大手メーカー調達バイヤーからスタートアップに転職して1年経って感じるマインド・環境の違い
・スタートアップのスピードについて行けるのか
・働く時間や休日って実際のところどうなのよ?
・都内で働くとかイメージできない。
これらは建設機械メーカのコマツからキャディに転職しようと決めたときにふわっと不安に思っていたことです。
10年以上も大手メーカーに在籍していた自分がスタートアップという180°違う環境下で果たしやっていけるのかと自問自答したり、ブログや本など大手→スタートアップに関するものを探しまくった記憶があります。
実際、具体的に参考になるものはほぼなく「なるようになるでしょ」と飛び込みましたww
大手メーカーからスタートアップいくぜ!!といった方の参考になれば幸いです。とはいえぼくの個人的な思考が存分に発揮されている可能性も高いのでそのへんの判断はよしなに受け取ってください
そもそもなんでキャディに来たんだっけ?
はじめまして、キャディで製缶プロダクト(特に溶接部品、組立、サイズの大きい製品を扱っています)の生産管理、物流、品質保証を1年前の立ち上げからやってきています北島と申します。
キャディでは内定時はパートナー工場の生産管理予定でしたが、入社2週間前にSCMというパートナー開拓に変更となりました。SCMでは製缶加工会社をメインに担当しており、入社2~3ヶ月でパートナー開拓から製缶プロダクト側によっていき、今に至ります。
前職は2008年のリーマンショック前にコマツユーティリティ(現コマツ)に入社して11年ほどお世話になっていました。
大型鉱山機械の原価企画(茨城工場)2018/12~
大型鉱山機械運転席の調達(茨城工場)2016/4~
フォークリフト、ミニ建機運転席の調達(栃木工場)2012/4~
生産技術開発(大阪工場) 2010/5~
組立、生産技術(栃木工場) 2008/9~
というキャリアを経て2019年10月から建設機械メーカのコマツからキャディに転職しました。
こちらに入社当時にインタビューしていただいた素敵な記事がありますのでぜひ御覧ください!!
簡単にまとめるとキャディのサービスを使ってガンガン調達したかったけどまだまだ足りない要素が多かったから自分も入って作っちゃえということでキャディにジョインしました。
スタートアップのスピードについて行けるのか
さて、大企業からスタートアップに転職するにあたって誰しもが考えるであろうスピードについて振り返ってみます。
「果たしてついていけるのか・・・まぁなんとかなるでしょ!!」
ぼくが入社する前は漠然と考えていたことです。コマツの中では比較的異動も多く、職種もコロコロ変わり働く環境が大きく変化経験があったので、最初はちょっと大変だけど自分には対応能力はあるだろうと。
実際、蓋を開けてみると結構しんどい時期が長かったです。
今振り返ると入社してから3,4ヶ月はしんどい期間だったのかなと感じます。
具体的には最初の数カ月間はまずスピード感についていこうと発信するよりもキャッチアップを意識していました。
その意識が強かったことが災いして、積極的に議論に入っていけなかったし、議論できないことからチームの課題に対して理解が浅かったです。
課題に対しての理解が浅いままで業務をしていては当然成果が出るわけもなくうまく噛み合ってないなと自分でも感じていました。
そんな状況下の1on1で上司からもらったフィードバックの内容をすごくよく覚えています。
※キャディでは上司や他部署の人と1on1(定期的にマンツーマンで実施するミーティング)をやります。
「100%でなくて良いので早くPDCAをまわそう」ということ。
言われてみれば当たり前なのですが、自分自身では100%は目指していないし速さを意識していました。
しかし周囲から見ればスピード感がないという現状を強く意識できた内容です。
自分から見て完成度が20%や40%くらいのものをアウトプットすることはフィードバックをもらう人の時間がもったいないと感じて抵抗感がありました。
でも一旦、素直にアドバイスを受け入れ、10%でもとにかくアウトプットを早めてみることに意識を向けて動き出すことに。
そこから徐々にアウトプットが早くなり、フィードバックサイクルも早くなることで課題認識をスムーズにできるようになり、チームの議論にも噛み合うようになってきたのかと感じています。
今思うと入社時から筋違いでも発信してフィードバックをもらいキャッチアップも進めていけたら最高だったなと。
とはいえ、これに気づけたことがキャディに転職して得られた大きなものの一つだなと感じています。
労働時間、休日など環境の違いについて
スタートアップの労働時間に対するイメージそれは
めっちゃ働く!!!とにかく朝から夜中まで、土日もフルに!!!
こんなイメージを覚悟してキャディには飛び込んできました。
前職の環境(残業時間は細かく管理され、年休も取らないと怒られる)は絶対にありえなくかなり大きなマインドチェンジが必要だろうと思って入社したことを覚えています。
1年経って感じていることは労働時間そのものはコマツ比較だと長くなっているものの、あまり長さを感じない(後述します)、休日も思っていた以上に普通にとれているなと。
労働時間について前職を振り返ってみると
労働時間についてはキャディを振り返る前に、前職を振り返ります。
特につらい時期は調達(栃木)に異動になった4年間。一番労働時間が長く、メンタル的にもきつい時期でした。
当時は45h/月+土曜日とコマツではフルフルで勤務。開発機のゴタゴタで修羅場を体験したり、日中10hくらい不具合修正に奔走し、夜から通常業務をしたりと辛いことを一通り経験。
振り返るとこの時期が結構大切で、自分を成長さえせてくれたと感じます。
この時期を乗り越え異動となったあとは、製品特性も変ったことや仕事進め方、成果の出し方がわかってきたのか残業時間が少なくなっていきました。
キャディ入社した1年の働き方の振り返り(時間)
そんな中でキャディにいこうと決め、一番つらい時期以上にめっちゃきついであろうと覚悟して入社したことを覚えています。
実際のところ前職の最後数年と比較すると働いている時間は長いです。
9時~20時、21時場合によっては23時位までいることもあります。
早く切り上げてトレーニング(近くのエニタイム)に行っていたこともあるので割と柔軟に働いているのかなと。
※今はジムではなく家トレに切り替えました
前職直前の勤務時間より長く、一番きつかったときに近しいですが、当時よりきついかというと全くそんなことはないです。
不思議なのですが、むしろ楽しめている&時間が経過することが速いというのが素直な感想。
なぜなのか考えてみると、全員で卓越した目標を一心不乱に突き進み、かつ実際に成長していることで楽しく、かつ時間が早く感じるのだと思っています。
実際キャディは圧倒的スピードで成長していっています。
とはいえリソースは常に足りていない状態。
日々の業務を回し、採用もみんなでやるし、その中で仕組みに変えていく。そりゃ働く時間が長くなっていよねと
現状を良しとは思っておらず、常に効率よく、価値を最大限に発揮し、スケールしていくためにはどうすべきか?とみんなで考え突き進んでいる。
この組織、状況はシンプルに凄いことだなと思っています。
キャディ入社した1年の働き方の振り返り(土日)
キャディは創業3年のスタートアップですが、製造業ドメインということもあり土日祝日がおやすみです。この辺が思った以上にとれてると感じる要因だと考えています。
しかし、入社時から1,2ヶ月は明らかにスピード感においていかれそうで土日もかなりキャッチアップに時間を使っていました。
現在はまれに土日で今後の戦略や施策に対しての壁打ちなどでミーティングをしたりしますが、意図的にslack(社内コミュニケーションツール)を見ないようにするなど切り替えも意識するようにしています。
ずっと仕事モードでいても自分が疲れてしまうし、家族にも負担がかかることをこの1年で学んできたので考え方が変わってきたと感じています。
一緒に働く人の違い、組織に対しての考え方の違い
キャディに入社する前はそこまで意識していなかったポイントが一緒に働く人達の多様性と組織に対しての考え方です。
人材の多様性でゆうと前職では新卒入社が8割~9割。そんな環境下では中途で入社したかたもコマツカラーに染まる方向が強く、会話をしていて前提条件が違う、噛み合わないといった経験はほぼありませんでした。
コミュニケーションコストはキャディに比べればかなり低く、知らない場合はそんなことも知らんのか的な扱いになったりします。
キャディでは代表はマッキンゼー出身、CTOはAPPLE出身、それ以外に商社やコンサル、広告会社、SaaS、パン屋さん、ネギ農家、美容師とバックグラウンドは様々。
製造業ドメインで会社を運営しているものの各々の解像度はバラバラなので単語一つとってもそれなに?とか、この前提が伝わらないのかといった体験がありました。
逆にマーケ用語や横文字がいろいろと(ファネル、スケールなどなど)流れてきて自分が???となる場面も多かったです。
この体験がかなり新鮮。
単純に知らないことを学べることも多いし、逆に自分が知っていて当たり前のことを噛み砕いて伝えるとことで理解が深まるみたいなことが日々繰り広げられています。
自分が知っていたことを改めて言語化して伝える難しさ、知らないことを吸収していく面白さがあります。
今後もキャディが拡大していく中でこんな経験、学びがめちゃめちゃ増えてくるかと思うとわくわくするなーと感じています。
組織についてはコマツにいたときには全くと行っていいほど意識したことはありませんでした。
しかしコマツをやめて外から俯瞰するとコマツの組織はむちゃくちゃ強い。
グローバルに掲げるKOMATSU WAY、行動規範としてのSLQDCが社員に浸透していて意識しなくともある程度同じ方向を向いて行動できる組織は強いなと。
キャディでは3年後、5年後どんな組織にしてくか、そのためにどんなカルチャーを作っていき、どんな採用、施策をやっていくかをみんなで考える機会が多くあります。将来を見据えつつ組織を今どうしてくという議論に関われる環境にあることは貴重な経験ができているなと感じています。
さいごに
大手メーカからスタートアップへ転職して1年働いて感じたことを改めて書き出すとかなり色々出てくるものでとりとめなくダーッと書いてしまいました。
まだまだ盛りだくさんにかけますが、内容崩壊しそうなのでここまでにさせていただきます。
あっちなみにこの記事は、CADDi Advent Calendar 2020 の 22日目にエントリーしてます。
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