杜野凛世と電話
どうも、TK(@TK_HoCliP)です。
この間、凛世と電話の関係性についていろいろ考える機会があったので、簡単にまとめます。これ単体でまとめたnoteってみたことない気がするし。あったらごめん。
風情もへったくれもない内容ですが、プロデューサーと凛世の関係性を考えるうえで参考になれば嬉しいです。
①そもそも電話は何を意味する?
凛世のコミュにおいて、電話はメッセージ/メール、更には会話と共に関係性の変化を象徴する比喩の一つであると考えられます(会話というとわかりにくいですが、ここでは対面で何かすること全般を指すとしましょう)。
特に凛世のコミュにおいて、特にLP以前では我々プロデューサーの聞こうとする姿勢の重要性が強調されており、LPの前後ではこの話に絡めて電話の話が何度か出てきます。
以下、現在までに登場した電話やメッセージ/メールについて簡単に纏めます。
②初期 ~GRADまで~
前述の通り、そもそも電話はほとんど登場せず、全てメッセージ/メールで完結しています。
此処には載せていませんが、印象派の『drawing2(まどひあか)』ではそもそも電波すらシャットアウトされていました。
そして唯一電話の話題が出てくるのがみなさんご存じ(?)朝コミュです。ですが、ここではそもそも電話が通じていません。
③変革 ~GRADから【春告窓】~
関係性の変容が電話というものを通して良く描かれています。
1.GRAD
ここではプロデューサーが電話をかけています。
アイドルとしての欲がわからなくなり、海へ行ってしまう場面で登場します。
実際問題として、今まで全部メッセージでやり取りしていたわけではないでしょうし、ここで描かれているように電話でやり取りしていたこともあるのでしょうが、物語として読む場合、ここで初めて彼女との電話が繋がったことは重要です。
そもそも、電話とメッセージの違いとして音の情報の有無があります。これが単純に情報量の差として大きいことは我々が生活してきた中で経験しているはずです。単純なアクセントの差や声の抑揚、声のつまりや溜めで相手が重要だと考えている点やその時の感情などがわかりやすくなることがあると思います。
これに加え会話では、表情や視線、仕草といった目の情報が加わることで、より上記のことがわかりやすくなるでしょう。
以上のことよりプロデューサーの聞こうとする姿勢は、理解しようとする姿勢であると考えられます。
ここではプロデューサーから電話をかけたこと、海で凛世の考えていることを聞こうとしたことと併せて、プロデューサーが凛世のことを知ろうと強く思った瞬間として電話が登場していると言えるでしょう。
同時にこれ以前に電話が出てこないことは、理解しようとする姿勢が不十分であったことが考えられます。
2.【さよならごつこ】
今度は反対に凛世が電話をかけています。実際は多分ビデオ通話なので会話のカテゴリーにも入るんですけど、まあ電話越しなので電話ということにします。
帰省をして姉夫婦の様子を見て、せめて声が聞きたいと思うシーンで登場します。
GRADやLPを経て、アイドルとしても少女としても「プロデューサーを魅了したい」という強い欲を持ったこと、【ロー・ポジション】を経て仕事柄の関係ではないお互いを意識したことを踏まえると、この電話は凛世が欲を出せるようになった変化のひとつとして登場していると考えられるでしょう。この辺の話は下のnoteの時にありえんくらい書いたし省略や!
更に言えば、朝コミュでは電話を取っていなかったのに対し、ここでは不意の電話でありながら取っていることからも、プロデューサーがGRADで凛世の悲鳴を聞き逃していたことからの成長が見られます。
また、GRADと【さよならごつこ】で双方向性に相手の声を聞きたい、という思考から電話をかけていることから、GRAD以降、双方がより親密であろうと働きかけていることが再確認できます。
3.【春告窓】
両者から電話をかけています。
何となく相手の声が聞きたい、という感情で動いています。仲良くしてください、言うことはないです。
…流石にこれで終わらせるのもどうかと思うので一応。後者では事務所にこっそりは来てた凛世にプロデューサーが電話をかけていることから、会いたいと思っていた凛世の意図をくみ取って電話をしていることが予想されます。【さよならごつこ】でも凛世は遠慮がちに電話をかけていたことから、遠慮しなくていいことを示すために気をまわしている様子が見れますね。
④現在 ~【春告窓】以降~
ちょいちょい電話が出てくるのは当然として、メッセージ+会話が出てくるようになります。
まずは電話の例から。
こっちが本題、メッセージ+会話の例。
このように、メッセージの後で実際に会話する、という描写がかなり描かれており、更に言えば、それは基本的に自主的に会話しに行くように描かれます(【染光満月】『を見つけて』を除く)。
これに対し、GRAD以前では【杜野凛世の印象派】『drawing(かんかんかん)』で偶然会っただけであり、それ以外ではそもそも会っている様子が描かれずに終わります。
このことから、メッセージでの会話が多くなった時/多くなりそうな時は会話をする選択をしていることがわかります。
これは会話でより情報量の少ないやり取りで誤解を生まないようにしよう、という彼らなりの在り方の一つなのでしょう。
⑤まとめ
以上のことから大まかな流れとして、電話などのコミュニケーションツールは、
・メッセージがメイン
お互いの理解がしにくい状態
↓
・電話を使うようになる
少しずつ相互理解を試み、親密になろうとする段階
↓
・電話、もしくはメッセージ+会話
相互理解を深めることに加え、更に誤解を防ぐ手段を取り入れる
を表現する比喩であると考えています。
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