50歳まであと365日なのでCMSマニアとしてブログCMSについて書いてみる
49歳になりました。
ブログを書かなくなってずいぶんたつものの毎年誕生日にはいろんな場所(サービス)に書きちらかしていました。
今年はnoteに書いてみます。
そんなわけで私のインターネット人生において非常に大きなウェイトを占めるのがブログサービスでありCMSです。
どれかの飛び出たエキスパートではありませんがいろいろ食い散らかしてきたCMSオタクとしてダラダラ書いてみたいと思います。
思い起こせば、「ブログ」なんて言葉が出てくる前はCGI掲示板を改造し、投稿欄を自分だけのURLに設置して更新する自分メディアをやっていました。
その投稿欄のあるURLを知人に教えることで、FUJI ROCK FESTIVALの現地情報を当時のケータイ電話から投稿してもらってビューを稼いでいました。(もっともその時代はマネタイズしようがなかったのであくまでビュー数だけでしたが。)
ブログと呼ばれるもので書き始めたのは出たばかりのMovableType(MT)だったので2001年になります。
MTはその後サーバインストール型ブログサービスのスタンダードとして定着しますが2003年に現れたWordPress(WP)にその場を奪われましたね。
WPは個人的にも重宝しました。
個人ブログ構築の中で身につけた技術がそのまま仕事で使えました。
脱サラ後は中小企業のコーポレートサイト構築の請負業で糊口をしのがせてもらったくらいです。
Builtwithでコンテンツマネジメントシステム(CMS)シェアを見ると今も圧倒的です。
先日とある事業を念頭とした調査の中でWPのプラグインを調べる必要があり6年ぶりにWPをAWSに構築しました。
この数年のパブリッククラウドの発展はすさまじくいともかんたんにできてしまいました。
そこで改めて思ったのが「WPのインターフェイスってふるいなぁ」ということです。
6年前、自分の会社のコーポレートサイトをつくるにあたり手当たりしだいにCMSを調査したことがありました。
条件はこの3点でした。
・オリジナルドメインが使える
・投稿機能が洗練されている
・月額1000円程度で維持できる
これに合致し魅力的だったのは以下のサービスでした。
WordPress.comはホスティング付きのWPです。
インターフェイスの洗練性については論外であるものの、カスタムドメインが使える年間契約だと月額900円という安さなのが魅力です。
ただUSD表記を確認すると4USDと半額なのはなぜ…
SquarespaceはBuiltwithのCMSランキングでJoomlaに次ぐ6位にまで上昇している人気CMSをです。
日本語サイトでよくみかけるようになったWixよりも高いシェアをもっています。
その理由は洗練されたインターフェイスとおしゃれなテーマテンプレートが揃っていることかと思います。
年間契約月額12USDでカスタムドメインを使ったサイトが構築できます。
ただWPのカスタマイズ性を知っていると物足りなさも感じるでしょう。
結論から言うとここまでの検討でGhostを選びました。
気に入ったのはインターフェイスと技術的な洗練性でした。
選択できるテーマテンプレートは非常に少なかったもののCasperというデフォルトテンプレートが十分イケてました。
そして投稿画面がほんとうに素晴らしく、キーボードショートカットでMarkdown記法が使えることには「ウェブライティング」の本質を見たようで惚れ込みました。
利用を開始した2014年当時、カスタムドメインが使えるProは月額10USDだったので条件に合致していました。
しかしながらほどなくして値上げされ(現在は29USD)たことでやむなく解約してしまいました。
とにかくGhostにはかなり惚れ込みました。
mixiにGhostのコミュニティまでつくったくらいです。
ただたいへんだったのは日本語情報が少なく英語ドキュメントを読み解いていくしかありませんでした。(これはSquarespaceもこのあとに書くWrite.asも同様です。)
WPがすばらしいのは世界多言語のユーザにリーチし利用者や開発者のコミュニティが構築できていることです。
いくらすばらしいサービスでも良好なユーザコミュニティを構築するのは至難の業です。
そういえば、WPを開発しているAutomattic社のみなさんとお会いしたことがあります。
Automattic社員のほとんどは世界に散らばるリモートワーカーだそうで世界のどこかで落ち合って集まることがあるそうで、私が利用していた某コワーキングスペースにその現場に出くわしたのでした。
コロナ禍でリモートワークがはじまりましたが、リモートワークで世界にちらばることで世界市場展開とローカライゼーションが進み、結果ユーザコミュニティが醸成されるんでしょう。
本編に戻ります。
Ghostから乗り換えた先はWrite.asでした。
とにかくシンプルかつ洗練された投稿画面でカスタムドメインが使えるProは6USDという安さ。
ただしテーマテンプレートと言う概念はなく画像のアップデートにはSnap.asという別サイトを使います。
Markdownは使えないもののかんたんな記法を用います。
書き出し1行目がパーマリンクURLになるので日本語記事を書くにはちょっと気を使わなくてはなりません。
それでもGhost同様にウェブライティングに集中できるという意味では非常によいサービスでおすすめです。
Write.asをやめた理由はCoilを知ったことでした。
Coilも更新しなくなった今となってはやめる必要もなかった気もしますが、Coilにウェブメディアの未来を垣間見た気がしたのです。
Coilはリップル(XRP)が自ら立ち上げたサービスで仮想通貨を使いサイトの購読少額決済が可能になっています。
このCoilに実装されている仕組みは他のウェブサイトにも搭載することができ、ごくごく小さな金額のマイクロペイメントを多くの利用者が気兼ねなくすることでコンテンツ製作者へのマネタイズを可能化するものです。(BraveブラウザのBATにも近いと言えるかもしれません。)
肝心のCMSとの使い勝手ですが、最初に上げた条件とはまったく無関係なものになります。
カスタムドメインは使えません。(なおさらWrite.asをやめる必要はなかったのですが、Write.asのコンテンツをこちらに統合しようとしたという経緯もありました。)
またテーマもなく、これはブログツールと言うよりもSNSプラットフォームといったほうがいいでしょう。
我々日本語話者にとって致命的なのは投稿画面がダブルバイト言語に対応していないことです。
事前に書いたものをペーストする必要があります。
実は最近改めて最新のGhostを使ってみたのですが、前述の最高だった投稿画面が廃止されていました。
代わってこのnote(あるいはそのインスパイア元のmediumのような)WYSIWYGエディターになっていました。
現時点とこの先の未来を考えると、WYSIWYGエディターを採用することが大正解なのはいうまでもありません。
しかし日本語のようなダブルバイトに対応していないのであればまったく使い物になりませんよね。
愕然としていたところ、よくみるとMarkdownは残っていました!
しっかりあのキーボードショートカットが使えました!
そんなわけで、CMSをめぐる旅はまだ終わらずいろいろ試しています。
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ブログ黎明期に某ブログサービスを担当していた者としてnoteというサービスには複雑な感情を持っているのです。
あの頃にあのサービスの責任者をやっていた者としてひとつの理想があり、その理想を現実に勝てるものに昇華できなかった力不足。
あれから10年たって生まれたnoteはその理想の一端を体現し急成長していくのを指をくわえてみています。
その複雑な想いとともに、私が担当していたブログサービスの黎明期の話など赤裸々に書いた有料版に続けます。
タイトルは「50歳まであと365日なので黎明期の某ブログサービス担当者として反省文を書いてみる」に変わります。
興味のある方は読んでください。
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