「QuizKnock 放送中 研究者たち最後の実験!」に行ってみた
9月23日、QuizKnockのイベント「QuizKnock 放送中 研究者たち最後の実験!(第2部)」に参加した。
ジャニーズのコンサートやYoutuberのオフ会に参加したことはあったものの、クイズプレーヤーのイベントは今回がはじめて。クイズをやって終わりだろうと甘くみていたが、終演後には感極まっている自分がいた。
このブログではQuizknock初心者の目線で、イベントの様子や感じたことについて書いていこうと思う。
QKファンは〇〇と似ている
会場に着くと、QuizKnock(以下QK)ファンと思わしき女子たちが大勢たむろしていた。中には痛バを持っているファンやヘアメイクをしているファンもいて、アイドル文化はこんなところにまで侵食しているんだな…と驚いた。
年齢層は小学生からその親御さんの世代まで、かなり幅広い。ジャニヲタにしか伝わらない例えだが、ファンの層や雰囲気はSnowManに似ている気がした。
入場するなり目に入ってきたのは、モニターにでかでかと映し出されたQRコード。開場時間中に、イベント内で出題されるクイズにチャレンジできるらしい。回答用のフォームにGoogleフォームが使われていて、なんだか手作り感があるなと思った。
余談だが、QKがつくるモノは端々から“人間の作業”を感じると思っている。各種SNSで発信される情報、動画、記事、グッズ、イベントなど…どれも一生懸命さが感じられて、つい応援したくなる。
クイズプレーヤーの登場ってこんなにかっこいいの?
開演5分前。周りのファンがごそごそとペンライトや団扇を準備しはじめた。丸腰でのぞんだことに若干の不安を覚えつつも、舞台上の解答ボタンに胸を高鳴らせていた。
定刻になると会場が暗転した。オープニングムービーが流れ、まずは上手袖から山本さんが登場。ファンの歓声と軽快な音楽に乗り、挨拶代わりの「問題」がはじまった。一連のテンポ感があまりにかっこよく、私は圧倒されていた。その間も山本さんはにこにこと楽しそうに考え、動画と変わらぬ爆速で正解を放っていた。
次に乾さんと須貝さんが会場後方から登場してきた。油断して前方を見るファンに対し、にこやかな表情で「あっちあっち」というジェスチャーをする山本さん。彼はNHKうたのおにいさんなのだろうか。
乾さんも須貝さんも、画面上の印象よりもうんと背が高い。それゆえに、何よりもまず「成人男性だ」と感じた。我ながらもっといい第一印象はないのかとツッコミたくなる。
最後にふくらさんと伊沢さんがステージ袖から登場した。お二人には申し訳ないのだが、ここで私のテンションが頂点に達したため何も覚えていない。どんな問題が出てどちらがクイズに正解したのだろうか。教えて欲しい。
ピンポンの音ってわくわくする
イベントでは3つの企画が行われた。
①観客の正答率をヒントに問題を選ぶ「チキンクイズレース」
②サイン色紙を賭けて観客が挑戦する「勝ち残り4択クイズ」
③無作為に選ばれたファンと答えを被らないように回答する「多答クイズ」
事前告知で「参加型」と言われていた通り、どれも観客が絡んだ企画だ。3つ目に至っては、司会も企画内容もその場でアンケートを取って決めていた。
私は3つの企画を通し、クイズ番組やQKの動画はよく見るが、自分ごととしてクイズに向き合ったことはないかもしれないと気が付いた。一応考えはするものの、所詮は視聴者スタンスなのだ。
ところがイベントでは、どの企画も参加者側の心持ちであった。特に②③はリアルタイムで身体や頭を動かし、シンプルにとても楽しかった。②で自分の選んだ色がモニターに正解として表示されたり、③で自分が頭に浮かべた答えがメンバーと一致したり、正解する感覚にわくわくした。ピンポンピンポンという音も実に爽快。学生時代、面白い授業は積極的に手を挙げて参加するタイプだったのだが、その時に似たわくわく感だった。
QKメンバーの魅力は裏方でもあること
今回のイベントは、約2ヶ月にわたって実施された東京ドームシティのクイズ・謎解きイベント「トーキョーディスカバリーシティ」の締めくくりでもあった。最後の挨拶では、メンバー5人から同イベントに対する想いが語られた。
「普段はあまり表では言わないけれど、頑張った」と山本さん。続く乾さんも「準備段階はお客さんは想像でしかなかったけど、今朝会場にきたら実際に謎解きしてくれている人がいて感慨深かった」と準備から今に至るまでを振り返った。
ふくらさんはときおり声を詰まらせながら、須貝さんは終始にこやかに思い思いの言葉を紡ぎ、最後に伊沢さんへと挨拶のバトンが渡った。
伊沢さんはイベントの感想とともに、自分たちが目指しているのは「QKが何かを知る、何かとつながるきっかけになること」と話した。イベントのテーマ「QuizKnockと発見する最高の夏」が「QKと」になっているのも、それゆえとのこと。
このとき、はたと気がついたのだが、私がこれまで参加したイベントは、どれも“演者”を生業とする人が舞台に立っていた。一方彼らは“演者”であり“裏方”でもある。5人ともモノを作り上げる大変さや面白さを“裏方”の面でも知っている人の挨拶だと感じた。
彼らの数ヶ月におよぶ“モノづくり”が無事成功で終わろうとしている。その瞬間を私たちは目の当たりにしている。自分ごとのように嬉しく、胸がいっぱいだった。
10年選手のヲタクがはじめて見るタイプのエンドロール
終演後には7分ほどの動画が流された。内容はスタッフに焦点を当てたメイキング映像。QKの主戦場であるクイズ・謎制作はもちろん、関連サイトやグッズ、ポスター、会場づくりなどのカットも含まれていた。スタッフ5名のインタビューがはさまり、最後には映画のエンドロールのように、(おそらく)関わったスタッフ全員の名前が紹介された。
裏方が裏方に徹する美学もあるが、QKはこの映像を流す意味があると感じたのだろう。
携わってくれたスタッフへの敬意かもしれない。出演メンバー5人以外の視点からイベントに対する想いを伝えることかもしれない。どれだけのスタッフが関わっているかを知ってもらうためかもしれない。イベントを作り上げるにはどんな職業の人が必要かを教えているのかもしれない。
真意は分からないが、少なくとも私は日頃クリエイティブ系の仕事をしている身として、「モノづくりってやっぱり最高だ」という気持ちにさせてもらえた。クレジットに名前が載る喜びを知っているので甚く感動し、このイベントに携わったスタッフの方々を羨ましくも思った。私がこのイベントに携わったスタッフなら、もう一度QKと仕事がしたいと思うはずだ。
ただのクイズイベントかと思いきや、自分がクイズをする楽しさやモノづくりの喜びを感じる時間となった。自分の仕事に対するモチベーションも少し上がった気がする。今日からまた、頑張ろう。
▼10/6(金)23:59までは同イベントのアーカイブ映像を購入可能です。ご興味のある方はぜひご覧ください。