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#スキな3曲を熱く語る Live盤編

スタジオ盤とライブ盤、それは似て非なるもの。
スタジオ盤の完全再現を目指すアーティストもいれば、まったく別物として演奏するものもいる。

『スタジオ盤の完全再現』というキャッチを使うアーティストは、スタジオ盤がとても凄い、つまり壮大な編曲やら超絶技巧だったり、リアルな再現が難しいような、何かしらの『驚き』を伴うことが多い。

今回紹介する3曲に、このカテゴリーのものはない。
ライブならではのアレンジが効いた曲、やはりそれがインパクトとしては大きかったからだ。

それでは1曲目
FLEETWOOD MAC『THE DANCE』という再結成ライブ盤(1997年)より『Big Love』

これは全く別の曲として披露され、度肝を抜かれたことを覚えている。
ライブビデオも販売されていたのでもちろん購入。
YouTubeもなかった時代、どんな風に弾いているのかを確認するには映像コンテンツを買うしかなかった。

原曲はこちら。

80年代全盛のサウンドエフェクト、そしてオシャレ全快な魅力のダンスチューン。(このPV好き)

それが世紀末アレンジでこうなった。


ギタリストのリンジー・バッキンガムがソロで複雑なガットギターアレンジで披露。
鳥肌が立ったのを覚えている。
同じ曲とは思えないが、どちらもいい。
グッジョブ、リンジー!


2曲目
YES『Yessongs』より『Siberian Khatru』(1973年)

まずスタジオ盤

そしてライブ盤

スタジオ盤と大きく違うのは、実はこの曲の前にオープニングのインスト(ストラヴィンスキー作曲:組曲『火の鳥』より)があり、その張り詰めた緊張感からの流れがまず秀逸で、スタジオ盤のちょっと軽い感じがなく、緊張感が持続してスタートする。

そして何より違うのが”疾走感”だろう。

スタジオ盤はやや遅いテンポだが、ここでは駆け抜けるような疾走感がある。
この曲はこれくらいが合っている。
そしてラストのギターソロが圧巻だし、スタジオ盤ではフェードアウトだったのが、素晴らしい終わり方をしている。これはオープニングの『火の鳥』と繋がっていると思う。

曲の構成は同じだが、全く別物に聴こえ、圧倒的にこちらが完成されていると思うライブ盤だ。

3曲目
DEEP PURPLEの『LIVE IN JAPAN』より『Higway Star』(1972年)

とにかく有名なライブ盤だ。
このアルバムは『MADE IN JAPAN』として海外に知れ渡り、武道館は海外アーティストにとって聖地となったほど。

70年代のディープ・パープルのスタジオ盤はとにかく音が悪い(と個人的に思っている)。

このライブ盤は演奏テンションも凄まじいが、この音の良さもあって一気に広がったのだと思う。
録音状態がとてもいい。
これを聴いた後にスタジオ盤は聴けなくなるくらいに、ギャップが激しい。
このバンドはライブバンドなんだろうと思わせる。

ちなみに、カラオケで歌う際はこのライブ盤アレンジでシャウトしています。