Σリーグ自戦記其の一
Σリーグが4月16日に開幕しました。
私は2戦目に出場。その対局を振り返ってみます。
文量が多くなったので、特に読んで頂きたい前半と、ややマニアックな後半に分けてみました。
役牌かタンヤオか
上の各打牌の数値は、麻雀AI「Mortal」で牌譜解析された際に示されるオススメ度、NAGAにおける上に伸びるバーのようなものです。
今回はその数値を示しながら検討します。
Mortalは東一択のようです。実戦も打東。
役牌かタンヤオかは基本タンヤオ。
七対子一向聴も維持できる打8pの評価が極めて低いのが面白いです。
気合オリ何切る
3mチー、2枚目の北、打8mリーチ以下の局面。現物がありません。
打牌候補としては、中筋6mと、それぞれワンチャンスの7s7p5m。
Mortalは微差で打7s、次点で打6mの2択の模様。実戦では長考の末に打7s。
6mは宣言牌2つ隣のシャボを警戒してるのでしょう。
ワンチャンス同士の比較では、7sと7p5mが大差なのが興味深いです。
5sをリーチ者自身が切っていること、5s→3mの切り順であること、r5m。
この辺りが考慮すべき要素でしょうか。簡単ではないですね。
上家の手牌に関しては、後半で更に考察してみます。
序盤の副露判断を分つ或る一つの決定的要素
この2つの副露判断それぞれどうでしょう。
私の認識だと、上の白は相当ポン寄り、下の3mは若干スルー寄り。
こういった感覚の方が多いのではないでしょうか。
白はとりあえずポンして2副露目からは急所以外は慎重に。3mチーすると手牌がタンヤオ牌だらけで危険。親も早そう。これが常識的な説明です。
しかしMortalの判断は上記の通り、上が微差スルー、下が鉄チー。何故でしょうか。
様々な考察が可能だと思いますが、ここではMortalをそれなりに使ってきた私の実感として、Mortalが強く示唆してるように思われる、一つの要素を示してみます。それは、
ドラ1は鳴き
です。下はr5s使えるのが確定しています。上は9mを使い切れるかが不明。ドラ表8mがネックです。
ところで、ドラ1ないし赤1で副露し以下和了した場合の打点って何点でしょうか。2000点、とは限らないですよね。道中ドラや赤を引く、あるいは三色、カンドラ、ハイテイ等々で3900以上になることは当然ザラにあります。
3900聴牌は鉄押し。一向聴でもそこそこ押せます。
ドラ1ある副露手は押せる手牌なのです。
下の画像の局面はドラ4pなのも当然大きい。
ドラドラダッシュとはよく聞きますが、ドラ1でも鳴くべきなのです。
ただ、上の白スルーは意外でした。どうなんですかね。まあ微差ですが。
とりあえず前半は以上となります。以下は後半です。細々した内容になるので、お時間ある方が読んで頂ければ。今回のΣリーグのドラフトや我がチーム「ななない」のこと等も少し書いてみます。
まあ一通あるかなで1s打ちましたが微ミス。
一通は同色で三面子。4p7p6sの浮き牌が強過ぎます。
1s切ってる2s。ターツ不足。雀頭も微妙。Mortalは若干2s処理寄り。
カン8mが厳しく6sスルーしても58sが残るからスルー。
とはMortalは考えません。こういうのほぼ鉄ポンと仰ってきます。
なんでも良さそう。ブクブク西も悪くなし。12m1p辺りで手詰まりは回避できそう。
なんかもうわけわかんないですね。実戦は対面何でもありうるなと思い打1p。
実戦は迷って唯一の現物打3m。しかし対面に危険。
対面にも比較的通り易いであろうピンズを捻り出すべきだった模様。
4pか6pとのこと。なるほど。2p3p7pは愚形待ちがあるのでダメ。
親にラスツモを回すべしと。うーむテクニカル。横移動で一人ノーテン回避期待。親にツモられても仕方なしと。
天鳳段位戦ならしたほうが良いんでしょうね。
どっちでも良し。
見た目枚数で実戦は打3s。
上家は4sは切ってくれるけれど6sはわからないのが大きいんでしょうか。この解析はやや不明。
5mポンできるかもというのがずっと頭にあり、つい7s切ってしまいました。さすがに悪手。ごめんなさい。
親に通り易い9mを残すより、子に通り易い9sを残しつつ下家に9mをアシストするのが勝りました。
良い手なので発先切り。9m周りは良し。
こういった戦術は最早皆さんご存知の通り。
どれでも良さそう。一応678三色ありました。それは白プッシュに見合ってそう。
リーチ者と対面の双方に通る牌は何か。2mは対面にキツいので除外。
前半のテーマと似てますが、7sが早くてワンチャンスの8sがベストでした。当然3枚落とせます。1pより8s。
三色あるので若干西寄り。ただし2sも有力。
よくわからない候補手ばかりです。ヤミテン放銃リスクを考慮してます。中盤以降はつまらない手から無筋打つのは避けたい。特にドラが3〜7の場合。
前半で取り上げた局面の続きです。
この解析結果は意外に思えます。2mが通ったので同じ中筋なら5mのほうが相当通りそうです。
ここで、ここまで殊勝にも読んで頂いた恩に報わんと、上家の手牌構成を考えてみます。パッと見どんな手に映るでしょうか。3mを戻してお考え下さい。
仮にシュンツ手だとすると、ソウズは1〜4、マンズは上が厚め、36pで思いっきり分断されてるピンズは1457辺り、字は発のみ。
といった具合でしょうか。一段目リーチながら捨て牌が数牌で非常に濃い。
私の実戦の感覚では、このリーチは、初打白で変則手は薄いものの、数牌を多く切っていて、かつ36pの分断で面子構成が困難になっていると映ってました。よって対子や暗刻でゴツゴツした手を警戒してました。
7sと6mの比較ではそれが頭にあったので7sを選びました。実戦では長考しましたが、例えば速卓でも7s選んでたと思います。切る牌何も無くなったら7s切ろうと早い段階から決めてました。
この局面での打5mの評価が低いのは、r5mは勿論、そういった手牌構成への読みがあるのだと思います多分。
まあ実際は123678m4555p234sだったんですが。配牌から数牌が余って余って仕方なかった捨て牌。
実戦ふらっと3p切っちゃったんですがダメでした。
南場は、特にそれまでの局数が多いと、ジレて集中力切れてしまうことがあります。元東風勢にありがち。
Σリーグは飛びがなく、オーラスの親のアガリ止めもないので、局数が増え易い。次戦以降は注意します。
親に通る3sでシャンテン維持、はあまり良くなさそう。脇に分かりません。ドラ赤全然見えてないので刺さったらオワリ。視線を上家の親ばかりに向けず全体を俯瞰すべし。
こういう6sとか引いたらスパッと止めましょう。
2p縦とクイタン仕掛け(245777pはカン3pとカン6pがある)を考慮し実戦は打7s。
Mortalは鉄2pでした。悲しい。ツモ345678辺りの評価でしょうか。
牌譜検討は以上になります。
Σリーグドラフト所感
チーム「ななない」のリーダーメカZさんに、外れ外れながら1位で指名して頂きました。圧倒的感謝。
私とメカZさんは10年以上TwitterのFF関係ではありますが、然程交流があったわけではないので、指名に驚いたというのが本音です。純粋に雀力を評価して頂いたのだと思います。
あとはTwitterやnoteでの発信能力ないし影響力等がチームやΣリーグにプラスに働くのではと期待されたのでしょうか。炎上しないようにギリギリを攻めていく所存です。
それと、チーム「まいまい」のリーダーふみKUNさんからも指名の予定があったらしく、これも驚きました。メカZさんより更に全く絡み無し。女性の方だったと本当につい最近知ったぐらいです。
ドラフト前の事前情報だと、どうも配信の有無やVCの可否やΣリーグの前身の大会への貢献などが評価されると伺ってたので、私には指名まずないなと思ってました。
Σリーグをどういう存在にしたいかというのは、運営の方、選手の方、配信者の方、それぞれ色々思いがあると思いますが、私はガチ寄りの方に評価されたのだと思います。なのでガチに打ちます。各配信で割に注目されてる感じがしてます。初戦2着で良かったです。
チーム「ななない」とチームメイトの紹介
既にdiscordやVCで度々やり取りしてますが、皆さん良い意味でおとなしいというか、ほんわかしてます。Σリーガーらしい賑やかさやガツガツさがまるでなし。私と違ってツイートすら少ない。
メカZさん:特に説明要らなそう。麻雀の虫。体力無尽蔵。
せどなりあんさん:若き天鳳八段。ゆうれいいかさんと双子だとか。令和の若者は真面目。
ぐちやまさん:僧侶兼SE兼麻雀Vtuber。卒論が麻雀の牌譜解析関連。チームの配信や画像作成を専ら受け持っている。こういう優秀な人材が雀魂に流れてる感。
りなさん:紅一点の育成枠。麻雀大好き。知識も技術も十分にあるが若干壁にぶち当たってる感。大会期間中にどこまで成長できるか。
このチームに指名されて良かったと思ってます。
優勝したいです。
(終)
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