イニシュリン島の精霊見てきた

田舎の閉塞感増し増しの島で暮らす老人が親友に絶交宣言される話。

原因が分からないからあの手この手で話しかけたりちょっかいかけるんだけど、そのうちマジギレした親友がこれ以上話しかけるなら指切ってお前に投げつけるからな!とトチ狂った脅しをかけてきた。

いやいやホントにはやらんでしょ?と意にも介さない主人公パードリックに元親友コルムはやってのけました。1本の指が後日届けられると同居の妹共々悲鳴を上げるという。
デリカシーなしで退屈なパードリックを親友として優しくしていたコルムのこれ以上ない暴力的で痛ましい分からせ方は下手なホラーよりもホラーだったけど、村の住人とか妹へのパードリックの対応見るにちょっとずつ消耗していったんだろうなとは分かる描写と捨てきれない情が邪魔をして苦しそうなコルムの表情が印象的な映画だった。
田舎の鬱屈した雰囲気がずっと着いて回る不穏な日常風景に、捨てようと思っても捨てきれない関係性もあるよねっていう最後はちゃんと老人2人の友情話だった。
ただ淡々と流れていく日常のスパイスに混ざる軽微なグロと暴力の塩梅がエグいのと動物が癒しだった。映画館で集中して鑑賞するのに良かったのもある。

次はエゴイスト観れたら良いなぁ

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