「地域のシンボルとなる山稜の分断は配慮が必要」――景観を考えると、八甲田への風力発電計画は不可能
青森市議選投票日の翌日から、県議会常任委員会の視察で九州にいきました。写真は、「河の下にもう一つ河(トンネル)をつくった」という福岡県の事業=太宰府市。一口に「治水」といっても、いろいろなバリエーションがあるってことを実感してきました。
「現場を見る」というのは大事なことで、例えば佐賀市の下水浄化センターでは、下水汚泥からつくった堆肥の匂いを嗅ぎ、それを市民が次々ととりにくる(有料)様子をみて、循環型社会形成の大きな可能性を感じました。
熊本空港から見える山の稜線に風車が数台たっていました。数台でもかなり目立ちます。「八甲田に風力発電が100基以上たてば、これどころではないですね」と、視察で一緒だった自民党議員とも話し合いました(この議員は、すでに一般質問で八甲田に計画されている風力発電事業に対し、環境や景観への影響を「大いに危惧している」と質問しています)。
実は、「地域のシンボルとなる山の稜線を区切る大規模な工事をする場合、景観に配慮する必要がある」という条例を県は持っています(青森市も)。それに反するときは、知事には是正を勧告する権限があります。
知事の「勧告」の権限は、事業をとめるほど強くはありませんが、八甲田に風力発電を計画している事業者は、「県や市の景観形成基準に整合する計画にする」と述べています。100基を超える風力発電を計画しておいて、山稜を分断せずそれを行うのは不可能なはずです。
自然を壊して再生可能エネルギー施設を建てるのは本末転倒です。
再生可能エネルギーの健全な発展のためにも、乱開発型の再エネは中止を。
党派を超えて共同をひろげたいと思います。