第2期Σリーグについて書き残したいこと
始めに
突然ですが、現在NHK大河ドラマ『光る君へ』が放送されています。
吉高由里子さんが演じる主人公の紫式部が1000年前に書いた『源氏物語』第25帖「蛍」に、光源氏が養女の玉鬘に物語について語った箇所があります。
以下にその箇所の現代語訳を私が適当にしてみます。
「ある人の話といっても、ありのままに物語ることはありません。善きも悪きも、この世に生きる人のありさまの、見飽きず、聞き流せないことを、そして後世に語り伝えたい節々を、心に籠めておくことはできずに、語り伝え始めたものです」
物語とは、ある事実におけるある事柄が、作者にとってはエモ過ぎて、そのエモさが自分自身の中だけでは消化し切れず、よって外に書かずにはいられなくなった。
そんなものなのだと思います。この熱狂を外へみたいな。
で、今期のΣリーグについて、私が何か物語りたいことがあるのかと自問してみますと、
うーん......正直言って何も思いつきません。
言うならば、週に4局対局があって、その対局をしたり配信でチームメイトの応援したりして、半年が過ぎて、優勝してましたメデタシメデタシ。
という感じです。
前期終了後にもnoteを書いたのですが、その時には同じく半年間での心の動きが手にとるように思い出されて題材にも困らずスラスラ書けました。
しかし今回は筆が一向に進みません。自分にとっては前期ほどにはエモくなかったということなのかもしれません。要因としては、
・対局外のことに関心を持たず、対局内のことにのみ意識を向けた
・対戦相手や対戦チームのことより自分がちゃんと打つことを重視した
・前期優勝したので今期は優勝できなくてもいいや、最低限の結果は既に残してるのだし、みたいなリラックスした心理で臨めた
・育成枠の夏八木さんがΣでは異様に強くて途中から安心して見てられた
・メカZ さん&せどなさんは勿論、Christさんもやはり精緻な麻雀を打つと分かってきたので、途中からは、チームメイトが普通に打って頂ければ優勝できそうだな、自分はあんまりミスしないようにしようと内心ボーっとしてた
・今年の冬は寒くカラカラで、シーズン中に体調を崩すことが何度かあり、また運動不足のせいか、脳がクリアじゃないというか、ボンヤリしてる感覚が常にあり、対局のコンディションにも影響し、対局後に対局内容をよく覚えていないことが多かった
・良くも悪くも他のチームとの交流が希薄で、なんならチーム内ディスコも前期ほどには動いておらず、対局以外の時間が気楽だった
なんかボーっとしてたらいつの間にか終わってたという感じです。
また、別の要因として、前のnoteでも書きましたが、私は最近麻雀AIのラッキーJの牌譜をよく調べてるのですが、そのJの選択を見て考えてる最中に、自分にはとても真似できないな、仮に真似できるにしても思考を十分に理解できているのか、こんなにシビアに打てる日は来るのか、などと落ち込む時があって、落ち込むだけならまだしも、結局人間にはAIの真似は無理なのだからラフに打ってもいいだろと思考を放棄したり、あるいは逆にJばりに細かく繊細に打とうと盤面を凝視したら基本的なことを見落として致命的なミスをしたりとか、Jと付き合い出してから必ずしも雀力が向上してるとも言い難い感覚があり、そういうモヤモヤ感がシーズン中に滞ってて、Σリーグそのものより自分自身で精一杯だった、というのもあります。
まあΣリーグに対してはそのぐらいの距離感がいいのでしょうが。前期終わって書いたnoteにも、私やメカZさんはともかく、若いメンバーには段位戦を頑張って頂きたいと書きました。
今更ですが、今回のnoteの題材がようやく思い浮かんできました。
前期から離れた選択
「三色の復権」「危険牌の先切り」「聴牌打牌を安全牌に」
のコンボ。8sが安全そう。
「三色の復権」
以前は三色あんまならんしとか考えて打9sとしてそう。
「ペンチャントイツのトイツ固定」
以前は12m切ってそう。
「役牌トイツ手は役牌以外からも鳴く」
今までは迷ってたライン。
「ペンチャントイツのトイツ固定」
同じ。本当かよと言われると困ります。とにかく今の自分はこうしてます。
同じ。付け加えるならば、
「副露手では安牌を1枚は持つ」
Jは、鳴いた後に手牌をスリムにして安牌を持つケース多々。
「456牌は危険」「安全度が高くなってる数牌を見抜く」
4m切ってもターツは足りてます。この場合9pがかなり安全。
「456牌は危険」「つまらない手では親現を必ず1枚持つ」
西が唯一の親現。
特殊な選択
配信で驚かれたりもした私の選択について、いくつかピックアップして解説しときます。
まずマークすべきは対面の親。
5巡目の5pが光ってます。
「早い5切りに役牌あり」
5がないと、345、456、567の3種の面子が作れず、残りは123、234、678、789の4種になります。手牌構成が端に偏ります。つまり非タンヤオ。
非タンヤオなので、役牌、混一色、トイトイ、チャンタなどが増えます(チートイはなんとも言えない)
この場合、3巡目に生牌の中を率先して切ってるので、変則手ではなさそう。また、ピンズが0ブロックっぽいので、マンズとソウズは勿論、字牌の確率も高まってそう。
といったことを実戦中にボンヤリ考えて、ドラ発アンコの事故は嫌だなと思い7sは止めました。
実戦は対面は発アンコではありませんでしたが、9sがアンコでした。これも早い5切りに現れやすい手牌構成と思います。
5切りで手牌が分断されて、非タンヤオで、かつ変則手ではないとすると、4面子1雀頭を作る為に19字牌のアンコやトイツが現れ易いのです。
この場合、19字牌の生牌はドラの発と9s。
案外、他家の門前手の構成は読める時があります多分。
ペンチャントイツのトイツ固定。なんかトイトイっぽいです。以下の捨て牌も端っ子ばかりで最早不要な数牌はなさそう。456牌の対子が残ってるとここまでアグレッシブには鳴きにくい。
ここでトイトイの候補を考えると、字牌生牌は東南白中。19牌生牌はなし。
この手では白かなり切り辛いと思いオリ。
・4sが悪くなさそう
・6s持たれてい易い理論
・一番早そうな上家の銀貨先生に3sが現物。5sと78sの比較でも5sがややマシ
・345の打点
・ツモ2mは打3s立直で5sが中筋
・打3sとの比較で、ツモ58m時に打8sが劣ってるとも言い難い
・見た目枚数2枚差
といったことを実戦の15秒ぐらいで考えて打8sを決断。
残念な選択
ここからは失敗したなと思っている選択を取り上げます。
打5mでした。7m3sポンと3m6sチーはやはり大きい。「危険牌の先切り」もあります。
ツモ4sの変化を過剰に見積もってしまいました。これを逃したのは残念。
純チャン三色の見落とし。打3pでした(ナーガは3pでしたがモータルは何故か?1m)
前局に微妙な選択をして結果が悪かったダメージが残ってたのも一因。
私は悪い結果に引き摺られてしまいがちです。そういったメンタルの弱さが弱点と自覚してます。
ナーガもモータルも鋼鉄立直でしたがダマったほうが良かったと思ってます。
対面の親のみるるんさんは明らかな攻撃型。立直率も高いです。そのみるるんさんはダマで張ってるとは考えにくい。一向聴。決してオリないし、しかも聴牌したら絶対追いかけてきます。
ぐらいには人読みを入れてダマで良かったです。
親でドラ2なので押せる手とみなして6sを先に被せましたが、やや押し過ぎでした。ナーガはカガシが3sでそれ以外は5s。
下家の手出し牌の多さをもっと評価すべきでした。
今期のΣリーグの実戦の振り返りはこの辺にしときます。
最後に
ここまでお読み頂いた殊勝なる読者の皆様は、この文章をどうお感じになられてるでしょうか。
私の麻雀や文章の巧拙は置いといて、ここにエモさは感じられてるでしょうか。
私自身はと言いますと、どうも心ここにあらずというか、しっくりきてないというか...
結局のところ、もっと麻雀を理解しなくてならないのかなと思ってます。Jの牌譜を調べてると強い不安に襲われることがあります。
Σリーグの今後とかそういうことには触れずにおきます。意欲以前に能力がありません。より良い麻雀を打つしかできることなし。
第3期Σリーグがあることは(多分)確定しているので、皆さん是非ドラフトに応募して頂ければ。
一つだけ進言するならば、私は、私のように、それまで雀魂界隈とは縁もゆかりもなかったような、新しい人が選ばれるリーグであって欲しいと思ってます。
いわゆるMリーグルールというのは、段位戦とは一味も二味も違う面白さがあると感じてます。週に1回1時間そういう麻雀を打つぐらい、あなたのネト麻ライフに悪影響は及ばさないはずです。
うちのChristさんはそういうタイプで、普段多忙なためか、discordにはあまり顔を出さず、水曜日の配信にも遅れてくるという感じでした。
かといって付き合いが悪いかというと決してそんなことはなく、配信ではボソっと面白いこと言ってくれましたし、たまに書き込んでくれる麻雀の思考はまさに深くて鋭くて目を見張るものがありました。
ドラフトではギリギリまでクリロナさんとかとも迷ってたんですが、メカZさんとせどなさんが結構Christさん推しで、私はじゃあそうしましょうという感じでした。本当に選んで良かったです。
夏八木さんもΣでは異様に強くて驚きました。才能は間違いなくあると思います。配信の絶叫も後で見返すと尚更絶叫でした。VPLを目指されてるとのこと。皆様ch登録のほどよろしくお願いいたします。
メカZさんとせどなさんもお疲れ様でした。我々2連覇ですよ。12チーム参加してるリーグ戦で。確率何%だよみたいな。たまには麻雀休んで旅行にでも行ってください。
まあうちのメンバーは皆これからも変わらず麻雀を打ちまくるんでしょうが...
果たして自分は麻雀そこまで好きと言えるのかと思ったりもした第2期Σリーグでした。
(おわり)
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