2011年3月11日東日本大震災直後の大学入試は?
2011年3月11日は、東日本大震災が発生した日です。
M9級の地震は、東北地方のみならず、北海道や関東地方にも大きな揺れが発生し、当時、東京にいた筆者も、オフィスが非常に揺れたことを今でもはっきりと覚えています。
さて、この時期は、大学にとっては入学者選抜試験の真っ最中(※当時は4月15日まで大学入試を実施することができました)。
国立大では、後期試験(3月12日)が始まろうとするところでしたが、多くの大学で個別試験を中止し、センター試験のみで、合否を判定しました。また、東北地区の大学では、大学施設が避難所として活用され、入試どころではない状況にもなりました。
当時の朝日新聞によると、中止した大学は、以下の通り、
《国公立大》
弘前、岩手(岩手会場のみ中止)、東北、宮城教育、山形、福島、茨城、筑波、群馬、埼玉、千葉、一橋、電気通信、東京農工、東京海洋、東京外国語、横浜国立、神奈川県立保健福祉、青森県立保健、岩手県立、宮城、秋田県立(仙台会場のみ中止)、福島県立医科、前橋工科、高崎経済、埼玉県立、茨城県立医療
《私立》
淑徳、千葉経済、東京未来、明星、目白
3月14日(リンクは3月18日の通知文書)には、文部科学省が国公立大・私立大学長に向けて、「東北地方太平洋沖地震の発生に伴う平成23年度大学入学者選抜における対応について」という依頼をしており、地震による被災等により受験できない受験者に対して、「入学者選抜や入学式等の日程変更など、各大学の実情に応じて、最大限柔軟な措置について検討」を依頼(通知)しています。
東京をはじめとする首都圏の大学では、卒業式や入学式を遅らせたり、被災者に配慮し、中止する大学もありました。
なお、大学の活動そのものも、当然のことながら被災した地域を中心に活動が停止しています。そういったなかで、国立情報学研究所の社会共有知研究センターが運営する「Researchmapプロジェクト」では、公的なお知らせを共有する掲示板が開設され、迅速な情報共有が行われたりしていたそうです。