その28 自身2回目の皮膚癌手術・・・それは間違いないんだけど、結果的には僕の作戦勝ちだった!
「それでは手術室から呼ばれたので行きますよ~」
そう言いながら2名の看護師さんが病室に入ってきた。
(やっとかよ~~~)
点滴が始まったのはお昼前
今はもう16時…
その間、病室の天井をずっと眺めていた僕(もちろん昼食は絶食)
待ちくたびれるわけ…
前回(自身1回目)の時は、病室にやってきたのが一人だった。てっきり僕が歩けると思っていたらしいんだけど、片手に針が入っている状態で、ベッドからストレッチャー(寝台車)まで歩いて行って寝転がるなんて大技は出来なかった…
たまたま父親が来たから何とかなったようなもので、今回は必ず2名は来てほしいと告げていたんよね。
「それではこちらの方に今から移動させますから…」
看護師さんらはそう言うと、ベッドからストレッチャーへ僕をスライドさせた。それから(床の接地面にタイヤが付いている)点滴台を持ってきて、点滴袋も移動させると、ガラガラとストレッチャーを押して病室から手術室へ搬送してくれた。
(あ~あ…うまくいくのかね…)
針刺しの悲劇がこのまま続く(手術がうまくいかない)のではないか心配で、運ばれる最中は気が気でない僕…
動いていく天井を眺めては、ため息をついて目を閉じるの繰り返し…
しばらくして手術室へ到着すると、今度はストレッチャーから手術台へ、右側が上の横向きで乗り移る…と言っても僕の力ではなく数名が協力してスライド。
(あれ…大画面がないぞ~医療機器や棚みたいなのが見える…)
前回は左側が上の横向きで乗り移ったから、手術台から見える景色が全然違う。
それに、前回よりスタッフが少ない気がする…
「それでは今から手術を開始します。必要ないとは思いますが、移植のために太ももの事前処置もしておきますので…」
詳しいことはわからないんだけど、移植するにしてもそうでなくても、太もも(皮膚採取予定周辺)の事前処置(衣類を省いて肌を露出させ周辺を十分に消毒すること)をしておけば便利なんだろうな。
(それよりも、周辺皮膚をうまく寄り合わせて皮膚移植しないで良いよう頑張ってくれ~~~)
僕は執刀医の若い男性医師にそんな念を送り続ける…
「カバーをかけますね」
執刀医はそう言いながら僕の頭全体に青いカバーを掛ける。
(ありゃ?)
視界が遮られる中、わずかな隙間から棚のガラス窓が見える。
そこには僕が横たわっていて、その上に執刀医を始め医療スタッフ数名…
…
ってことは、
怖い~~~~~~!
手術自体かなりの恐怖なのに、生中継状態は堪えられんわ~…
それは、手術が局所麻酔だから(手術中に意識がある)なせる業なんだけど、そんな特典はありがたくはないな~
そんでもって、先ほど書いた、手術スタッフの人数減少の件…
前回の手術の時は術中しばらくの間、目の前に女性がいて手を握ってほほえんでくれていたのに、今回は誰も寄り添ってくれない…
そういうサポート役がいないことからの人数減少もあるのかもしれないな~
「終わりましたよ!」
始まって15分くらい経過したころと思うんだけど、そんな採刀医の声が聞こえた。
「えっもう終わったんですか?前回はもっとかかった気がするんですが…」
「移植はしなくて良かったですから、予定よりも早かったんです」
なんとなく…数名が太ももを拭いてくれている感覚が(感覚はあんまりないんだけど)…
…
ということはだよ…
自身2回目の皮膚癌ではあったけど~
これって、僕が思いついたタブレット作戦の成果が十分に発揮できている証拠になるでしょ?
皮膚癌が出来ることは防げないのかもしれない。
だけど、早期発見早期治療に繋げられたなら…
それは僕の勝ちということだ!
ー つづく ー
いかがでしたか?
今回送った「僕からの手紙」が、何らかの形で、みなさんのプラスになれたら、とても光栄です!
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できましたら、これからもたくさん手紙を送りますので、どうか目を通してほしいです。
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