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ふいに、泣きそうになるよ。

カラダとココロのメンテナンスとして毎日続けている散歩。今日はお休みだったので、2人の子供達と一緒に近所をぶらつくことにした。4歳のお兄ちゃんと2歳の妹。両手に2人の手を握りながら、普段1人で歩くよりもずっとゆっくりなスピードで歩を進める。

時々パーッと1人走って行って、なにやら仮面ライダーになりきっているお兄ちゃん。人とすれ違う際には大きな声で挨拶し、後方のわたし達に「車きたよー気をつけて!」と注意してくれる。“すっかり逞しくなったなぁ”。背中を眺めて切なくなる。

妹は相変わらず左手をギュッと握って、何度もわたしの顔を見上げてはニコニコしている。夕暮れの淡い色に染まりながら、なんて柔らかい顔をしているんだろう。愛しさで胸が温かくなる。


じきに日が暮れそうだよ。近所をぐるっと回って、もう帰ろうか。再び3人で並んで歩く。


後ろから中学生くらいの女の子が近づいてきた。イヤホンをつけて、ランニングに励んでいる様子。わたし達3人を颯爽と追い越していく。そっか、中学生にもなったらもう1人でランニングなんてしちゃうんだもんね。お母さんとはきっともう手も繋がないよね。

1人でトイレに行くのが怖いからついてきてなんてこともないだろうし、ご飯を食べさせてと甘えることもないんだろうな。一緒にお風呂に入ったり、ギュッとくっついて寝たりできる日々はあとどれくらい残っているんだろう。

あっという間に親のことなんてすごく嫌になってしまう時がきて、自分の力で生活するようになる訳だし、それが喜ばしい成長であることに間違いはない。上の子を出産した時から「この子はわたしとは別の人格、この子自身の人生の冒険を応援するんだ」と決意した。


でも。

無条件にわたしを受け入れて必要としてくれる“今のこの瞬間”が、そう遠くない未来に“過去のもの”になっていってしまうんだと思うと、やっぱり寂しくて涙が出る。


ふがいないところだらけの母親だけど、愛しくてたまらないこの気持ちを思いつくすべての方法を使って伝えたい。子供達の記憶に残らなくたっていい。


今夜の寝顔を必死になって脳裏に焼きつける。一生忘れませんように。


泣きそうになる気持ちを、今日もありがとう。


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