秋田 五城目町でのコミドクフィールドトリップ
秋田 五城目町で医学生向けワークショップに参加
コミュニティの人々とともに幸せを探求・実践するドクターコミュニティ「コミドク」運営メンバーのよーよーです。
11月9日から10日にかけて、秋田県五城目町にて「コミュニティドクターフィールドトリップ」に参加してきました。本イベントは、医学部学生6名を対象に、地域を課題ベースではなく可能性ベースで見る視点を体験してもらうことを目的としています。また、参加者同士が交流を深め、地域と医療のつながりを再発見する場ともなりました。
今回の企画は、コミドクの運営メンバーであり、秋田で活動を続ける漆畑さんとそのご家族、そして秋田の医学生が中心となり、地域を盛り上げる地元住民の方々の力を借りて実現しました。
私はゲスト講師として呼んでいただき、漆畑さん活動拠点の秋田へと念願の初訪問でした。
1日目: 地域の人の好き・楽しいを探る
初日は、参加者が八郎潟駅に集合し、五城目町内でのオリエンテーションからスタート。地域の魅力やフィールドワークの目的を確認し合った後、2チームに分かれて「地域の人の好き・楽しい」を探すインタビュー活動を行いました。地域住民の方々から日常の楽しみや好きな場所についての話を聞くことで、五城目町に根付いた生活文化やコミュニティの温かさを実感しました。
フィールドワーク後は、圧倒的泉質の温泉でリラックスした後、森山ビレッジに集合し、振り返りのセッションを実施。インタビューで得た「楽しい」エピソードを共有し合い、参加者間で地域の多様な可能性を感じ取る場となりました。参加学生の、学びたい、楽しみたいという熱量を感じました。
2日目: 私の好き・楽しいを見つける
2日目は「私の好き・楽しい」をテーマにして写真をとってまわる「フォトボイス」を実施。学生たちは、自分自身が楽しいと感じる瞬間や好きな場所を探しながら、地域との関わりを見つめ直しました。例えば、地元の朝市のお店の人との会話や、地元の人同士の世間話など、五城目町での個々の体験が深く共有されました。
振り返りセッションでは、他者の「楽しい」を知ることで得た視点と、自分自身の「楽しい」を見つけるプロセスを比較し、地域との関わり方について考察しました。楽しいを軸に地域を考えることで、自分が医療でできることのイメージの広がりを参加者に感じてもらえたのではないでしょうか。
私の役割
私は今回、コミドクの仲間としてゲストとして参加しました。初日の医学生向けレクチャーでは、「なぜ医療者が地域で活動するのか」「医師としての得意を生かしながら地域を見る方法」「大学の専門性やキャリアの枠を超えて、私として/そして医師としてどこで誰と何をつくっていきたいか」についてお話ししました。このテーマが、学生たちに新たな視点を提供できたことを願っています。
学びと成果
今回のフィールドワークを通じて、参加者は地域の魅力を発見するとともに、自分自身の関心や価値観を見つめ直す機会を得たように見えます。課題を解決するためだけでなく、可能性を広げる視点から地域医療を考えることの重要性を再認識する場となったのではないでしょうか。
個人的には、五城目町、そして秋田の皆さんの、これまでの地域の文脈を大事にしながら、新しい楽しみや賑わいもつくっていこうという姿勢を学ばせてもらいました。
最後に、このような素晴らしい企画を献身的にサポートし、地域住民との密なコミュニケーションを築いてきた漆畑さんをはじめとする運営スタッフの皆さんを心から尊敬するとともに感謝申し上げます。そして、五城目町、そして秋田の未来が可能性に満ちたものになることを確信していますし、これからもコミドクメンバーとして応援していきたいと思います。