第2期Σリーグ牌譜検討①(せどなりあん編)
第2期Σリーグが始まり既に第6節が終了しました。あっという間です。
みんなで打ってTwitterに結果貼られてはい終わり、だけでは寂しいので、牌譜を振り返り考えたことを書き残してみます。
今回はせどなりあんさんの打牌を採り上げます。我がチームの俊英です。鳳南鬼打ち勢。この前六段に落ちたのがショックだったみたいですが光の速さで復帰してました。
まずは第5節の牌譜より。
ツモ69mでの待ちの強さを重視して打2pとする方も多そうですが、せどなさんは打南。メリットとしては、
・タンヤオの1ハンの可能性
・捨て牌の強さ(24pと払うとピンズが通され易い)
・ドラ5pを受け入れ易い
といった点が考えられます。
また、せどなさんが対局後の配信で、「24p払うのキツいですからね」とさらっと言ってたんですが、この発言には対面の赤含み面子晒しに対して聴牌打牌となるドラ表4pが厳しいという認識があります。勿論両脇にもです。
自分が聴牌してる頃には他家も聴牌に近づいてます。聴牌打牌の放銃率は下げたい。特に456牌(←2筋にかかる)が聴牌打牌となる手組は避けたい。この考え方はLuckyJやSuphxといった非人間的AIがその牌譜から知らしめてます。
実戦は以下、
3pを受け入れて手牌をタンヤオに染められました。
麻雀牌は2〜8牌が最も多いので、ツモって切ってを繰り返せば手牌はいつかタンヤオになります。
先の画像で南にすっと手が伸びるのがせどなさんのセンス○を示していると思います。
次も第5節より。
この局面での最優先事項は親に放銃しないことです。よく見ると3m→2sの順番もなんかイヤですね。逆切りというんでしょうか。
しかし、今この瞬間の放銃を避けようと打8pとするのは恐らく損な選択です。手詰まってしまいます。1局トータルでの放銃率が高くなってしまいます。
なので8pは切りません。似た理由で9pにもまだ手をかけません。では何を切るか。
私の認識ではドラを切る人が一定数いると思います。ちなみにナーガ界最強とも噂されるカガシは9mでした。このnoteの最後に今回採り上げた局面の解析をまとめて貼っておきます。
せどなさんは打6mとしました。9mはポンされるリスクと万が一の放銃リスクを考えて切らなかったのだと思います。
後に手詰まらないように、また親の高打点和了を実らせないように、この瞬間は3m片筋の6mを打つ。
この辺りがせどなさんの持ち味である秀逸なバランス感覚と思います。
実戦は以下、
経緯は省略しますが、(対面には通りそうな)6sを下家にアシスト気味に打ち、1mを掴んでオリました。あとは子の御二方に任せる。
ドラを絞り親の勝負手の手牌進行を遅らせ、子の3人が結託して親を流したこの局。
私はこういう局が美しいなと思ってます。
最後は第6節より。
先日復刻された「令和版現代麻雀技術論」(以下ゲンマ)に沿って、この手牌を分類するならば、
「2シャンテン、ターツオーバー」
です。ゲンマp85牌27の1356m112p1367s南南南ドラ6mでは、『愚形2つなら、ターツオーバーを続ける打2p』と解説されてます。
本局の手牌も同じく愚形2つ残りです。では打2pが正着なのでしょうか。せどなさんも打2p。私も観戦時には特段疑問を抱かなかったのですが、ナーガはいずれのモデルも打9m。
この手を冷静に見るとチートイ2シャンテン。また、打9mツモ6mは打3pが有力手です。2p雀頭のMAXタンピン三色一盃口。地味に14p2枚飛び。
ここは🐍様の仰る通り打9mが正着だったと思います。
今回は以上です。他のΣリーガーの方の牌譜検討noteや配信にも期待しております。
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