Judas Priest / HAGANE
JUDAS PRIESTの新作『Invincible Shield』について何か書きたいと思っていましたが、タイミングを逃していました。
そんな折、HAGANEのEP『Life Goes On !』がリリース。
HAGANEというバンドは日本の女性メタルバンドで、特に好んで聴いていたわけではありませんが、ギタリストの よしださくら さんは中高生くらいからYouTubeにメタル(しかも70~80年代)のギターをカバーして動画をアップしていて、注目していました。
ということで必然的に正統派メタルの魂を引き継いでいることが、オリジナルからも感じられます。
しかし、商業的な面もありどこかで妥協せざるを得ないのか、と感じる部分もあります。
HAGANEは昨年ボーカルとドラムとサイドギターが脱退し、オーディションをしており、その辺りどうなるかと新作に期待をしていました。
ボーカルはもう少しパワーがある方がいいかな、と思っていたので。
そして新メンバーにボーカルとドラムが加入しての新作EP。
確実に以前よりもよいと感じました。
曲も弾き倒しを抑え、テーマが分かりやすくなったと思います。
そして何よりミックスがよいです。
以前はドンシャリのシャリが強すぎると思いましたが、今回はギターがいい意味で抑えめに、それがゆえにプレイの細部が上品に聴こえます。
ドラムもしっかりレンジを感じる音なので、私好みです。
というかこれまでのミックスがあまり良くなかったように思います。
瞬間的な派手さは第一印象第一主義の現状だと仕方がないところもありますが、やはりレコードの音楽的な側面を考えれば、ミックスはインスタントな聴こえの良さよりも鑑賞に堪えうるものであって欲しい、と個人的には思います。
さて、このHAGANEの新作を一聴して感じたのはJUDAS PRIESTの『Invincible Shield』でした。
このアルバムに入っていても不思議ではないくらい、テイストが似ているのとミックスが近いしいと感じました。
EPは1曲目のオープニングを除けば実質4曲(内インストが1曲)で、始めと最後の2曲はややコマーシャル的な作りですが、中の2曲はかなりコアな、やりたいことやってるなと感じます。
よしださくらさんのYouTubeカバーの数を観ても、やはりプリーストからの影響はとても大きいと感じます。
この叙情性が本当に好きなんだな、と。
私、あまり邦ロックを聴きませんが、新生HAGANEは面白そうです。
『Invincible Shield』はロブの年齢を感じさせないし、曲の構成が凝っていてセルフオマージュ的な作りもありますが、総じてカッコイイ作品でした。
リッチー・フォークナーの功績が多大ですね。