味で不人気な武器種なので、決して「必殺技をくれ!」と言っているわけではないのですが、新規モーションが移動斬りと溜め斬り落としというのは、さすがにちょっと…。
(しかも新規モーションとトレードオフで既存モーションはしっかり弱体化されている)
ライズで好評だった飛影、シールドバンプのような立ち回りを強化するアクションが片手剣に合っていて本当に使いやすかったので、当然新作にもそういった方向性を期待したのですが、出てきたものは『ワールドとライズの悪いところを合わせた片手剣』でした。
総じて、ワイルズの片手剣は、これまでの片手剣の良さをひとつひとつ丁寧に潰している印象を受けました。
公式の武器紹介で『素早い攻撃と回避が得意』と言われる割にモーション速度が過去1でもっさりしており、もはや手数武器かも怪しい状態。
納刀速度まで何故か鈍化。
メインコンボのガード斬り上げを削除するが不評だったガード斬りは続投。
ワールドやライズからそのまんまモーションを持ってきているはずなのに性能が下がっている既存技。
一向に戻らない旋回斬り、ジャストラッシュのフィニッシュ。
何故か無敵時間を減らされるバックステップ。
溜め斬り、飛び込み斬りの前進距離のチグハグさ。
挙げだしたらキリがないですが、こういったひとつひとつの細かな不満点がプレイバリューを損ねていて、動かしていて楽しい部分が少ないのがワイルズの片手剣です。
まだβテストなので色々改善できる部分はあると思いますが、仮にこれで全体的なモーション値が底上げされたとして、それでワイルズ片手剣が楽しくなるかは別問題なんですけどね…。
製品版ではモーション値以外のいくつかの不満点が解消されていることを期待しています。
ワイルズ、本当に楽しみなので。
以上です。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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