#スキな3曲を熱く語る 青春編②
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その1
ぼくたちの失敗
森田童子
1976年(1993年)
『高校教師』というドラマがちょうど私が高校生のときに放映され、世間を賑わしていた。
野島伸司さんが脚本ということで、とても社会的に深く切り込んだ演出のドラマで、その衝撃的な内容もさることながら、音楽もまた強烈なイメージを植え付けさせたと言ってよい。
当時の私はもちろん、森田童子さんを知らない。
日本のフォークシーンも知らなかったから、かなり衝撃を受けた。
森田さんは既にシーンからは遠ざかっており、ある意味で伝説化していた感じがした。
サントラというかベストセレクションを聴くと、他の曲もまたとてもよく、ちょっと浮いた高校生活を送っていた自分に、とてもマッチしていた。
森田さんの声はとても透き通っているけども、決して明るくない。いい意味で哀愁たっぷりだ。
その2
French kiss
加藤いづみ
1995年
加藤いづみさんは当時蔦屋でバイトをしていたときに、このタイトルのアルバムが発売されたことで知ったアーティストだ。
いや、『好きになってよかった』という曲は聴いたことがあったが、興味を持ったのがこの曲の入ったアルバムからということだ。
先の森田童子さんとは違う、明るい透き通った声、という感じで私好みだった。
そして初めてのライブ体験も実は加藤いづみさんだった。
今でも覚えている、渋谷公会堂でのライブ。
かの有名曲『好きになってよかった』が歌い終わった後、左隣のファンが「いやぁ~本当にいい曲だな~」とつい口に出してしまったのが印象的だった。
確かにこの曲はセールスもよかったし、加藤いづみの魅力を引き出す切ないラブソングだ。
この路線であるが、French kissのようにヒットを意識しない、アルバム収録の曲の方が自分にはしっくりくるかな。
その3
Smells Like Teen Spirit
NIRVANA
1991年
NIRVANAを知ったのは高校3年の時で、丁度カート・コバーンが27歳で自死を遂げた後だった。
27歳という若さもあるが、まさに曰く付きの年齢で死を遂げたこともあり、既にそこから伝説は始まっていたのかもしれないと今は思う。
当時はグランジというジャンルが流行っており、サウンドガーデンやパールジャム、アリスインチェインズなど早々たる顔ぶれが登場していた。
NIRVANAもまた、そのグランジをけん引していたバンドの一つだったが、カートの衝撃的な死によって、シーンもまたオルタナへと移行していったように思う。
NIRVANAはかなりハマったし、今でももちろん好きだ。
当時はネットが未成熟だったので基本的にはCDを購入するし、いわゆる海賊盤(ブートレッグ)もディスクユニオンなどで物色して買いあさっていた。
外国で発売していたシングルも、貴重なライブ音源や未発表曲が収録されていたので見つけ次第購入していた。
NIRVANAは歌詞がティーンエイジャーに響く内容だが、パンクっぽいストレートさに哲学的要素が加味されており、それが妙にカッコよかった。
サウンドも分かりやすさの反面、他のバンドとはちょっと違う何かを感じた。
カートの独特の声質が何よりも魅力的なのはあるが、デイブ・グロールのドラムもいい。
後にフーファイターズのギター&ボーカルになるとは思いもよらなかった。
『Smells Like Teen Spirit』は、これまで聴いた回数が10位以内には入る曲であることは間違いない。