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村上春樹氏の著作についての愚見(とも言えないかも知れない…)

村上春樹氏の新作『街とその不確かな壁』が2023年4月13日に発売され、もうお読みになられた方も多いかと思いますが、自分は残念ながらまだ読めていません。
とは言え遠からず買って読むことになろうかと思いますけどね。やっぱり楽しみですしね。

その代わりと言ってはなんですが、彼のエッセイを最近は割と読んでいる感じです。
『遠い太鼓』という、1986年から1989年にヨーロッパ諸国を転々としていたのをスケッチ的に記録したものです。
著作としては、この時期に『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を発表されていますが、日本国内における人気はすごいものがあったと思うし、いろんななんやかんやでとても居られたものじゃないと推察しますし、やっぱり腰を据えて長編小説を書こうといった場合、世俗的なことから離れて国外に滞在する、という選択になるのかなあと考えております。
その中で面白いことを語っていたのですが、なぜ『ダンス・ダンス・ダンス』でハワイのシーンが出てくるかというと、執筆中あまりに寒くて、当時はワープロで打っていたそうですが指先がかじかんでひどかったと。それで「ハワイに行きたいねえ」などと奥様と話していて、以前訪れたときはこんなだったよなあ、あんなだったよなあ、と思い返しながらハワイを登場させた、というようなことを書かれていますね。こういうのを知るとなるほどなあと思ったりします。


これまで多くの氏の著作を読んできましたが… 初めが、19歳のときに読んだ『ノルウェイの森』です。
描写の細かさ、心の機微みたいなのをこんなふうに書けるのかと驚いた記憶があります。そのあと、初期の鼠3部作や、先ほどのダンス〜を読んで、その都度主人公の「僕」に感情移入して…という感じです。
しばらくして、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(最新作の原型? ですね)を読んで、影という存在があるのが新鮮だなあと思いました。

それからは手当たり次第に、『海辺のカフカ』だとか『アフターダーク』だとか『色彩を持たない多崎つくる〜』を読んできました。

そして、正月休みのときに、川上未映子氏がインタビュアーとして村上春樹氏にあれこれ質問し答えてもらうという、『みみずくは黄昏に飛びたつ』を読んで、川上氏の聞く力もすごいし、村上氏も割とリラックスした感じで答えているようだし、良い本だったなとしみじみ思いました。

…とまあ、単なる「これを読みました」と言うだけの、愚見とも言えない、どう着地したらよいか分からない記事になってしまいましたが、いつかちゃんとまとめたいと思います。

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